表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
パーティーから裏切られたホワイトマジシャンは規格外  作者: つるぴかつるちゃん
第一章 アステリアの街で

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/145

第22話  Eクラスパーティーと、飛行魔法

ジャン サイド



勇者、マジシャン2人、僧侶、ホワイトマジシャンだな


「お兄さん、ここは任せて!」


勇者が切りつけるが、ほとんどダメージを与えていない。


それどころか背中に攻撃を受けた。


やや幼い感じが残ってるところを見ると、15~16歳くらいのパーティーかな?


二人のマジシャンが声を合わせ


「「ファイアーアロー!」」


それでもまだ倒れない


ホワイトマジシャンが叫ぶ


「マジックアップ!!」


勇者がリーフスキンを切りつけながら、仲間の元へ来ると僧侶が勇者に


「ヒール!」


二人のマジシャンが声を合わせ


「「ファイアーアロー!」」


グギィィィ!

と断末魔をあげて倒れた。

挿絵(By みてみん)


女勇者か、珍しいな、戦士と勇者は女性が少ない。


マジシャンが男女1人ずつに僧侶が男で、ホワイトマジシャンが女か


さっきの戦いを見てると、まだ荒い所はあるが、良い連携だな。


Dクラスと言ったところか?



そんな事を考えていると、勇者が近づいて来て


「お兄さん!こんな危険な所に一人ですか!?」


一瞬周りを見るが、誰もいない。


自分自身を指差して

「え!?オレ?」


勇者は怒った目で怒鳴る。

「あなた以外に誰がいるんですか!!パーティーの人はどうしたんですか!?」


オレは答える

「いや、試したいことがあって一人で来てるんだけど・・・」


そう言うとパーティー全員、目を白黒させている。


勇者は激怒し、ビシッと指を差して

「あんた、その恰好を見ると、ホワイトマジシャンでしょ!」


オレが「ああ」と答えると、ますます怒った勇者が激怒する。


「あんたみたいな傲慢なホワイトマジシャンが真っ先に死ぬの!!」


今度は両手を腰に手を当てて

「あんたが死んだら、あんたの仲間がどれだけ悲しむか分かってるの!?これだから初心者のホワイトマジシャンは・・・・・もう!!」


この勇者は本当に仲間思いなんだなぁ、と思いながら聞いてるが、オレは既に気付いていた。

挿絵(By みてみん)


この会話の中、壁に扮したリーフスキンが、その姿を悟られまいと、ゆっくりと、しかし確実に近づいて来ていた。


そしてここにいるメンバーは誰も気づいてない。


オレは聞いてみた

「君たちはDクラスかい?5階にいるって事はEクラスではないと思っただけだ」


リーフスキンがかなり近づいてきた。


みんな一瞬ビクッとしたが、再び勇者が

「そんなの関係ない!私たちが仲間の所へ送ってあげるから、どこに仲間がいるか教えなさい!」


リーフスキンは腕を壁に沿わせて、ゆっくりゆっくり上げ始めた。


オレは言う。

「そうやって心配してくれるのは嬉しいが、近くにモンスターいるぞ」


このパーティーは瞬時に戦闘態勢に入る。


それと同時にリーフスキンはピタッと動きを止める。


リーフスキンって本当に分かりにくいんだよなあ。


このパーティーはそれに気づくか?


しばらく見ていても、誰も気づかない。




そして、オレは思った。


あーーー、えっと・・・・・この展開・・・、勇者、爆発しそうだなあ。


すぐそこにリーフスキン、本当にいるんだけど・・・・・


想像通り、目を鬼のようにしながら振り向くと

「あ・な・た・ねーーー!嘘をつくのも・・・・」


これ以上はダメだ、と思ったオレは、横に足を蹴ると

「ファイアーストリーム!」


ギャウアアァァァ!!!

と断末魔を上げて倒れる。


勇者との距離はわずか6フィートほど


パーティーは驚愕していた。


オレはパーティーに言った。


「だからさっき言っただろ?モンスターだって。リーフスキンは壁と同系色になるから、隠れるのが上手いんだ、君たちのパーティーの連携は良い方だ。だけど、リーフスキンに気付かないようでは、この5階は君たちにはまだ早いよ。」


驚愕の表情のまま勇者は聞いてくる。


「えっと、ごめんなさい・・・・・姿を見て、ホワイトマジシャンだと思い込んじゃったから、つい・・・・・え?でもあなた、ホワイトマジシャンって・・・だって支援魔法しか・・・・・使えない・・・・・はず」


そう言うと、気まずそうに黙り込んでしまった。


そして気付いた。


またリーフスキンがじわじわと近づいて来てる事を・・・・・でも、この5階ってこんな頻度でリーフスキン出たっけ?とも思っていた。


リーフスキンが近づいている事を知りながら、オレは聞いた。


「君たちはDクラスかな?」


みんなが顔を見合わせながら「お前が言えよ」「お前が言えよ」「お前が言えよ」みたいな空気になっている。


バツの悪そうな顔で、女マジシャンが答える。


「ごめんなさい、Eクラスです」


「です」に近づくにつれて、どんどん声が小さくなっていく。


オレは優しく答えた。


「いや、さっき見た感じだとDクラスに見えたんだ。今はEクラスでも、近いうちにDクラスになれるよ。自信をもっても大丈夫だよ」


そのまま続けた

「じゃあ、みんな、オレの向いてる方向を向いて」


そう言うとみんな、オレと同じ方向を向く。

それと同時に、警戒したのか、リーフスキンは動きを止める。


「またモンスターが来ている事に気付いてるかい?」


全員が首を振る。


「じゃあ、みんなに・・・」

そこまで言った瞬間


ギギィィ

と言いながらバッタ状のモンスター、グラスホッパーが来た。

挿絵(By みてみん)


全員が臨戦態勢に入った瞬間、オレは


「ロックバインド!」


そう唱えると、床が隆起してきて、バッタ状のモンスターを捕まえる


みんな卒倒しそうなほど驚いてる。

女マジシャン「ロック・・・」

男マジシャン「バインド・・・?」


オレは(やれやれ、余計なジャマが入ったなあ)、と思いながら話す

「ごめん、ちょっとグラスホッパーの邪魔が入ったから、そいつを拘束した。とりあえずさっきの続きね」


そう言うとモンスターを見てる勇者が

「今倒さなくていいんですか?」

と真っ青な顔をして聞いてくる。


オレは笑顔で、

「後で倒してもらうから良いよ。オレがこれから支援魔法かけるから、この感覚を覚えてて。特にホワイトマジシャンの君には、今後の参考になるはずだから。」

そう言うと、パーティは混乱していた。


それから、大丈夫そうだとでも思ったのか、リーフスキンがゆっくりと動き始めた。


オレは考えて、マジックダウンだけ外すか、と考え、

パワーアップ、スピードアップ、マジックアップ、ディフェンスアップ、テクニカルアップを自分にかけ、


そしてパーティーにかけた。


オレはみんなに聞いた。

「今みんなに、支援魔法をかけた。モンスターが2匹いる事に気付いたよね?」


全員が頷くと同時に、勇者が

「な・・・に・・・・・!?これ、スゴイ!!」

と言ったので、オレは

「パワーアップ、スピードアップ、マジックアップ、ディフェンスアップ、テクニカルアップをかけたんだ」

と答えると、ホワイトマジシャンが驚いて聞いてくる

「全ステータスアップを無詠唱!?!?」


オレは「とりあえず先にモンスター倒しちゃってよ」と言うと

マジシャンは、一人がリーフスキンを、もう一人がグラスホッパーに「ファイアーアロー」を放ち、即座に勇者がグラスホッパーに向かうが、どちらのモンスターもファイアーアローで倒れた。


目の前の現象を見ても何が起こったのか、理解できない感じで、放心状態になっていた。


そこでひとまず、すぐ近くの結界内に入る事を提案し、みんなで結界内に入った。


そしてホワイトマジシャンに

「さっきのは全ステータスアップじゃなくて、個別にかけたんだよ。さすがに全ステータスアップは無詠唱じゃムリだ」


そう言うと、ホワイトマジシャンは

「だって!私が知っているのは、その5個ですよ!?他に何があるんですか?」

聞いてきた。


オレは、頭を掻きながら

「マジックダウンって言う、魔力消費を半減する魔法を作ったんだ」


全員がまた驚いて「魔法開発!?」と叫んでいた。


そこから質問の嵐だった。

さっきのロックバインドはどの職業が使えるのか

ホワイトマジシャンなのに、なんで他の魔法が使えるのか

他にもたくさん・・・・・


1つ1つ丁寧に答えるが、答えるたびに気絶しないか?というくらい、驚き、目を丸くし、ため息をつき


ころころ変わる表情をオレは楽しんでいた。


そう言えば、ルナも表情がコロコロ変わるな、と思った。



一通り質問が終わると


まだしばらくは、今のステータスアップは続くから5階や6階でも大丈夫な事


切れそうになると感覚で分かるから、早く結界内に避難して4階以下へ移動する事


今の感覚を覚えていたら、将来絶対に役に立つ事を言って別れた。



そして、もうしばらく5階で魔力の放出をやって練度を高めると、ひとまず満足するところまでできた。


塔を出ると昼を回っていたので、食事をして宿に戻った。




次にやったのは、あの浮き上がった感覚だ。


足を使ってジャンプするのとは、また違った感覚、あれも魔力が関係してるはずだ。


はっ!

ほっ!

飛んで見たりしゃがんでみたり、最初失敗した時のように集中することなく魔力を出してみたり


魔力を出して、ポンといった時のあの感覚を思い出しながら


よっしゃ!とジャンプしようとした瞬間


フワッ


1~2インチ浮いたが、すぐに床に落ちた。


今度は魔力の流れを感じながら


よっしゃ!


と心の中で叫ぶと、ハッキリと違いが分かった。



手から魔力を出して失敗した時


「シューーーーッ」と風船から空気の抜けるような音がした。


それを全身でやる感じだ!と気づいてやってみた。


ところが上手く行かない・・・


そんなバカな!!


また全身から魔力を出すイメージで ていねいにやってみる。


は?何で出来ないんだ?


もう一度、よっしゃって時はどうなってるか観察だ


よっしゃ!


フワッ


再び1~2インチ浮く



よし!つかんだ!


さっきまで上手く行かなかったのは、四方八方に魔力を出していたからだ。


全身から魔力を下向きに放出してみた。


すると、どうだろう!


床に置かれた紙きれがかすかに揺れ、次の瞬間、ジャンの体がフワリと浮き上がった。


「お、おおお!?キターーーーーー!!」


興奮すると床に落ちた。



驚いて魔力の放出を止めたんだな。


よし、もう一度!!


再び体がフワリと浮き上がった。


「スゴイ!」


驚きに声をあげながらも、冷静に魔力の放出量を調整する。


放出量を増やせば上昇し、減らせば下降する。


ただ、それだけだった。


「最初は上下移動だけか……」


ジャンはそう呟き、部屋の中を上下に行き来してみる。


何度か試すうちに、体をわずかに傾けることで、ゆっくりと横に移動できることに気づく。


時々壁にぶつかりそうになったが、徐々に慣れてきた。


これなら、いける!


興奮を抑えきれず、ジャンは窓からこっそりと外へと飛び出した。


オレはついに、魔法で空を飛ぶことに成功した。


夕方の街の上空を、まだぎこちない動きで飛んでみる。


夕陽に照らされた街、風を切り裂く感覚、空に溶け込むような浮遊感。


これは、今までとは全く違う、未知の体験だった。



一度慣れてしまえば、どんどん高く、高く、と飛んでいける。


街の屋根が小さくなり、冒険者たちが「塔」と呼ぶ巨大な建造物が、建物の障害物無しに見えるのは新鮮だった。


風を切り裂いて進む感覚が心地いい。


オレはさらに魔力を込めて高度を上げた。


雲が近く、手が届きそうだ。


見上げれば、空はまだ青く、太陽は水平線に向かってゆっくりと沈んでいく。



見下ろす街は、まるで箱庭のようだ。


細い道は糸のように、家々はサイコロのように見える。


人々の姿はもう砂粒のように見える。


視線を遠くに移すと、深い緑に覆われた森が広がり、その向こうには、キラキラと輝く海が見えた。


地上の喧騒から隔絶されたこの場所では、ただ風の音だけが聞こえる。


夕日に照らされた海は、まるで燃えているかのように輝いていて、その美しさに息をのんだ。


こんな景色は、今まで見たことがない。


日々の生活に追われ、地面ばかり見ていたオレにとって、見る景色の全てがあまりにも新鮮だった。



水平線に沈みゆく太陽は、空を赤や紫、そして黄金色に染めていた。


刻一刻と変わる空の色を追いかけるように、オレはゆったりと空中を漂う。


ああ、リリエルやルナにもこの景色を見せてやりたいな。


いや、今度みんなで空を飛んでみようか。


ルナならキャーキャー言って喜びそうだし、リリエルは驚いて言葉を失うかもしれない。


カイラスやライアス、ルミアやエルミナは何と言うだろう?


そんなことを考えると、なんだか楽しくなって、自然と笑みがこぼれた。



太陽が完全に沈み、空が徐々に深い藍色に変わっていく。


すると、地上に点々と小さな光が灯り始めた。


街の明かりだ。


昼間とはまた違う、温かくて、どこか幻想的な光景。


一つ、また一つと増えていく光は、まるで夜空に星が瞬いているみたいだ。


この光の一つ一つに、人々の営みがある。笑顔があり、涙があり、そして生活がある。


この街を、この光を守るために、オレたちは冒険者をしているんだ。


この光景を見て、そんな当たり前のことを再確認した。



だが、魔力を使って飛んでいるので、この美しい景色も、いつまでも見ていられるわけではない。


慣れていないからか、空を飛ぶのは想像以上に魔力を消費する。


まだ少し余裕はあるが、これ以上は危険だ。


だが、せっかくだからもう少し練習しておこう。



身体で覚えるんだ。


この感覚を。


何度も何度も、旋回、急降下、急上昇を繰り返し練習する。


空中で急停止するのも練習した。


そろそろ魔力がゼロになる


自然落下しながら、窓の少し手前で急停止し、窓枠に手をかけ、ゆっくりと部屋に入る。


よし!、完璧だ。

 


部屋に戻ると、一気に疲労感が押し寄せてきた。


全身の魔力を使い切ったかのような倦怠感。


ふらふらとベッドに倒れ込む。

 

ああ、今日はもう何も考えずに、ゆっくり休もう。

 

そう決めて、オレは疲労に身を任せ、深く、深く、眠りに落ちていった。







女勇者「最後までご覧頂き、ありがとうございました」


女勇者「何なんですか? あのお兄さん、賢者のような気もするけど、支援魔法使ってたし・・・」


女勇者「読者の皆さんは、どう思いますか?」


ジャン「あれ?こんな所でどうしたんだい?」


女勇者「あ、えっと・・・、何でもないです。 で、では締めますね」


ジャン「??? あ、ああ」


女勇者・ジャン「次回もお楽しみに!!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ