表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TASK―AIと見えない敵との戦い―  作者: 長岡 夏生
5/14

異常事態

「キーンコン、カーンコーン。。。」


4時間目の授業が終わるチャイムがなる。

やっと昼飯だよ、もう腹減ってしょうがねぇよ。

学食で何食べよう。たいして旨くないけどね。

俺は今日食べたい物をボーッと考える。


その時だった。聞いたことないような異様なベルが校内中に鳴り響く。そして、校内放送。

「緊急事態発生、緊急事態発生。校内生徒は

直ちに自宅に帰りなさい!!」


何事だよ?パンぐらい買わせてよ、と思い学食の方に走って行く途中で、先生にグッと腕を捕まれ

引っ張られる。「高坂!!何やっているんだ!!放送の支持に従って、スマホで車を呼んで早く帰りなさい!!」と、怒鳴られ、俺は渋々昇降口のほうに走って向かう。

「かったりぃな~。腹は減っては戦ができなって。」昇降口の下駄箱に向かう。ちょうどマキが

待っていた。

「遅い!!」またまたオカンムリ。


スマホで予め車を呼んでいたからすぐに乗り

込むが、なんせみんな一斉に学校の外に出ようとするからなかなか出れない。

ようやく数十分後、車が学校の外に出ることができた。

車の窓から異様な風景を見る。いつも誰に頼まれるでもなくよく働いている

多くのAIロボットがフラフラと歩きながら、道路をさまよっている。帰るのに何度か車にロボットがぶつかりそうになり、避けて車は走っていった。


この光景に疑問を感じ、スマホでテレビニュースを見る。総理大臣の河井一也が出ている。その後ろの方で副総理の吉田慎吾がちらっと映っている。

「この度はこの非常事態を招き、誠に申し訳ございません。AIロボットをコントロールする中央装置の回路を何者かによって持ち去られるという事態が発生しており、その回路及び、犯人の捜索している最中でございます。全国が非常に混乱している事態ではありますが、今しばらくお待ちください。」と河井総理はハゲ頭が丸々見えるくらいテレビの前で深々とお辞儀をした。お辞儀して詫びたってどうにもならないだろっていう怒りが沸いてきたのもあるけど、時々後ろでちらっと見える副総理の表情が薄気味悪い。慌てている総理とは対照的に何も表情が現れていなくて、反って不気味だった。

隣に座っていたマキもそれを見ていて、怒りをあらわにしていた。

「もういいから、犯人捕まえて元に戻してよね!!おちおち生活ができないわ!!」

全くその通りだ。

俺達の世の中は社会的な稼働は殆どAIロボットが担っている。レジにしろ、交通整理にしろ、そしてもちろん製造も。

人間がやっていた単純的な仕事はAIが変わった

のだから、それがおかしくなるなんて大ピンチの事態。ロボットとはいえども、ただでさえ恐怖に感じるのだから。奴らは表情がないし、本当に気味悪い。夜にはお目にかかりたくない。


ようやく家に着いた。

家の中はシーンとしている。妹のハルはどうした?

「ハル、ハル、どこだ!!」

ハルは体が弱いので、学校に行くのには無理が

あるので、家でPCでインターネットの通信教育

を受けている。この時間だと、まだ自分の部屋の

PCの前で勉強している最中だろう。

なのに返事をしない。勉強に集中しているのか?

確かめようとハルの部屋に行く。

PCだけは付けっぱなしで、ハルはいない。

狭い家の中じゅう探す。でもいない。

マキに協力をお願いするために、LINEで連絡を取る。マキはすぐに来てくれた。

「ハルちゃんがいないの?!直ぐに探しにいきましょう!!」

俺達は危険とわかっていながらも、車をまた呼び

ハルを探しにいった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ