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パーティーから裏切られたホワイトマジシャンは規格外  作者: つるぴかつるちゃん
第二章 メルグレイスの事件、ヒルダロア2つの真相

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第50話  報告、そして街へ

宿を出るとジャンがルナに声をかける。


「よし、じゃあ、まずはギルドに寄るか」


「うん!」


ルナの屈託のない笑顔に、ジャンは自然と口元が緩んだ。


いつものルナが戻ってきて、本当に良かったと心から安堵する。


2人は見慣れた大通りを歩き始めた。

挿絵(By みてみん)


メルグレイスの街は朝から活気に満ち溢れ、行き交う人々が笑顔で挨拶を交わしている。


ルナは、笑顔できょろきょろと辺りを見回していた。


「なんだか、すごく懐かしい感じがする」


ルナがぽつりと呟いた。


ジャンは、彼女の言葉に少し驚く。


「覚えてないのか?ここでお菓子を食べたり、サーチの訓練をしたりしたんだぞ」


「うん、覚えてるよ。だけどなんとなく・・・・・何年ぶりかに来たような、そんな感覚だよ。でも、ジャンの隣を歩くのは、やっぱりすごく安心する」


ルナはそう言って、ジャンの袖をそっと掴んだ。

その小さな仕草が、ジャンの胸を温かくする。




ギルドの扉を開けると、いつもの受付嬢が笑顔で迎えてくれた。


「あら、ジャンさん!ルナさんは・・・・・!?」


ルナの姿を見た受付嬢は、驚きに目を見開く。


「ルナさん!?目が覚めたんですね。良かった。もう外を歩いても大丈夫なんですか?」


少し心配そうにする受付嬢に、ルナはにこやかに頷いた。

「うん、大丈夫!元気になったの!」


「本当ですか!?よかった・・・・・!本当に良かった・・・・・!」

受付嬢は心底安堵したように、胸をなでおろした。


「ちょっと待っていてくださいね!ギルド長を呼んできます!」


そして、慌てた様子で奥へと向かう。


受付嬢の声に、ルナはきょとんとした表情でジャンを見上げた。

「ギルド長に、何か用事があったの?」


「ルナの目が覚めた事を、ギルド長にも伝えておかないとな」

ジャンがそう説明していると、奥から大柄な男が姿を現した。


メルグレイスのギルド長、ゴードンだ。


彼の顔には、安堵と喜びが入り混じった複雑な表情が浮かんでいた。


「ルナさん!目が覚めたのか!?ああ、本当に良かった!」


ゴードンは、駆け寄るなり、ルナの顔をじっと見つめる。


その瞳は、まるで奇跡でも見るかのような輝きを帯びていた。

「ルナさん・・・・・本当に、元気になったのか?」


「はい!もう、バッチリです!」

ルナが胸を張って答えると、ゴードンは大きく頷き、安堵の息を漏らす。


「そうか、そうか・・・・・よかった・・・・・!本当に良かった!生命力を使って攻撃した関係で、もう2度と目が覚めないだろうと聞いていたから・・・・・」


「うん・・・・・私、あの時は意識がなくなりそうで無我夢中で攻撃したから・・・・・」


ルナはその時を思い出すように、自分の手を見つめる。

「キミは英雄だよ、ルナさん!」


ゴードンが優しい声で告げると、ルナは顔を赤らめて照れたように笑った。


「えへへ・・・・・なんだか、恥ずかしいな」


そして、ゴードンはジャンの肩を力強く叩いた。


「そしてジャン、お前もだ。ルナの命を救ったのは、お前の看病が功を奏したのだろう。お前もまた、この街の英雄だ」


「いや・・・・・オレは・・・・・」


ジャンもまた、照れくさそうに言葉を濁す。


しかし、ゴードンは満足そうに笑った。


「いいや、英雄だ!0数年、この街では1年に数回、不定期であのような事が起こっていた。全く解決できなかった事を解決してくれたんだ。何か困ったことがあれば、いつでもギルドを頼ってくれ。我々は、お前たちの味方だ」


ゴードンの言葉に、ジャンは深く頭を下げた。

「ありがとうございます、ギルド長。おかげさまで、ルナもオレも無事です」


ギルド長は頷くと、思い出したように聞いてきた。


「そうだ、危うく忘れるところだった」


ゴードンはそう言うと、2人に冒険者プレートを出すように促した。



ジャンとルナは、不思議に思いながらもプレートを差し出す。


ゴードンはそれを受け取ると、ギルドの奥へと引っ込んでいった。


「なんだったんだろうね?」


「さあな。もしかしたら、何か新しい依頼でも入ったのかもな」


2人が話していると、すぐにゴードンが戻ってきた。


彼は、プレートを2人に返すと、誇らしげに言った。


「君たちには、これがお似合いだ」



新しいプレートを受け取ったジャンとルナは、同時に息をのんだ。


銀色の輝きを放つプレート。


その中央に堂々と刻まれた「Aクラス」の文字。


「「えええええええええぇぇぇっ!?」」


2人の絶叫がギルドの天井を震わせた。


ルナはプレートを掲げて「まさかドッキリ!?」と辺りを見回し


ジャンはというとプレートを机に置いて土下座のようにひれ伏した。


「ごめんなさい! オレ、まだAクラスの器じゃないです! 返しますから許してください!」


「なに勝手に罪人みたいになってんの!?」


ルナが慌ててジャンを引っ張り起こすが、自分も震え声で叫んだ。


「わ、私もまだ死にたくない・・・・・! これ、絶対『モンスター討伐数百体以上』とかの依頼が飛んでくるやつでしょ!?」


その光景に、周囲の冒険者たちは一斉に振り返った。


「おいおい・・・・・今度は何事だ?」


「・・・・・ん? あれ、プレート・・・・・銀じゃねえか!?」


「まさか、たった2人のパーティーがAクラス!? いやいやいや、冗談だろ!?」


「シルバー!?」


「ヒック、なんだ英雄じゃねえか、当たり前・・・ヒック」


「A!?」


「おれ、酒飲みすぎて幻覚見てんのか!?」


と、あちこちから悲鳴とツッコミが飛び交う。


ゴードンが腕を組んでドヤ顔で告げる。


「そうだ。君たちは――Aクラス冒険者だ」


ジャンとルナ2人は、さっきのリアクションとは打って変わって


そのプレートを前に、ピクリとも動かないほど完全に固まっていた。



その後、意識を取り戻した2人は、ゴードンから聞かれた。

「2人とも、これからどうするんだ?」


ゴードンの問いに、ジャンは少し考えてから答えた。

「この後、城へ伺います。王様に・・・・・その・・・・・」


ジャンが俯きながら言うと、ゴードンは穏やかな表情で返す。


「はっはっはっ。聞いているよ。王様はその件では怒っておられなかったよ。むしろルナさんを連れて行けばお喜びになるだろう」


「え!?王様になにかやっちゃったの!?」

ルナの顔は真っ青になってジャンに聞いた。


代わりにゴードンが答えた。


「ジャン君は悪くないんだよ。ルナさん。王様は目を覚まさないキミの事で心を痛めておられたんだ」


ルナは少し安心した。


2人はゴードンに見送られ、ギルドを後にした。




ジャンとルナは、王城へと続く大通りを歩いていた。


街の喧騒から少し離れたその道は、静けさと荘厳な雰囲気に包まれている。


「ジャン、大丈夫?」

ルナが震える声で聞くと、ジャンは聞き返した。。


「王様の事か?」


ルナは首を振った。

「ううん、そうじゃなくて、プレート・・・・・Aクラスって・・・・・」


戸惑った表情で言う


「もちろん・・・目指していたんだけど・・・・・これって、夢じゃないよな?」


プレートを出すと、それを見ながらルナは続ける。


「何か、目の前にあるのに、まだ信じられないと言うか・・・・・どう表現したらいいか・・・・・」


ルナはプレートを収納魔導具に仕舞う。


「ああ、さっきは動転してしまったが、ルナが言ってたように、城に着いた瞬間、『ドッキリでした』って言われるんじゃないか?と思うくらい現実味がないな」


ジャンが答える。


「やっぱりお城に行くの?」


ルナは、きらびやかな衛兵が立つ城門を見上げて、目を丸くした。


「ああ。王様に怒鳴ってしまったんだ。お城にも行くべきだろう」


ジャンが作った何とも言えない表情の言葉に、ルナは少し不安そうな顔をした。


「それなら・・・・・王様、本当に怒ってないのかな?・・・・・緊張するなあ・・・・・」


「そうだな、緊張する」

ジャンはルナの手をそっと握り、微笑んだ。


その温かさに、ルナの緊張は少し和らいだ。


城門に立つ兵士に、ジャンは穏やかな口調で話しかけた。

「少し前に、王城に迷惑をかけてしまった者です。王様にお詫びを申し上げたく、参りました」


兵士は、ジャンの顔をじっと見つめ、思い出したように頷いた。


「ああ・・・・・貴方様は・・・・・お待ちください」


兵士はそう言って、別の兵士に耳打ちをした。


やがて、その兵士は奥へと消え、しばらくすると1人の老齢の執事が現れた。

「お待ちしておりました、ジャン殿。王様がお待ちです」


執事に案内され、2人は謁見の間へと通された。




広々とした大広間には、豪華な装飾品が並び、厳かな空気が漂っている。


ルナは、思わずジャンの服の裾を掴んだ。



やがて、大広間の扉がゆっくりと開き、1人の威厳のある男が入ってきた。


メルグレイス王国の王様、マクシムだ。


ジャンはすぐにひざまずき、頭を垂れた。


「王様、先日は感情に任せて不遜な態度をとってしまい、誠に申し訳ございませんでした」


ジャンは、まっすぐに王を見据えたのち、深々と頭を垂れた。

その隣で、ルナも同じように身をかがめ、慎ましく礼を示す。


王はまずジャンを見やり、それからルナへと視線を移す。

その眼差しは鋭く、しばし動かなかった。


ルナはその視線に小さく肩を震わせながらも、必死に姿勢を崩さず、額を深く下げたまま耐えていた。


「顔を上げなさい、二人とも」


王の声に促され、ジャンとルナはゆっくりと顔を上げた。


王様の声は、優しさと威厳を兼ね備えていた。


「ジャンよ。お前の気持ちは痛いほどわかる。愛する者が、目の前で命の灯火を消そうとしている・・・・・その時、理性を保つのは、王であっても難しいことだ」


王様の言葉に、ジャンは驚く。


「王様・・・・・」


「実はな、私も昔、大切な者を失ったことがあるのだ。王としてではなく、1人の人間として、お前の気持ちが痛いほどわかったのだ」


王様はそう言って、優しく微笑んだ。


「だからこそ、私にできることはすべてしてやりたいと思った。ルナ殿が目を覚ましたという事は聞いた。だが、それだけではなく、今こうして2人で訪ねてくれた事が何より嬉しい」


王様は、心から安堵したような表情を浮かべ、ルナのほうを向いた。


「ルナ殿、無事で何よりだ」


「はい・・・・・王様、ありがとうございます。王様が手配してくださった医療班のおかげで、私は助かりました」


ルナはそう言って、にこっと笑った。


その笑顔に、王様は再び安堵の息を漏らした。

「礼などいらぬ。ただ、お主が無事で、本当に良かった」


王様はそう言って、静かに頷いた。


そして、王様は再びジャンに向き直った。


「さて、ジャンよ。お前のおかげで、街を悩ませていた未解決事件も解決した。そして、ルナ殿の命を救えたことは、何よりも尊いことだ」


王様がそう言うと、従者が一つの大きな宝箱を運んできた。



その宝箱が目の前に置かれると、ジャンは再び困惑した。


「王様・・・・・先日、私は褒美を辞退させていただきました。ルナの命も救って頂いたので、これ以上は・・・・・」


「いいや。これは、お前たちが成し遂げたことへの、正当な対価だ。それに・・・・・お前たちがこの街を救ってくれたのだ。この街の民からの感謝の印だと思ってもらいたい」


王様の言葉に、ジャンは何も言えなくなった。


王様は、ゆっくりと宝箱の蓋を開けた。



中には、金貨や銀貨が山のように積まれ、その上には、虹色に輝く宝石が散りばめられていた。


「・・・・・っ!」


ルナは、思わず息を呑んだ。


瞬間、瞳が大きく揺れ、そこに涙が滲む。


「すごい・・・・・ほんとに、あるんだ・・・・・」


小さな声は震えていた。


子どもの頃、絵本の挿絵を指でなぞりながら

「こんなの、本当に見られたら」

と願った日々。


それが今、目の前で光を放っている。


「ルナ・・・・・」


ジャンが名前を呼ぶと、ルナは振り返らず、宝石に手を伸ばした。


指先がそっと触れると、宝石たちは柔らかくきらめき、まるでルナを歓迎するかのように光を返した。


「夢じゃない・・・・・ちゃんと、ここにあるんだね」


ルナの頬を一粒の涙が伝い落ちる。


ジャンはそんなルナを見て、胸の奥が熱くなった。


無邪気に笑ってばかりの彼女が、心の底から願っていた夢に触れている。

その姿は、宝石よりも、ずっと美しく思えた。

挿絵(By みてみん)



王様は微笑みながら2人を見守っていた。


その視線には、宝箱の中身以上の「価値あるもの」を見出しているかのような、深い優しさが宿っていた。


「さあ、遠慮なく受け取ってくれ」


王様の言葉に、ジャンは再び深々と頭を下げた。


「王様・・・・・ありがとうございます。この褒美、ありがたく頂戴いたします」


ジャンがそう言うと、王様は満足そうに頷いた。


「うむ。ところで、これほどの力を持つお前たちだ。もしこの街に何かあったときは、頼りにしてもいいか?」


王様はそう言って、ジャンを見つめた。


ジャンは、王様の真剣な瞳に、一瞬言葉を詰まらせた。


そして、ルナの顔を見る。

ルナは、何も言わずに、ただ微笑んでいた。


「・・・・・もちろんです。我々にできることがあれば、微力ながら協力させて頂きます。」


ジャンはそう言って、力強く頷いた。


王様は、満足そうに微笑み、再び2人を労った。




謁見を終え、城を後にする2人。

ルナは、まだ宝箱の宝石に心を奪われているようだった。


「ねえ、ジャン!この宝石、どうしようか?ネックレスにする?それとも指輪?」


ルナはそう言って、楽しそうに笑う。


ジャンは、そんなルナの様子を見て、再び苦笑した。


「・・・・・お前、本当に元気になったんだな」


「うん!だって、ジャンがそばにいるんだもん!」

ルナはそう言って、ジャンの腕に抱きついた。




王城を出ると、ルナは弾むような足取りで街の中心へと向かった。


「お城、緊張したけど、楽しかったね!」


「そうか?」


ジャンの問いかけに、ルナは満面の笑みで頷く。


「うん!王様、優しい人だったね。それに、あの宝箱!キラキラしてて、本当に綺麗だった!」


「お前、あんなに目が輝いてるの、初めて見たぞ」


ジャンがからかうように言うと、ルナは少し照れたように頬を赤らめた。


「えへへ・・・・・だって、本当に綺麗だったんだもん。でも、それより・・・・・」


ルナはぴたりと足を止め、ジャンの顔をじっと見つめた。


「それより、早くお菓子、食べに行こ!」


その言葉に、ジャンは笑って頷いた。


「ああ、約束だからな。行くぞ、ルナ」


2人は、再び活気にあふれた市場へと足を踏み入れた。

挿絵(By みてみん)




色とりどりの露店が並び、甘い香りが風に乗って漂ってくる。


「あった!ジャン!あの蜜漬けの・・・・・!」


ルナは、まるで宝物でも見つけたかのように、目を輝かせながら一つの屋台を指差した。


それは、琥珀色に輝く蜜をたっぷりと絡めた菓子の山だ。


ジャンは、ルナの嬉しそうな顔を見て、心から安堵した。


「ほら、お前の好きな菓子だ。好きなだけ食べていいぞ」


「うん!」


ルナは、嬉しそうに蜜漬けを手に取り、一口食べた。


蜜の甘さが口いっぱいに広がり、ルナは幸せそうな表情を浮かべた。


「うん!やっぱり美味しい!」


ルナの言葉に、ジャンはルナが隣にいる幸せをかみしめていた。




蜜漬けを堪能したルナは、次に隣のクレープ屋台に目をつけた。


「ジャン!次はクレープ食べよ!」


そう言うルナの目はキラキラしていた。


「うん!あそこで、クレープ買って、噴水の縁で食べよ!」


ルナはそう言って、クレープを買った。


あの日と同じ、イチゴとクリームがたっぷりのクレープを・・・・・


そして、「わーい、クレープだー!」と言いながら駆け出した。


ジャンは、ルナの背中を見て、一瞬、胸がざわついた。


あの時のことが、鮮明に蘇ってきた。


ちょうど1週間前、ルナはそのクレープを一口食べ、光に包まれ、そのまま消えてしまった。


ジャンは、慌ててルナに駆け寄ろうとした。

挿絵(By みてみん)


しかし、ルナは噴水の縁に座り、楽しそうにクレープを1口食べた。



あの時のように、光に包まれて消えることはなかった。


ルナは、ジャンの隣に、ちゃんといる。


「どうしたの?ジャン。そんなに慌てて」


ルナは、不思議そうな顔でジャンを見上げた。


ジャンは、安堵のあまり、腰が抜けそうになった。


「いや・・・・・なんでもない」


ジャンはそう言って、ルナの隣に座った。


ルナは、クレープをもう一口食べ、嬉しそうに笑った。


その後、すぐにルナは少し考えるそぶりをして聞いてきた。


「ねえ、ジャン。私が光に消え日覚えてる?」

挿絵(By みてみん)


ジャンは静かに頷いた。


ルナは、クレープを食べようとしていた手をピタリと止めた。


甘い香りが風に乗って、ジャンの鼻腔をくすぐる。


それは、ちょうど1週間前の、あの日の匂いだ。




ジャンは目を瞑った。


ルナが自分を犠牲にしてまで戦い、そして命の灯火が消えかけていた。


あの時、ルナはテレパシーで、途切れ途切れに、でも確かにジャンに想いを伝えた。


「私ね・・・・・・ジャン・・・・・・のこと・・・・・・愛してた・・・・・・大好きだっ」ここでルナの意識が途切れた瞬間


ジャンはルナを失うかもしれないと感じた恐怖、そしてベッドで眠るルナを見て気付いたルナへの特別な想いを思い出していた。


ジャンが目を開けると、ルナが少し照れくさそうに笑っていた。


「あの時は、私から告白しちゃったけど・・・・・昨日、ジャンに告白されるんだったら、あの時に言わなきゃ良かったかなぁ」


ルナの言葉に、ジャンは穏やかに微笑んだ。


「でも、あの事件があったから、オレはルナへの想いに気づけたんだ。あの時、ルナがいなくなるかもしれないって思って、どれだけルナがオレにとって大切な存在なのか、思い知ったんだ」


「そっか・・・・・」


ルナは、少し寂しそうな、でも満たされたような表情を浮かべる。


「でも、もう大丈夫だね! 事件も解決したし、私は元気にここにいるもん!」


ルナはそう言うと、クレープを笑顔で頬張った。


その顔は、1週間前と変わらない、無邪気なルナの笑顔だった。


ジャンは、ルナが幸せそうにクレープを食べる姿を、微笑んで見つめていた。


挿絵(By みてみん)






カイラス「ここまで読んでくれて、本当にありがとう」


ライアス「ガッハッハ! よく最後までついてきたな! 感心するぜ!」


エルミナ「皆さんのおかげで物語は進んでいきます。心から感謝します」


ルミア「でも、今日も私の見せ場が気がするのよね・・・・・・」


リリエル「それは私も同じ。作者、出番の配分を考えてほしいわ」


ライアス「ガハハ! お前ら、出番なんかよりページ数の心配しろ!」


カイラス「・・・・・・いや、それは作者の悩みだろ」


ルミア「だったら次回こそ、私の輝く場面を!」


リリエル「それ、毎回言ってない?」


エルミナ「まあまあ。誰に出番があろうと、読者が楽しんでくれればいいのです」


カイラス「その通りだな。じゃあ、そろそろ締めるか」


ライアス「ガッハッハ! よーし、全員声を揃えろ!」


5人「「「「「それでは――次回もお楽しみに!」」」」

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