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第23話 リムの社は、広島お好み焼き【皐月】(6)
「いいえ、いいえ、そんなことはないです」
姉上は真っ赤な顔で、自分の両手を振りつつ狼狽をする。
「あらあら、レビィアが照れ始めましたね。うっ、ふふふ」
今まではパパの横で大人しく、お好み焼きを焼いていた、銀色の艶やかな髪に金色の瞳を持つ、美と豊穣を司る竜の姫巫女……。
パパの妃、序列一位の太后陛下でもある母上が、姉上の照れ、狼狽をする様子を見てクスクスと笑えば。
「もう、お母さま~」
姉上は母上に揚げ足をとらないで欲しいと遠回しに告げる。
しかし姉上よりも母上の方が一枚も二枚も上手だから。
「あらあら、レビィアが拗ねましたね、ふっ、ふふふ」
と言葉を返すから。
「あっ、本当だ」
「レビィアさんが照れている」
「レビィアさん、可愛いな」
「「「「「あっ、はははははは」」」」」
「「「「「わっ、はははははは」」」」」
リム達、竜神の社……。広島お好み焼き屋【皐月】の店内が笑い声で一杯になり。
「マスタ~、ソースイカ天追加~」
「ああ、レビィアさんこっちは生ビールのおかわりお願いします」
「ああ、レビィアさん、俺も生ビール追加~」
「ああ、こっちは酎ハイとハイボールお願いね~」と。
美と豊穣の竜の巫女である母上が『うっ、ふふふ』と微笑むから、リム達のお店は商売繁盛……。
この後もお客さま達から次から次へと御注文を受ける。




