そして季節は移って
{お早ます。HAJACK第22年月1日の朝が来ました。今日のお天伝え今日は雨でしょう。降水率は。最度、最低気温4度。これ以上の詳発信地にて下さい。アドレスは、jc:/ws.otenki-hi/05。……私個人の見解ですが、今日からなにやら動きそうです。}
あの後、俺は家の中で林檎を剥いていた金石を連れてW.W.Sに戻った。
当初の目的をしっかり完遂した俺をジェイカーさんは褒めたが、俺の様子が若干おかしいことに気付き心配してきた。
勿論俺は何が起きたのかを洗いざらい話したさ。
エグリゴリという組織が金石を掠おうとしていた事。
スマタカシの両腕を切り落とした事。
センマイカを殺した事。
ネフィリムに聞かされた事。
全てをだ。
ジェイカーさんは時折相槌を打ちながらも静かに聞いていた。
毬の事を話した時にはさすがに驚いていたが。
そしてベルサーチを殺したのが毬ではないという可能性について話した時もだ。
俺は全て話した後、ジェイカーさんに進められた事もあり帰宅した。
俺は……。
あの夢、いや、現実の過去。
あれを見て俺は、何を思ったんだろうか。
俺達人間は不自然で、自然に満ちたこの世に存在してはならない。
そんな事は……。
「悪いね母さん。」
「いいわよ別に。あたし達の方が家を空ける確率が大きいんだから。たまには悪くないわ。」
両親にはC.D.C関係で一ヶ月ばかりHAJACKを離れると伝えた。
勿論それは嘘だ。
ただ俺は……世界を見たいと思った。
だから俺は旅に出る。
そうする事で、ライノセンス、ネフィリム達の考えている事に近付ける気がするから。
善か悪か、それは一概に決められる物ではない。
だから、俺は世界を見るんだ。
「……現金よし。電子マネーよし。着替えなど諸々よし。」
装備を確認し、そして振り返る。
「行ってきます。」
また再び帰ってくるために。
ExtraMaxWayはこの話で完結です。
第二部である『ExtraMaxWay-NaturaProdesse-』を私の熱が冷めない内、つまりすぐにまた書き始めるので、楽しみにしていてくださる方々は期待していて下さい。
ここまで読んでいただき本当にありがとうございました。