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美幼女(俺)

 アーフェ・シーツヴァイ

 英雄少女外伝プレイアースに登場する敵組織、ピーシーズの統括責任者の女性。目的は異なる世界のレベルを測ること。

 その正体は英雄少女シリーズ共通の敵組織、ガウディウムのナンバー2であるアーフェ・イノギーの複製体の1つと視聴者の間で予想される。

 悲しいほどに胸が無い。

 見た目はスーツに白衣と働く女性といった風貌。背が高くつり目で一見怖そうな印象を受けるが、気ままな3幹部に手を焼く苦労人でぺったん子。

 しかし、強さはピーシーズ3幹部を凌ぐとされ、自爆装置はあくまで保険と作中で言っていた記憶がある。

 戦うシーンは無かったが、元になった人物同様魔法を使うのではと言われている。

 オリジナルの下位互換なのは確実だが、それでも想定さる強さがやばすぎてお話にならん。だからガウディウムという組織はゲームというていでルールを設け自分を縛り、殺人というスリリングを楽しんでいるのだ。

 オリジナルのアーフェ・イノギー、より弱く作られたアーフェ・シーツヴァイ、によって造られた俺。

 おうふ、これどうしようもないな。逆立ちしても勝てる気がしない。


 「BE(バッドエモーション)エナジーとテキデウスそれぞれ説明できるかしら」


 エナジーの方は文字通り知的生命体の恐怖や悲しみといったマイナスの感情の動きから発生するエネルギーの事だ。

 これを使って動かしたものは破壊や傷害といった行為に補正がかかるらしく、負の事象に特化したファンタジーなエネルギーというふわっとしたことしか分からない。

 ちなみに、対極にグッドエモーションエナジーがある。これは治療や製造といった正の事象に特化したものがで、英雄少女たちが傷の治療に使っていたシーンがある。


 テキデウスはわからない。なんかデカいラスボスっぽいものというのが俺の印象だ。ほら、アニメのオープニングに謎の巨大な影が出るときってあるじゃん。あんな感じ。

 アニメだとろくに説明されて無かったからわからん。


 「そう、アンタの認識は分かったわ。テキデウスについては覚えていなくても構わないから説明は省くわ。とにかく、テキデウスを動かすためのエナジーを集めて来るのがアンタの役目」


 ニートの俺に戦えと?本気で言ってる?

 というか今の状態だと恐怖を集めるどころか哀れみを集めそうなのですがそれは……

 さすがにこれで戦えって言うのは鬼畜が過ぎると思います。


 「……これから造るから問題無いわ」

 

 すごいめんどくさそう。

 小声でぶつぶつとジャンク品をとか、予定していたものをリモデリングとかダウンサイジングして再出力とかなんか大変そう。

 ざまぁ。

 人の魂を拉致って酷いことさせようとするからだって、はっきりわかんだね。


 「うっさい。とりあえず神経接続用のジョイントをつけるから、自分の新しい身体でも見ておとなしくしてなさい」


 イラっとしたのかアーフェがこちらを軽くにらんでから道具を取りに席を立つ。

 アニメの最終回を見届けられなかった恨みの100分の1も晴らせていないが、その様子だけで少しはスッとするぜ。

 去り際に彼女が指パッチン(失敗)をすると魔法陣が現れ、俺の目の前に鏡が出現した。

 生魔法だスゲー。どっかから持ってきたのかな?作ったのかな?俺にも使えたりするんだろうか?後で聞こう。

 しっかし俺ってば、すっげえ美少女。いや美幼女か。

 13歳くらい?いや、西洋系の人種は大人びて見えるらしいし10歳くらいか。

 白金色の長い髪に、深い海のように暗い青の瞳。今はつるぺただが、すでに若干くびれがあるし、将来は美女を約束されたといっても過言ではないだろう。

 若干ジト目っぽいが、まるで西洋人形のようだ。

 これが……私?やだナルシストになりそう。

 しっかし、誰だこいつ。

 こんなキャラ俺知らないぞ。

 ピーシーズにいるのは、ムキムキの男、女に見える優男とセクシーな女の3幹部とアーフェの4人だけだったはずだ。

 後半で登場予定だった?6話で幹部を倒されて、補充のために新しく作ったとか?

 よく見たらこの部屋はアニメにも登場していた部屋だが、幹部を造っている様子は無かったが果たして。

 おーい。アーフェさんや。俺に同輩はいるの?あとこの身体を造るのにどれくらいかかるの~?


 「アンタと同時に3体造ったわね。もう起きてるから後で合わせてあげる。んで戦闘生体躯体の製造は1年かかるわ。そんなこと聞いてどうすんのよ」


 1年かかるのか、なら時系列的には物語開始前かな?

 物語終了後というのは考えにくいな。

 なぜなら、映画に繋げるためにバッドエンドにすると監督が明言している以上、本編と映画の時系列が、繋がっているのは明確である。劇場版は英雄少女シリーズ最終作となっているため、ピーシーズが勝って終わるにせよ、2作目で壊滅したガウディウムの残党が介入するにせよ、完全決着をつけるということだ。

 つまり、こうしてアーフェ・シーツヴァイがのんきにしている以上、本編は終わっていない、はず。とはいえ俺の頭では浮かばない可能性も山ほどあるだろう、あまり知った気になっていないほうがいいかもな。

 まぁどっちにせよ、自壊装置が体内にある以上俺は彼女の手足として使われるしかない訳だ。はぁ……


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