2-6.妖精少女は人間の王に会う
よろしくお願いします
「王様事前に通達した、魔女っ娘のアリラです」
「そうか、ご苦労だった。カミルもよく来たな」
アリラは王様を見て羽がないんだなと変なところで感心していた
「娘の病気を治せると」
「見ないとわからないけど、治せると思う…ます」
カミルに肘でつつかれて、変な敬語に直した。人間はとてもめんどくさい、キャサリンのほうも敬語を使っていたからその方が正しいのだろう
「その代わり出来たらあの雲をどけてほしいんだ」
「わかった。褒美はそれだけでいいのか?」
「いいよ。それが一番」
王様は不思議そうに首を傾げた。人間はほかのものを欲しがるかもしれないが、妖精であるアリラリラには必要のないものばかりだ
「では、案内しよう。ついてこい」
「王自ら行く必要はありません」
「王としては必要ないかもしれない。だが、私はあれの父親だ」
アリラリラはティティテアのことを思い出した。帰ったら謝らないといけない。彼女はまだふてくされているのだろうか。だとすれば大変面倒である。アリラリラが羽を失ったとき森から帰ったあとどうしてあんなことをしたのか詰め寄られて、ティティテアのためと言ったらひっぱたかれて泣かれてすねられて大変だった
部屋に入ると病人特有のにおいがした。思わず鼻をつまみそうになるが父親の手前よしておく。ベットで眠るのは黒髪の少女であった。穏やかな寝息が繰り返されている。アリラリラの目には彼女の周りに黒い靄が渦巻いているように見えた
「娘は、どうだ」
「これくらいなら簡単に」
アリラリラは姫に遠慮なく近づき黒い靄を手で払った。次の瞬間姫の体から大きなカラスが飛び出し部屋を破壊した。こんなのが潜んでいたのかよ、と呟き箒に乗って空へと出る。詳しくはわからないがあれは魔力の塊だほおっておいたらろくなことにならない
「さあて、たかが人間の呪いと羽のもげた妖精どっちが強いかな?」
アリラリラはかつてないほどの好戦的な笑みを浮かべた。憂さ晴らしにはちょうどいい




