出会い(………かな?)
「…今日は散々だったな〜。後もう少しで良い事なのに、その直前で失敗してる。
……………………【勇者】の呪いかな?」
と、駄々をこねつつも宿に戻って来た。
できればもう少しあの女性を探したかったが、流石に体が限界だ。
(今度会ったら絶対に許さね〜からな、オッパイを見るどころかこれは触っても許されるはずだ……………………多分。)
でも復讐は駄目だな、特に女の子には。
だが次会った時にはお願いぐらいはして良いはずだ………多分。
と、少しづつ自身を無くしながらベッドに座った。
そして、さっき買った箱を見つめた。
長四角の箱、大きさは手首から指先までの距離2つ分ってところから?
古いから傷んでいるがもともとの素材は高級品だな。貴族の所有物だったんだろう。
「これって結局何が入ってんだ?」
と、開けようとした時鍵がかかっている事にようやく気付いた。
「………生意気だな。」
バキッ!
なんかイラッとしたんで俺は鍵穴を指で潰した。
そして箱の中には……………
「仮面?」
仮面が入っていた。
顔の上半分を隠す、貴族が仮面舞踏会に使うようなやつだ。
元々は派手なデザインだったんだろうが流石にもう傷んでやがる。
色は汚れた灰色。元々は他の色だったんだろうが表面が剥がれたんだろう。
原型は留めてるがとても着てみようとは思えない。
「んだよ、本当にガラクタじゃねーか。
ほんとついてねーよな、俺って………」
少し………前の仲間たちのことが頭を過ぎった。
楽しい事もあった、ずっと一緒だと思ってた、こいつらの為なら死んでやれるとも思ってた。
でも、…うまく行かねーんだよな………
俺はこの時不用心に仮面に手を伸ばした、忘れていたんなろう…この世界にはどんな『アイテム』が潜んでいるかを…
そして触れた瞬間………
ゾクッ!!!
「ぐ!」
大量の魔力が仮面に吸われた。
俺はふらつきながらも体制を整えた。
「この仮面は一体?!」
そして仮面の方を見ると禍々しいオーラを纏っていた。
「こいつはまさか…呪われたアイテム、カースドアイテムか?」
カースドアイテム、なんらかの理由で呪われた物だ。
この感じは………アンデットに近い。誰かの怨念が入ってんのか?
そして仮面から……………………
『ふぁぁぁぁぁー。
よく寝れたな〜。
ん〜、今何時だろ?遅刻しちゃうかな〜。
ってまだ暗いじゃん!夜中に起きちゃたのかな?
メガネは〜……………………あれ?
私の手、どこ?』
俺と同じぐらいの年の女の子の声がだらしなく仮面から聞こえた。
「?」
『あれ?手どころか私の身体は?
う、動けない?!
どうして?どうなってんの?!』
とかなり慌てた様子だったので声を書けることにした………
(かなり勇気を振り絞った…まじで!)
「あの〜」
『!キャー!
あ、貴方、誰ですか?!どうして私の部屋に?
ま、まさか…夜這いですか?
私を無理矢理レイプにする気ですか?
収入は幾らですか?!』
「いや、ここお前の部屋じゃね~から。
仮面をレイプなんかできね〜し!
つーかなんで収入聞いた?!」
そして俺は、仮面と出会った。
スミマセン。
忙しくて短いです。
次は長くしてみせます!