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思い違いの終着点

 特に問題も無くシエラちゃんを連れて自宅へと帰り着いた俺は、先にシエラちゃんを部屋へ入れてからお隣に住むシルフィーナさんの部屋へ向かい、そこでシルフィーナさんに『シエラちゃんの事でお話があるので、こちらの部屋へ来ていただけないでしょうか?』と言って一緒に部屋へと向かった。

 そして俺は来てもらったシルフィーナさんとシエラちゃんを前に話を始め、疑問に思っていた事を全て聞いた。


「――というわけです」

「つまり話をまとめると、シエラちゃんとシルフィーナさんは本当に魔界の住人の悪魔で、シエラちゃんは悪魔学校での成績不振を理由に人間界に来る事になったと」

「うん」

「もしかしてシエラちゃんもシルフィーナさんも、元々の姿は人間の姿をしてないとか?」

わたくしの本来の姿はこの姿ではありませんが、シエラ様は今の姿と代わりません」

「そうなんですか、ちなみにシルフィーナさんの元の姿ってどんな感じなんですか?」

「こちらで本当の姿を見せるのは本来禁止されているのですが、この際ですから早乙女様には私達が本当に魔界の住人である事を証明しておいた方がいいでしょうね」


 そう言うとシルフィーナさんは座布団の上で立ち上がり、その場でくるりと一回転をした。するとシルフィーナさんの身体が一瞬眩しく光り、次に目を開いた時にはシルフィーナさんの姿はどこにも無かった。


「あれ? シルフィーナさんはどこに?」

「シルフィーならここに居るよ」

「えっ?」


 姿の消えたシルフィーナさんを捜してきょろきょろしていると、シエラちゃんがシルフィーナさんが居た場所の下を指差した。


「えっと……これがシルフィーナさん?」

「うん」

「マジで?」

「うん」


 シエラちゃんの指差した先に居たのは小さな黄色のヒヨコで、しかもメイド服を着ていた。しかもそのメイド姿が結構似合っていて可愛い。


「早乙女しゃま、これで信じてもらえたぴよ?」

「早乙女しゃま? ぴよ?」

「こうなったシルフィーはこんな感じの喋り方になるの」

「へ、へえー、そうなんだ」


 ヒヨコになったシルフィーナさんはとても幼い感じの舌足らずな声になり、それが普段とのギャップを感じさせてとてもきゅんきゅんしてしまう。


「でもその姿だと、お仕事をするのに色々と不便そうですね」

「そうでもないぴよ」

「シルフィーはこの姿の時の方が仕事が早いよ?」

「そうなの?」

「うん、お掃除なんて気が付いたら終わってるくらいだから」

「そりゃ凄いな……」


 この姿でお仕事をしている様子を見てみたいところだが、今はそんな事を思っている場合ではないだろう。


「これで私達が悪魔だって信じてもらえた?」

「まあ、ここまで見た以上は信じるしかないって感じかな」

「信じてもらえて良かったぴよ♪」

「あ、シルフィーナさん、もう人間の姿に戻ってもらっていいですよ」

「この姿になると一時間は人間の姿になれないぴよ」


 ――まさかの制限付き!?


「もしかしてですけど、シエラちゃんの羽や尻尾も一度出したら一時間は見えない様にできないとか?」

「そんな事はないぴよ、シエラしゃまの場合は魔力のコントロールでどうにでもできるぴよ」

「だったらどうして消せないんですかね?」

「それは多分、早乙女しゃまのせいぴよ」

「えっ? 俺のせいですか?」

「きっと教室で早乙女しゃまに抱き止められたから、上手く魔力をコントロールできなくなったぴよ」

「魔力ってそんな事でコントロールできなくなるんですか?」

「悪魔は感情が激しく高ぶると、魔力が溢れ出て制御ができなくなるぴよ」

「激しく高ぶるって、あっ……」


 俺はシエラちゃんを抱き止めた時の事を思い出し、一瞬で顔が熱くなってしまった。そしてそんな事を思い出してついシエラちゃんの方を見ると、シエラちゃんは羽と尻尾を忙しなく動かしながら顔を赤くして俯いていた。

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