次の日…
オッハー!!!
やあ!皆のヒーローが覚醒したぞ!
起きただけだけどね!ワッハッハッハッ!!
さぁ!皆も俺と一緒っに朝のヒーロー体操だ!まずは軽く片腕の指だけで逆立ち腕立て伏せ千回を両腕で!
おっと俺としたことが少し混乱してたようだな…先ずはストレッチから始めないとな!
テヘッ!
よしっ!じゃあ先ずは肘を顎に当てて、片足を頭の後ろに回してブリッジだ!!アッハッハッハ!
いやーなんと清々しい朝なんだ!昨夜はよく眠れたなー。
あれ?俺いつ寝てたんだっけ?んーとなぁ…
ああぁ…思い出しちまった…
そうだ、俺は昨日パーティーを首になったんだよな…結局こうなっちまったか。なんとなくだがいつかはこうなるんだろうなとは俺でも分かってた、でもやっぱり期待しちまうんだよな〜。
ガキの頃皆に馬鹿にされた奴が実は凄い力を秘めてたってのをよ。
昔からそういう伝説っていっぱいあったからよ、もしかしたら俺もって思ってもいいじゃねーか…期待して何がわりーんだよ。
まぁ、今じゃただの黒歴史だな、ハハ…
さてと…どうしよ?
どうやら俺は昨日リヒトにやられたあと家に送ってもらえたみたいだ。つーかリヒトの野郎、グシャって何だよ。人が出して良い音じゃなかったぞ。
ジョブ貰いたてでうまく力をコントロールできなかったのか?
(本当に殺そうとした可能性は考えない方向で…)
怪我はもうねーし、多分回復魔法でも掛けてくれたんだろう。…【聖女】のマリアナかな?今アイツラと顔合わせにくいし、例にも行けねー。
って、何考えてんだ俺は!なんであいつらに例なんかしなきゃいけねーんだよ?!
たっく……もう俺はあいつ等と関係ねーのに……
ふん!!あんな白状者共のパーティーなんか誰が入るか!こっちから願い下げだっての!
…………はぁぁぁ………
いやっでも本当に、これからどうしよう?俺ってこれまであいつ等とこの国の特殊騎士団か専属冒険者になろうと学校の授業やら修行やらをがむしゃらにしてきただけだからな…
失敗した時の事はなるべく考えないようにしてきたし。
だって失敗した時の事ばかり考えてたら何も出来ないって先生達が言ってたし…
でも、今考えると失敗した時のこともちゃんと考えてたほうが良かったなー。今更おせーけどな。
次するべきことが分かんねー。
ドンッ!
突然俺の部屋のドアが乱暴に開かれた。そこに立ってたのは険しい顔をした絶世の美女人妻にしてユリアの母、ユリシアさんだった。…こわっ!
「おはようございます。」
俺はとりあえず挨拶をした。やはりいつ如何なる時も挨拶は重要だな!決してビビってそれしか言えなかったわけではない!
「貴方、昨日自分が何をしたか覚えてる?」
どうやら挨拶を返す風習は俺が気絶してたときに無くなったらしい…
「はい。」
「そう…」
…
……
………
それだけ?
「貴方、これからどうする?」
「………わかりません。」
「そう…リヒト君達に謝ろうとは思わなかったの。」
!?ッ…それは………
「だって、俺を裏切ったし…潰されたし…」
「自分で言って恥ずかしくない?」
…本当に親子揃って俺の痛い所をついてくる…
「………」
「黙り?まぁ、良いけど。
いや、駄目ね。
貴方、あの子達に謝るまで家に入らせない。」
「!?なっ!何で!?」
「謝ることもできない奴なんてオルゴット伯爵家に相応しくないから。」
「………」
確かに家訓の一つに自分に非があるのなら、例え誰が相手だろうと謝罪しなくてはならないってのがあったな。
初めてこの家訓を聞いた時何を当然な事を家訓にしてるんだって思ったけど………これって以外ときつくねぇか?
特に嫌な奴に頭下げんのなんて想像しただけで不愉快だ。それに間違うたびに誤ってたら貴族としての威厳はどうなんだ?
「それと、ちゃんと謝るまで家名を名乗るのも、家のお金や権力を使うの禁止。」
「えっ!でもそれじゃ…」
「禁止。」
「………はい…」
何か思ってたより重く捉えられてんな。
………ああそうか、俺は【勇者】に殴りかかったのか………正義と平和の早朝になる【勇者】に…
もう、あいつをただのダチとして接しちゃ駄目なのかな?あいつもこれから大変だな………
でも俺はあいつを許さねぇ。やっぱ今回は譲っちゃいけねー気がする。
「スミマセン、それはどうしてもですか?」
「………今回はやけに強情。でも絶対。」
「………でも今回は…」
「ハァ。とりあえず学校に行ってジョブ貰ってきなさい。そしたら多分頭冷える。」
そう言えば昨日のゴタゴタでまだジョブに付いてなかったな。今日休みなのも【神官】様がジョブを生徒達に授ける為だしな。
じゃあちょっくらジョブを貰いに行くか。一生を左右知る大事な儀式だからな!でも俺はもう【剣士】って決まってっから……
(本当にそれでいいのか?)
…あれ?何で俺今更迷ってんだ?ずっと前から決めてたじゃねーか。家は代々剣士の名門中の名門だし。実際に騎士団長の祖父が実力主義型〈継承職〉の【剣王】を授かる事ができたし、親父は伝説の英雄と呼ばれた上に自力でユニーク化した〈英雄職〉の【星刻の剣帝】になる事ができた。
妹のユリアはもし貸したら親父達以上の天才かも知れないと思われてる。
…何かうちの家族って俺以外は化物の巣窟未てーだな。目の前のユリシアさんでさえユニークスキル持ちの【剣聖】だからな。
でも、それって本当に俺が【剣士】を選ぶ理由で良いのか?
………何かよく分からなくなってきた。
「どうした?前から【剣士】になると言っていたじゃないか。その為に今まできつい剣の修行をしてきたじゃない。
まさか、今更変えようなんて考えてるの?」
「いえ…まだ変えるとは決めてないですけど…」
「…何か大切なことを決める時不安になるのは当然。でも不安に負けて焦ったら駄目。良く考えて。」
「分かりました、ちゃんと学校に行きながら考えます。」
「うん。もし適当な答を出したら二度と家に入れさせないから。」
…うん、この人マジだ…はぁ…それじゃあ行きますか。
「行ってきまーす。」
……………………………………
「あの子大丈夫かしら?
あの様子から言って今までの努力が全部無駄になったと思ってるんでしょうね。
………別に、あのパーティーが世界の全てじゃ無いのに………」
と。一人部屋に残されたユリシア囁いた。




