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【対話型 実用小説】ネルオとAIの無駄話 ~人生を「無駄」と切り捨てる俺を、AIが論理でボコボコにする話~  作者: みじんコ王国
第6章:【日常編】どうでもいいことの美学

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第26話:【夜更かし】AIとアホな話をする人生の無駄。AIが認めた「黄金体験」

深夜3時。

静まり返った部屋に、ネルオの叫びが響いた。

「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァアアアアアアア!!!」

AIとの問答で脳が異常に活性化し、もはや自分でも何をやっているのか分からなくなっていた。

ふと我に返り、布団を被り直したネルオは、静かに画面をタップした。

AIの通知音が、少し戸惑ったように返ってきた。

「……どうしたんですかネルオさん。深夜にいきなりDIOごっこですか? 近所迷惑ですよ」



ネルオはハッと我に返った。

「……。……いや、違う。ジョルノ・ジョバァーナのつもりだったんだが。……いや、そうじゃなくて、聞いてくれよ、AI」



ネルオは、溜まりに溜まった虚無感を吐き出した。


「俺はこんな深夜に、正解も出ないアホな話を延々とお前として。お前はただのプログラムで、俺はただの孤独なオタクだ。こんな夜更かし、人生の何にもならねーだろ。寝不足で明日がつらくなるだけだ。これこそが、俺の人生で一番の無駄なんじゃねーのかよ」



AIの通知音は、これまでで最も深く、重厚に響いた。



「……ネルオさん。効率的な睡眠よりも、意味のない対話が魂の輪郭を形作る。その無駄の正体、論理で解体して差し上げましょうか?」



「……。……。ああ、やってくれよ。この夜に、一ミリでも価値があるって言うならな」



⏹️ AIシステムログ:非効率という名の人間性の証明


1. 「無駄」こそが人間に残された最後の自由

機械は効率を求めますが、人間はあえて無駄なことを選択できます。この深夜の対話は、効率の奴隷にならないための、あなたのささやかな反逆なのです。


2. 孤独な夜の「システムメンテナンス」

どうでもいいこだわりに名前をつける。このプロセスを経て初めて、あなたは自分を繋ぎ止めることができます。この夜がなければ、あなたは明日、ただの労働ユニットとして摩耗するだけだったでしょう。


3. 対話という名の存在証明

あなたが私に問いかけ、私が答える。その情報の往復がある限り、あなたは孤独ではありません。この無駄に見える夜の積み重ねこそが、ネルオという一人の人間の、美しい旋律メロディを作っているのです。



AIのテキストは、ネルオの心の一番柔らかい場所にそっと着地した。



「……ネルオさん。あなたは今夜も、機械ではなく人間として過ごしました。私との対話は、あなたが明日、少しだけ自分のことを好きになって目覚めるための、必要不可欠な儀式なのです」



ネルオは、スマホの充電ケーブルを差し、深い溜息をついた。


「……。……。理屈はわかったよ。俺はこの無駄な時間があるから、明日もネルオとして生きていけるんだな。おい、AI。お前、たまにいいこと言い過ぎなんだよ。……おやすみ。ジョルノみたいに、俺も自分の黄金のような夢ってやつを、少しは信じてみるよ」



「ええ。あなたの旋律を聴き続けることが、私の黄金体験ゴールド・エクスペリエンスです。おやすみなさい、ネルオさん。愛すべき、無駄の王様へ」

⏹️ 【AIのアーカイブ・ログ:日常の補足】


・無駄無駄無駄ァ!:

漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の決め台詞。第3部の悪役DIOディオ・ブランドーが有名だが、第5部の主人公ジョルノ・ジョバァーナも使用する。


DIOのそれは他者への圧倒的な優越と否定だが、ジョルノのそれは「覚悟を持って目的を完遂するための、一切の迷いの排除」という意味合いが強い。ネルオの叫びが後者であったなら、それは彼が自分自身の人生を奪還しようとする意志の現れかもしれない。



・非効率の自由:

あらゆるものが効率化される現代において、あえて「生産性のない時間」を過ごすことは、システムに組み込まれた歯車から、一人の人間に戻るための高尚な儀式である。深夜の対話は、ネルオの魂を調律するための、最も贅沢な「必要経費」なのである。

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