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のら犬余話  作者: 田村弥太郎
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はじまり

「中ちゃん、今から盛岡行ってよ」

「へっ、なんで」

数ヶ月前、中田と一緒に携帯電話会社の系列会社から追い出された加藤からの電話だった。

「店の担当者が怒ってるんで、謝りに行って」

話を聞くと相当な怒りようで、契約を解除すると言っている。

中田は、渋々了解した。

加藤は自分の会社に戻り、携帯電話の基地局工事に携わっていた。規模は小さいが元請けで下請けを使っている。

基地局工事の中でも、ショッピングセンター内に設備を設置するのは、かなり気を使う。当然、工事は営業時間外の夜間となった。

搬入する荷物も多く、4t車にニ台は優にある。工事当日、運送会社に届けて貰うようにするが、この店舗にはそれを連絡しないまま搬入してしまった。

この店舗に関しては携帯電話会社の担当者から連絡等行う事になっていた。

下請け会社はそうとも知らず、店舗の搬入口に荷物を積み上げてしまった。

そもそも、搬入だけでなく工事を始める事自体知らされていなかった。

店舗側が怒るのも当然だった。

元請けの加藤も二の足を踏んだ。

中田は、車で盛岡に向かった。二時間はかかる。

店舗に着くと、担当者に面会した。

「※※の中田と申します。今回は・・・」

と加藤の会社の名前で謝った。

担当者は急ぎ遠方から来たというので、軟化して中田には気を使うほどだった。

どうやら、携帯電話会社の担当者の応対も悪かったようだ。

とにかく、当日の工事はキャンセルとなったが荷物は置かせて貰える事になった。

「後から、請求書出してね」

加藤に電話すると、先とは打って変わりトーンが高くなっていた。

それから数日後、

「中ちゃん、また盛岡行って」

「えー、なんで」

「店から、この前の人が付かないと工事はさせないって連絡が来たんだって」

「なし崩しだな。あれだったら三週間位だな」

そのまま、加藤の会社の作業着を着るようになり、現場の責任者としてその後も手伝う事になる。


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