主人公と敵役の強さのインフレ的上昇
【主題】
異世界ファンタジーものの俺Tueeeな主人公は転生か転移かでも異なりますが、序盤からカンストレベルで強いパターンと魔法やスキルを物語の進展の中で徐々に習得=成長して行く場合とがあります。前者でも後者と同様に敵役が段々と強くなって行く場合等には、それに応じて魔法・スキルや武器などがどんどんと強いものが登場して行く事があります。
ただその際に、上限無く次々と一段上の敵や能力他を登場させ続けて、しまいには主人公側も敵側もインフレ的に果てし無い強さになっていき、最初の頃が跡形も無くなってしまっている作品を見掛けますが、ソレはドーナノヨ!! と呆れてしまいます。
【考察】
まあ成長物語の場合には、最初から自分とかけ離れて強い魔物等に挑むのもおかしな話ですので構いません。物語の進展と共に徐々に強くなっていき、最終的に物語のラストステージで一定の結果を残すという大筋で良いでしょう。
ただ物語の最初に、例えば「魔法は下級/中級/上級魔法」とか「スキルの最高習熟度=5レベル」などある程度の設定すら固めずに、無プロットか精々のところプロットを章単位でしか決めていない為に(→基本的な上限を設定していない)、ストーリーが進むにつれて只管単純に
『より強く!』 『より凄く!』
と単調に変化させ続けるというのは如何なものでしょうか。
最初を攻撃値100程度とすると最終的にはカンストすらもせずに数千どころか数百万、数千万にもなる。強さの"桁数"ばかりが無意味に進む。敵役も魔物からユニークモンスターへ、→魔族→悪魔→魔王→真の魔王的存在(?)→XXXX(?) の様にもう何処迄行くのかといった感じで、最初の頃の敵ボスは何だったのかと疑問すら湧いてしまう。完全にインフレを起こしていて、もう強さの意味がどちらが上か程度の意味しか無い。此処まで行ってしまうと作者の方も書いていて楽しいのでしょうか?
章毎に似た様な敵が現れるだけで大筋は全く変わらない。。。一昔前のリング○駆○ろ(歳がバレますね)とか聖闘○星矢とかと同じで、もう作品が続くだけの流れに堕してしまっている。
【処方】
主人公や敵役の強さがインフレを起こさない様に注意すると同時に、作品の大枠のプロットとして何処迄行ったら終わりなのかという点ぐらいは決めておきましょう!
良い作品、巧い作者は、惜しまれる程のレベルでも敢えて完結をしています。どうしても続けたければ惰性とワンパターンに留意して後日談や続編として一区切りを付けましょう。
さもないと、せっかく最初の頃は愛された作品もワンパターンの厨ニ作品に変わってしまって行くでしょう!