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君に。  作者:
15/15

休み時間の楽しみ










授業中、時計を何度も見ながら青波は


胸を弾ませながらチャイムが鳴るのを待つ。



_____早く、早く。








        キーンコーン


          カーンコーン





待ち続けていたチャイムが鳴ると同時に


学級委員が号令を言う。



号令が終わった後青波はすぐに杏に声を掛ける。





「杏、3階行こー!!」



「はいはい~」





そう言うともう教室のドアの前に立っていた青波の元


杏は走って行き一緒に教室を出る。


3階に向かい階段を上がっていき


歩きながらも階段を2段飛ばしに上がる。



_____いるかな・・・?



そう思いながら階段を上り続けた後は廊下を


少し早歩きで歩いていた足を2組の前で遅める。


目線は下を向きながら歩き続けて2組の前を


ゆっくりと通る。



ふと廊下側の窓が開いている所でちらっと


中をみる。



_____いた・・!



ある人を教室で見つけた後、青波はすぐに早足になり


2組の横の教室の前の方へ歩いていく。


そして2組の横の1組の教室へ入る。


その同時にこぼれそうな笑みを堪えながら


もう1つの目的だった柚麻の名前を呼ぶ。





「柚麻ー!!」



「あ!青波、杏~」





2人に気づくと柚麻は走って青波達の元へ来る。


新学期が始まってから毎日この繰り返しだ。


2階の3組から青波と杏は休み時間になると3階の1組の


クラスへと柚麻に会いに来る。



青波はいつもそれが楽しみだ。


それは柚麻に会えるからというのは絶対でもう1つは


そこへ向かう途中に通る2組の中に陸也の姿を見つけることだ。


ただ一瞬見るだけという些細な事に青波はいつも胸を弾ませる。



青波達は立ったまま話しているとご機嫌な青波に気づいた


柚麻がニヤニヤしながら言う。





「どうしたんそんなに嬉しそうに~?」



「あ!分かった。どうせ志貴に会えたーって感じでしょ」





柚麻の言葉に杏は青波の心境を当てる。


図星だった青波は顔を赤くして下を向く。





「可愛い奴だな~(笑)でも返事は来てないんやろ?」



「え?やっぱまだなん!?」





柚麻の言葉に杏が驚いて青波に聞く。


青波は告白の返事のことをすっかり忘れていたので


「そうだった」と曖昧な返事を返す。





「そうだったって忘れてたんかい!どっちもどっちやな~」



「てかもう一回告ったら?」





青波の言葉にすかさず杏が突っ込みを入れる。


それを見ながら柚麻は青波に提案する。


その言葉に青波は顔を赤くして首を横に振る。





「駄目駄目!・・だってもう一回告ったし・・・・」



「でも前は手紙で告ってんやろ?もしかしたらどう返事


 返していいか分からんのちゃうん?」



「そうかもしれんな~じゃあ次は直接言ってみたら?」





柚麻と杏の言葉に「そうかな~」と悩む青波。


そう考えたら納得することはできるが直接となると


上手く言える自信がない。


青波が悩み始めると柚麻たちも横で一緒に考え始めた。



結局その時間は何も結論はでず、ただ青波の中で


もう一回告白し様かという選択ができたくらいだった。











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