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■天国の扉、地獄の扉、からの帰還

作者: オレオレ!
掲載日:2026/06/05

ショートショートです

私は、真っ白な霧の中に伸びる一本の道を歩いていた。

やがて道は行き止まりとなり、二つの扉が並ぶ場所にたどり着いた。

扉と扉の間には看板があり、その横には一人の男が立っていた。

看板にはこう書かれていた。


「片方は天国へ通じる扉、もう片方は地獄へ通じる扉。

 そして、この看板の横に立っている者は、必ず真実を語る天使か、必ず嘘をつく悪魔のどちらかである。

 天使か悪魔かは見た目では分からない。

 あなたはYESかNOで答えられる質問を、一度だけすることができる。

 私は、あなたが天国へ来ることを期待しているよ。」


私は立っている男に質問することなく、来た道を引き返すことにした。

なぜって?

まだ生き返れるかもしれないからだよ。


そうして、私は目をさました。

知らない天井だった。


辺りを見渡す。

病室のようだ。


ドアの向こうの廊下を看護師さんが通り過ぎたと思ったら、

すぐに戻ってきてこちらを見る。

「305号室の患者さんが目を覚ましました!」

看護師さんは廊下の向こうへ大きな声で伝えた。

しばらくして、お医者さんがやって来た。


「おぉ、目覚めたようだね」

医者はカルテを見ながら笑った。

「君はトラックにはねられてね。正直、助かるかどうか分からなかったんだよ」



あれから二週間。

入院費を、持っていた財布の中のクレジットカードで支払い、ようやく退院することができた。


私は、生死の淵をさまよったことで、ある特殊な力を身につけたようだ。

クレジットカードに触れたとき、その力が発動した。

私が触れたものの鍵となる情報が分かるのである。


なのに、なぜ私は、自分自身のことだけが分からないのだろう。


とりあえず、財布の中に入っていた免許証の住所に向かう事にした



アパートのドアノブを触ると、能力が発動した

「アパートの鍵は植木鉢の下か…」


中に入ると、綺麗に整理整頓された部屋で驚いた。

ふと、台所に置いてある新聞を見た、殺人事件の記事が載っている


新聞を手に取った瞬間、能力が発動した。


私は思わず絶叫した。


『違う、違う、私は犯人ではない』



どうやら、私は、地獄の扉を選んだようだ

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