神様との出会い
やって参りました。ついに初投稿です。
俺こと川口智也は高校生だ。
全てにおいて平均よりちょっと出来る、面白みのない人間だ。
休日、家でゴロゴロしていると何かが焦げた匂いがした。
部屋の外に出るとすでに階段まで火が昇っていた。
すぐに部屋の窓から出ようと思ったが、寝ぼすけの弟が心配になり隣の部屋に行った。案の定、弟は寝ていた…
すぐに起こして安全に窓から飛び降りれるように布団やシーツを結びロープにした。
弟を先に下ろし終えて俺も降りようと思った瞬間、大きな爆発が起こった。
身体中に熱を感じながら俺の意識は途絶えた。
目を覚ますと一面白い空間が広がっていた。
起き上がり身体を確認すると火傷1つ無かった。
「気づいたかの?」
声のした方向を向くと、仙人の様な格好をした老人が立っていた。
この人は誰だ?と訝しんでいると
「わしは神じゃよ。川口智也君、君は亡くなった」
その言葉に、あぁ、そうなんだなと感じてしまった。
それと同時に家族のことが心配になった。
「君の両親は、火事になったすぐ後に家から出て無事じゃ。
そして、弟君は君のおかげで生き残った」
それを聞いて自然と涙が出てきた。
落ち着いてくると老人が口を開いた。
「本来、死者の魂は何事もなく輪廻転生するのじゃが、
君をここに呼んだのには訳がある。
智也君、君は本来の寿命を全うしていない。
君は、本来ならまだ生きているはずじゃった。
じゃが、なんらかのイレギュラーが発生した結果、
君は死んでしまった」
輪廻転生は実在するんだな。と呑気に考えていると、とんでもない事を伝えられた。死ぬはずじやなかった?イレギュラー?と混乱していると再び老人が話し始めた。
「イレギュラーとはいえ、君が天寿を全う出来なかったのは
こちら側のミスじゃ。すまんかったの。
君には、2つの選択肢がある。
1つは記憶を失い輪廻転生の輪に戻る。
もう1つが異世界に転生することじゃ。
どっちを選ぶ?」
まさかの異世界転生キマシタ⭐︎
「もちろん、異世界転生でお願いします。」
「分かった。ただ転生させるとその世界の魔物に
簡単に殺されてしまうのでの、君を鍛えてあげよう」
と言って、神様が俺の肩を掴むと景色が変化した。
真っ白な空間から見渡すかぎりいっぱいの草原にいた。
「それじゃ、始めるかの」
そうして神様との修行が始まった。
鬼の様な修行を3年ほど受けた。
格闘術に始まり、剣術、槍術、弓術など武術だけでなく
毒や薬、化学、魔法などの知識の授業も受けた。
さらには、料理やキャンピング術などのサバイバル技術も学んだ。
何故魔法は知識だけなのかと聞いたら今の俺に魔力が無いからだそうだ。
「さて、教えることは一通り教えた。では、そろそろ
転生させるとしよう。」
俺はとにかく喜んだ。(その中に転生できる喜びの他に修行から解放される喜びもあったのは秘密だ。
とにかくスパルタなんだよ!)
とりあえず、お礼は言っておこう。
「今まで、ありがとうございました」
「なに、こちらのミスが原因じゃから気にするでない」
と、嬉しそうに言う神様が見えたとき、俺の意識は途絶えた。