第52話 宅配へとレッツ! ゴォー! (7)
しかしまだ【皐月】は業務中──陽も未だ高い、正午のランチタイムだから、パパもライザ伯母上さまに、自分の胸にドーン! と飛び込み、甘えてこいと言われてもお客さまの目もある状態だから。
「あっ、ははは」
パパは苦笑いを浮かべ。
「(ライザ、今は良いよ。陽も高いし。店内には未だお客様達が沢山いるから。閉店後で良いよ。その時にお願い)」
と告げ、嘆願をした。
しかしライザ伯母上さまは、病魔に侵され他界をしたリムの父上さまの転生者であるパパに対して本当に甘々の、甘ちょんなのですよ。
だから事ある毎にライザ伯母上さまも含めた他の伯母上さま、叔母さま達は、竜神さまのことをハグ、抱擁し、可愛がろうとする癖があるから。
パパをハグするのが生きがいだと言っても過言ではないライザ伯母上さまは、自分の旦那さまに今は無理、後でと告げられてショック……。御自身の肩を落とされ下を向くから。
「ライザさん?」
「ライザお姉様?」
「ライザ女将?」
「姉御、どうかしたのですか?」
と、店内のお客さま達が下を向き、可愛く落ち込むライザ伯母上さまへと次から次へと声をかけていく。
「えへっ……。何でもないよ。うちは大丈夫だから……」
ライザ伯母上さま推しのお客さま達に問われた伯母上さまは、下を向く麗しい顔を上げ──本物の女神の笑みを浮かべながら、店内のお客さま達に気丈なところを見せるけれど。
それでもリムは恋愛の竜神さまだからライザ伯母上さまの気丈に振る舞う様子を見て、あらあら、困ったなぁ、と思えば。少しばかり思案……。




