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魔法じゃどうこう出来る代物じゃねぇよ

剣魔祭が終わって数日が経った......。


「アリアさん...これ、以前食事させて貰ったときの代金、すみません時間が掛かりました」


「あらぁ、良いのよぉ〜...それにリュウト君、リリーと仲良くしてくれるみたいだし、それだけでも有り難いわ」


「でも、飲食店で食事させて貰ったことには変わり無いので...」


「うちの子になる?」


僕は手にしていた銀貨を落とした...。


うちの子になる?...。


「へ?...いやいや何言ってるんですか!!」


「そうすればぁ、代金も払わなくて済むしぃ何よりもっとリリーと仲良くなれそうだしぃ?」


「だしぃ?じゃないですよ!! 取り敢えず受け取ってください!」


パニックで頭が混乱した僕はアリアさんに銀貨を強引に渡してその場を去った。


「はぁ...あの人は一体、何を考えてる分からないな...そんなんで超能力なんて使いたくもないし...疲れた」


自室のベッドで体を休めているとそれを妨げるような足音が近付いてくる。


「リュウート!」


「ぐあっ!」


「リュウト、外に行こう!!」


「急に人の部屋に入ってベッドに飛び込んで第一声がそれかよ!!」


「へ?..あいたっ!!」


リリーの頭を軽く叩いた。


「レディーに対して暴力はいけないよ! リュウト!!」


「あのなぁ...じゃあ......ノックも無しに人の部屋に入ってベッドにダイビングはしてもいいのかよ」


「リュウトの部屋だし」


こやつ...。


「まぁ良い...で外に行くの?」


「うん! 外でブラブラしよーー!!」


「分かった、待っててくれ」


「はぁい!!」

......。


「部屋から出てけよ...着替えが出来ないだろ」


「えぇ...良いじゃん、リュウトの着替えなんて誰も見ないよ」

まじ何なのこのチビ。


「良いから出ていけ!」


「わわっ!ちょ、なにこれ?!!」


僕は 念動力(サイコキネシス)でリリーを部屋の外に出してドアを閉めた。


「はぁ...着替えるか」


「リュウト酷い! レディー相手に魔法を使うなんて!さいてー!!」


「攻撃魔法じゃないし、そもそも魔法じゃねぇよ...」


「ふんっ!」


リリーは怒った顔をしてそっぽ向いた。


「リリー? コロッケがあるぞ、要らないのか?」


「ふん!! 騙されないよ、そんな一瞬でコロッケが買ってこれるわけないじゃん」


「じゃあ、食べても良いんだな」


リリーは渋々こっちを向いてコロッケに目をやった。驚くより先に欲しいと言う思いがこもった目になった。


「ごめんな? これあげるから許してくれ」


「うん! 良いよ!!」


現金な子だな、本当に。


因みにコロッケは銀貨二枚を持ってコロッケを想像しながら超能力で等価交換した。


「よしっ! 行くか!!」


「うん!!」


「ふふっ...仲が良いわねぇ...」


厨房から覗いてたのかアリアさんが笑いながらそう呟いた。リリーには聴こえないだろうけど僕にはしっかり聴こえていた。




僕とリリーは街中の大通りに出た。リリーは何処に行きたいんだ。


「リリー、何処に行きたいんだ?」


「ん? 特にないよーブラブラしたいだけぇ~」


「成程、でもさただ歩くだけじゃ面白くないよな」


「そうだねー」


「よしっ! リリーちょっと失礼するぞ」


そう言うと僕はリリーをお姫様抱っこした。


「な...何するの?! 恥ずかしいからやめて!!」


そう言いながら暴れるので、念動力(サイコキネシス)で動きを止めた。今からすることは暴れると危険だからだ。


「リュウト! もしかして私にエッチな事する気?!!」


「ちげぇよ! まぁ良いから、じっとしててくれ危ないから」


それだけ言うと念動力(サイコキネシス)を解いて、僕はゆっくりと上昇した。浮遊(リビテーション)だ、念力を使って浮く浮遊能力で。


この世界じゃおとぎ話レベルに凄いらしい。


「え? え?...空を飛んでるの...嘘!」


「本当だよ...どうだ? 面白いだろ?」


「え?...凄すぎて何も感想が出てこない」


「成程、ならちょっと速くするか」


「え?」


僕は超能力の一つ。加速(アクセラレーション)を使い一気に加速した。


「ぎゃあぁぁぁ!!!」


その時速約500km、風圧と冷気で風を引いたりしないように風圧は風操作(エアロキネシス)でカットしている。つまり風圧も冷気も当たらない。飛行機の中に乗っている感じだ。


ただ周りがよく見える分怖いのだろう、凄い叫んでる。


「ストップ! ストップ!!」


面白くなった僕はリリーを念動力(サイコキネシス)で浮かせ僕と同じ速度で飛ばせてみた、と言ってもリリーには色々と負担が掛かるだろうからすぐに降りて近くのベンチで休んだけど。


「馬鹿っ! 急に飛ぶなんてどんな神経してんの!!」


「楽しかっただろ?...」


「死ぬかと思ったわよ!!」


「そうか......すまん...」


流斗はオーラが出るほど落ち込んだ、それに気付いたリリーが。


「でも楽しかった、ありがとう」


そう言いながら抱き付いてきた。


「なぁ、リリー......あいややっぱ何もない...」


「?」


首を傾けて教えろと言わんばかりに見てくるリリー。


「その内な」


僕は笑いながらそう言った。


簡単に好きだなんて言えたら苦労しない、はぁ....。

途端、未来予知(プレコグニション)が反応した、予知能力だ。自身が使用している時の危険な未来が待っていると反応する。


きっと誰かが襲ってくるのだろう。僕は目を閉じて千里眼(クリアボヤンス)使った。


僕たちの座ってるベンチから数十m先にフードの被った集団がいる。多分こいつらだ。


「リリー、誰か来た敵意丸出しでな。僕の後ろにいろ」


「え......うん...」


ちょっと怯えながら僕の後ろに隠れるリリー。


ドサドサと走ってくる魔法使いらしき集団。

先頭の男がフードを外してこう言った。


「ようやく見つけましたよ、リュウト君」


「誰だお前...」


「忘れたのですか? 私の上位魔法を片手で消してくれたではありませんか」


あ!! 奴隷がどうとか話してた時に僕に魔法撃ってきた魔法使いか!!


「さてリュウト君、私たちこの数の魔法使いの集団です、全ての魔法を消すことは出来るでしょうか? くっくっく」


「おいおい、僕はあれが本気だなんて言ってないぞ、まぁいい来るなら来いよ、魔法じゃ敵わない力を見せてやるよゲス野郎」


僕がそう言った瞬間、魔法集団が一斉に火の玉を僕に向けて放った。


何度も言うが無意味だ。


ただこれだけの量だと二酸化炭素で囲うには時間が掛かって数発喰らうので。僕は魔法集団に手を向けた。


あえて唱えた。「時間操作(テムプキネシス)


すると途端に火の玉が全て消えた。時間操作(テムプキネシス) 時間を操作する超能力で、火の玉の時間だけを超加速させて火が消えるであろう時間までスリップさせた。

ただ火の玉にだけなので周りも変わるなんてことはない。


「な?!火の玉が全て消えた!じゃあ闇だ!!全員撃て!!」


「意味ないって...」


また僕は手を向けて、あえて唱えずに。闇の玉を消した。闇操作(ダークキネシス)


もう超能力は正直いって何でもありのぶっ壊れだ。


闇操作(ダークキネシス)闇の能力を操る超能力で。


数十発の魔法をもろとも消した、消したと言うより闇の玉同士を衝突させて消滅させた。


「くそっ!全員!!あの魔法の準備!!」


「またお得意の上位魔法か?」


「ふんっ!そんな甘い魔法じゃ無いぞっ!!!」


屋敷一個分の溶岩みたいな色の火の玉が集団の頭上に生み出された。


「リュウト!あれ、超位魔法だよ!こんなの無理だよ!!逃げよう!!」


「リリー、ここで逃げたら誰が助けるんだ?」


「でも!」


「安心しろ、超能力ってのは魔法なんかでどうこうできる代物じゃねぇよ」


そう話していると魔法使いの集団が完成したらしく溶岩の塊に近い火の玉を撃ってきた。


「いい加減理解しろ、お前らの魔法なんぞで、僕には傷一つ付けられないぞ」


僕は火の玉に向けて指を鳴らした。すると火の玉はあっさりと消えた。


正直あの火の玉は二酸化炭素なんかじゃどうこうできる物じゃ無かったので、消滅(バニッシュ)という消滅の超能力を使った。


「な...な...超位魔法すらも片手で消すと言うのか......そん...な......」


「事実だよ。この通り、超位魔法とやらは僕の指パッチンで消えた、その程度の魔法ってことだ」


「な......無理だ...勝てない...正真正銘の化け物だ...」


「逃がさないよ?」


僕は魔法集団に手を向けて、サイコキネシス。


念力で動きを封じて、リーダーに聞いた。


「超位以上の魔法は何て言うんだ」


「ひっ!...神位だ!それ以外知らん!! 小位(しょうい)中位(ちゅうい)上位(じょうい)超位(ちょうい)神位(しんい)絶位(ぜつい)


「ふーん、ありがと」


僕は手を振ると集団が一斉に転けた、急に解放されたから転けたのだ。笑えるぞ。


「神位......は!そうだ!これだ!!」


リーダーは結晶みたいなのを取り出した。嫌な予感がする。


「これがあった!神位の魔法が込められた結晶だ!!これを持って唱えると神位の魔法が放てる!」


「まじかよ...ダルいな」


「これでお前も死ぬだろうな!流石のお前も神位級の魔法は消せまい!!死ねぇ!!」


そう言いながらリーダーの男は詠唱して、結晶が割れ。


さっきのとは比べ物にならない。もう隕石級にデカイ火の玉が生み出された。こんなの喰らったら国もろとも消し飛んじゃうよ...。


「まぁいいや。もうハッキリ教えてやるよ、魔法でどうこうできる代物じゃねぇよ、超能力はな」


隕石みたいにデカイ火の玉に僕は、


右手を向けて唱えた。「空間操作(スパティキネシス)


すると隕石みたいにデカかった神位級の魔法は消えた。


まるで隕石のところの空間が歪み吸い込まれていくように。


空間操作(スパティキネシス)


空間操作の超能力で、空間を歪ませて別次元に飛ばしただけ。

バニッシュで消しても良かったけどこっちの方が魔法集団によりダメージを与えられるだろう。


「嘘...だろ......神位級の魔法が......片手で...」


「魔力なしの魔法で...消えた?」


「これで分かっただろ、超能力に魔法は無意味だ 二度と関わってくるな」


そう言うとリーダーは膝をつき、絶望していた。


それを引きずって去っていく集団。


「リリー、終わった......ぞ...」


リリーもまたフリーズしていた。

?と!を全角に変えてなおかつ、超能力含む能力系統は全て読み仮名はルビに振ることにしました。

この方が皆様にも読みやすいかと思いまして、今後も異世界超能力者をどうかよろしくお願いします。

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