表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/201

~目覚め~

「う、あ……んんっ」


 はっ!!


「あ、良かったー。復活おめでとうアルフ」


 ギラギラした笑顔が上から覗きこんでいた。相変わらず暑苦しい男前顔だな。復活直後にこの顔はしんどい。それに……


「何やってんだよ」


 地面に倒れた俺の顔を筋肉質な太ももが挟んでいるのだ。


「筋肉の素晴らしさを思い出してもらおうと思ってさ。どう、筋肉にむぎゅってされてるよ」


「不愉快極まりない」


 一刻も早くこの体制をどうにかしたいけど、こいつが力を抜かないせいでなかなか身動きが取れない。


「えぇなんでー!? こうやって寝るの好きだったじゃん」


 またそれか。本当にいつの話なんだよそれ。妙に肌触りがいいけど断固受け入れられない。


「ちぇっ、ちぇっ! せっかくアニタ様に言われて来たってのにさ」


 ああ、そういうことか。なんでいるのか不思議だったが、アニタ様、去り際になにか言ってたもんな……しぶしぶ太ももの力を抜いたが、「ふんっ」なんて大袈裟に顔を反らすこいつは、こうなると面倒臭い。ちょっと放っておこう。

 

 それにしても本当に色々あった。ついにこの国ともこれでお別れだ。追っ手は面倒だからな。

 

 立ち上がり顔をあげると、夕暮れに染まった風が何度も頬をかすめて、流れていく。


 早く皆に会いたい。そして――

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ