冷静になったあとが本当の戦い
うん………
知らねえ天井だ。
その事を確認したあと、俺はある可能性を思い付いた。
そして、俺は夢と希望をもち横を確認して………
………誰も居なかった………クソ!
何で………
何で!
俺の横に見知らね裸の美女がいねーんだよ!!
出来ればナイスボディーなお姉様が好ましいです!
ここはいるべきだろ!
んで俺の後に起きてこう言うんだ、
『昨夜の君、とても良かったわ。また今度もお願いね、それとも…今ヤりたい♡?』
とかさー、なんで起きねーんだよ。
ほんと分かってねーよなこの世界。
クソー、夢の一つがかなったと思ったのに。
………んでここは何処だっけ?
……………………ああ、そう言えば昨日冒険者に登録した後冒険者用の格安な宿に泊まったんだっけ。初日はタダだそうだ。
………俺は冒険者カード、またはステータスカードと呼ばれる物を見た。
そして実感した、【テイマー】になった事、ずっとレベル1のままになる事、オルゴット伯爵家の名を捨て、【勇者】に宣戦布告した事も。
ああ、
やっちまったーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!
【テイマー】って何?俺興味無かったからそんなに知らねーけど、ジョブレベルによる肉体の強化はあんま期待できねーよな。
俺もう『俺一人で倒す』とか言っちゃったんだけど?!無理じゃね?
つーかなった理由がパンツって!
もし知られたら俺は一生笑いもんだぞ!
絶対にそういう事用のスライムはゲットするけどな!(当たり前だろ?)
それてミリーが提案してくれた進化で可愛い魔族にさせるのもありだな!
………じゃなくて!
ああもう!こんなんだからこんな事になっちまったんだよ!
そして極めつけはあのセリフだな……
『俺は愚者なんだから』
は、は、は、恥ずかしい〜〜〜!!!
おハポかなもぽぽPEP!(言葉に出来ない羞恥心からの叫び。)
すげーよ俺!良くあんなセリフ真顔で言えたよ!自分で自分を尊敬しちゃうよ!
つーかあの時………!……、!……、……!
◁◁◁
そして数分後、俺はようやく落ち着けた。
「ふうー。よし!やっちまったもんは……………………しょうがなくは無かったが、今はとにかく今するべきことを考えよう!」
という風に、俺は現実的に現実逃避を成功させたのだ。……………………さすが俺!
「まぁ、兎に角金稼ぐのが先決かな。
小遣いと護身用の銅貨十枚ぐらいしかね~しな。」
銅貨一枚だとろくな食事ができねーし、出来れば大銅貨数枚は欲しいな。
この宿は王都の宿にしては安いが確か一泊大銅貨二枚は必要だったし。
兎に角ギルドで依頼を探してみよう。このギルド支部は初心者用だって聞いてるからレベル1でもできることはあんだろ。
そして金が溜まってきたら剣やモンスターのタマゴを買おう。俺の従魔にする為に。
◁◁◁
「おう、やっと起きたか。
初日から寝坊とは面白い事してくれんじゃねーか。」
ギルドに付いた時、俺を出迎えてくれたのは昨日俺を登録してくれたおっちゃんだった。
……………………上位の支部に成ればちゃんとした受付嬢がいんだけどな〜。これが格差社会か。
はぁ〜。
「てめえ人様の顔見た途端ため息とは良い度胸じゃねーか。」
「ああ、すまん。ただあんたを見てがっかりしただけだ。悪意はない。」
「それが悪意じゃ無かったらこの世界に悪意なんてねーよ!」
「素晴らしい世界に生まれて感謝だな!」
「………こいつ絶て~に自分のひ認めねーつもりだな。」
「ハハハ、なんの事やら。」
「……………………で何のようだ?依頼か?」
何か諦めたようにおっさんが聞いてきな。
勝ったな!
「ああ、出来れば直ぐにか下げる奴がいいな。
ミフュオラダンジョンのモンスターの素材集めとかが理想だな、あと【テイマー】関連の仕事があんのなら紹介して欲しい。」
「言うじゃねーか、昨日冒険者になったばかりのHランクにダンジョンへ潜る許可が出ると思うか?」
「ん?ああ、おっさん俺が誰だか解ってんだろ?制服のままだし、結構話題になってるからな。」
「………気づいてたのか?まぁ、ギルドはなるべく個人の情報を調べたりしないからな。
お前が誰だろうと俺達は依頼を頼むだけさ。
まぁお前なら問題無いこと同意しといてやる。
三階のゴブリンの耳と何時もの魔石の依頼でどうだ?耳は鉄質五枚で魔石は純度によるが、雑魚は大抵三枚だな。」
「やっす!!!んでそんな………いや、誰でもできるからか。
よし解ったそれにしよう、あと要らないドロップが会ったら買ってくれるよな?」
「ゴミ以外はな。
………あとこのマントを貸してやる、その格好じゃ目立ち過ぎだ。」
と言いながら、おっさんはボロボロのフード付きマントを渡してきた。
……………………何かきたねぇな。
だが、善意には変わり無い。俺は笑顔で受け取った、紳士的に!
「ありがとよ、なるべく多くの返り血でデコレートして返してやる。」
「何でそんな物騒な話に何だよ!そこは普通きれいにしてに返してくれ。
あと【テイマー】観覧の仕事には伝手がある、後で聞いていてやるよ。」
「ありがとよ、日が落ちるまでには帰る。」
そうして俺は冒険者としての初依頼を達成する為にダンジョンへと向かった………
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この日、俺は運命の出会いを経験した……………………
一生後悔してもし切れないけど、それと同じぐらい助けられる、本当に厄介で素晴らしい出会いを……………………
二人も感想を書いてくれました!
本当にありがとうございます!