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46話 それぞれの現状

後書き修正


 ~アーシャ~


「クソッ! 必ず殺してやる!」


 エテリ様に御教示して頂いた魔法拳の使い方を持ってすれば、勇者であろうと倒せる筈だったのに。


 エテリ様の眷属達と勇者をあと少しまで追い詰めたのに……混戦となってしまった際、アルフレッド様の姿に変身したのを見て怯んでしまった。


 その代償が両腕。


 勇者は私を殺すかと思ったけれど、そのまま逃げていった。


 恐らくエテリ様の眷属となった勇者が近くに居たからだろう。その点に関しては運が良かったわ。


 勇者に切り落とされた腕はその場で腐り、傷口も呪われた瘴気を放っている。呪いはエテリ様が眷属の勇者を使って何とかして下さったけど、失われた腕には国に帰りジール様にお願いするしかなさそう。


 エテリ様も眷属が減った為に1度国へ帰り、体制を整えると仰っていた。


 幸い、空間移動が出来る眷属は残っているとの事だった。


 勇者の事は監視を着けて暫く様子見となる。


 次に戦うときは必ず……。


 私はアルフレッド様の墓前に誓ったのよ、必ず無念を晴らして差し上げると。


 ~勇者~


 クランバイア魔法王国から逃げ出し、エテリとアーシャに追われ始めて1ヶ月が経った。


 何度か戦う羽目になったが分かった事も有る。アーシャはアルフの復讐で俺を殺すつもり、エテリはもう一人俺を眷属に加えるため追ってきている。


 最初にエテリが作り出した神蜂は本当に厄介だったが、最近はそうでもない。恐らく魔素濃度が低いんだろう。


 とは言っても、エテリの近くに居る神蜂は要注意だがな。


 それよりも大問題なのはエテリの眷属となった俺だ。神蜂に奪われた俺の身体の一部から作り出されたエテリの操り人形。ハウヘトの剣は持っていないが、今の俺と全く同じ力を持っているなんてウザイ事この上ない。


 召喚された勇者が強いのは、偏に勇者魔法の便利さにある。


 エテリはこの魔法を非常に理解しているようで、俺が思いもしなかった使い方で眷属を強化している。さすが付与師といったところだ。


 お陰でフェイトオブブレイブで加算されるステータス値は、向こうの方が上になっている……忌々しい。


 腹いせに俺はこの1ヶ月でエテリの眷属の元となった奴等を殺して回った。眷属が減れば一端時間を置くとも考えたからだ。


 そういえば、眷属となった俺がアーシャの両腕を切り落としたのには驚いた。


 アーシャはエテリに入れ知恵されたのか、同じ魔法を幾つも重ね掛けした魔法拳で攻撃してきた。


 何度か危ない瞬間があったものの、そこまでして封じたい技でもなかったが……エテリにしてみればアーシャの殺意は余計な暴走なのだろう。俺が死ねば眷属の俺も消滅するのだから。


 ただ、これでどちらも暫くは動かない筈だ。俺はこの機会を生かして、1度アルフと合流する。


 精霊達の報告ではメネメス国へ向かっている途中らしい。が、妙な麒麟獣人の男と怪しさもりもりのスノーエルフの女が一緒にいる。アルフにばれないようサクッと殺しておくべきか……。


 メネメス国を経由して帝国入りするなら、ここからだと独立学園都市ミュトリアーレ辺りでアルフと合流できるだろう。


 特級の氷精霊が言っていたが、アルフは固有スキルをかなり応用して使えるようになったらしい。大量の卵を使った戦闘にはそこそこ手を焼くんだとか。特級精霊にそう言わしめるなんて、アルフの奴やるじゃないか。


 会ったときに戦闘訓練してやってもいいかな。


 さて、休憩はこれくらいにして、もう少しエテリ対策をしておこう。眷属の俺は絶対に始末しておかなければならない。


 あと念の為にハイラルの対策もしておいた方がいいな。アイツも面倒臭い固有スキル持ちだったからな。


 ######


 ~エテリ~


 やられた。


 勇者の逃げるルートを見てまさかとは思ったが、私の眷属の元となった個体を殺していたなんて。


 本体が死んでから私の眷属が消滅するまでタイムラグがある。だから気付くのが遅れた。ここ数年、近場で素材集めをしていたのが裏目に出てしまったか……しかし、鑑定は敵が持っていると本当に厄介だな。


 勇者が王子アルフレッドを殺した日に作った神蜂も、今は50匹足らずに減っている。


 これほど強力な神蜂はなかなか作り出せない。これ以上数を減らすのは避けねば。接近戦になった時の為にとっておこう。


 ハイラルは協力してくれてはいるが、マイペースが過ぎて扱いづらい。我が息子ながら変わった男だ。対してジンジルは積極的なのだが、如何せん実力がな……勇者相手では為す術なく殺されるだろう。


 アーシャもアーシャだ。


 勇者討伐に意気込むのはいいが、殺しては意味がないのだ。腕の再生はジールでないと無理だと言っておこう。


 また、ジールの素材で作った眷属も今は精霊の召喚との契約が上手くいかず動かすことが出来ない。固有スキルがあっても偽物と契約したくないとは、精霊というのはなかなか気難しいのだな。


 暫くは新たな眷属の作成と眷属ジールの強化に時間を充てなければ。だが勇者よ、必ずもう1度お前の素材を手に入れて見せる、待っているがいい。

~入手情報~


………………。



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