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ゆっくり異世界生活!(大嘘)  作者: 黒い鱸
第二章:ポラリス王国編
22/43

第二十一話《限界突破》

一応。突然のエロ注意




「ふう……」


 一度部屋に戻ってきた俺は、瓶に入ったサイダー(みたいなもの)を片手に寛いでいた。


「にい、それなに?」


「ああ、大食堂に売ってたんだが、俺の故郷にある飲み物に似ててな、つい。」


「んー……」


 マイは雄弁に「飲んでみたい!」と言わんばかりの眼差しを送ってくる。

 シュワシュワとかなりの強炭酸で弾けるバブルに、興味をそそられたようだ。


「…飲んでみるか?」


「んっ!ありがとう」

 快く了承し、残りを全部あげる。


 さて、部屋に一旦戻って来たのは、なにもサイダーモドキを飲むためではない。

 今朝から気になっていたことを確かめたいのだ。



「ここらへんに……あった。」


 〈アイテムボックス〉の中をまさぐり、目当てのものを取り出す。

 アイテムボックス内は、実際の空間というわけではないが、まさにどう○つの森の棚のように、この順番でここにこれが…という風になっている。

 なので、中から出すとき少し時間がかかってしまうのである。



 そして取り出したのは、ステータスボードだ。

 自分の強さは、自らを超鑑定しレベルを見たり、〈能力管理〉にてスキルを操作することはできるが、能力値は見れない。


 王城では人が案外多くて集中しにくいし、ここを出るとき荷物をまとめてアイテムボックスに入れておくつもりだったので、ちょうどよかったのだ。もっとも、荷物自体少ないが……


「さて、ちゃっちゃと確認すっか。」


 ベッドに腰かけてから、ボードのくぼみに手をかざす。

 指紋認証みたいなもので、直ぐに文字が浮かび上がってきた。



 名前:坂谷賢刃(サカタ ケンヤ)

・年齢:15歳

・称号:無し

・種族:人族

・クラス:無し

・レベル:196(人族最大レベル200)

・能力値:体力 3100/3100

     筋力 2800

     俊敏 5500

     物理防御 3600

     魔法防御 3500

     魔力量 10000000

     技術 500000


・魔法:攻性魔法…水属性中位 火属性中位

         風属性中位 地属性中位

        空間属性王位

     他一種魔法►


・スキル:主人公補正

     異世界人

               


 能力値がはね上がっていた。

 魔力量なんてもう夢の八桁台である。


 スキルは、〈能力管理〉で確認済みだ。

 補正系能力の効果が全て❲極大❳になっており、〖異世界人〗に〈能力吸収〉や〈即決〉など、幾つか能力が追加されたようだ。


 そっちも気になるが、俺が一番気になっているのはそれじゃない。


 レベルの横にある、最大レベルのことだ。


「んむ……にい、どうしたの?」


 あと数滴しか残ってないサイダーモドキを名残惜しそうに飲みながらマイが聞いてきた。


「いや、ステータスを見てたんだけど……それそれ。何か知らないか?」


トコトコと側により、ステータスボードを見つめるマイ。

 ジョイは『自分が許した相手には見せれる』とか言っていたし、多分マイは見ることが出来るのだろう。


「……最大レベルは種族によって違う。限界突破しないとこの先には進めない。」


 なんだって?限界突破?

 そんなものがあるのか。


「限界突破って?」


「ん、種族のレベル限界を超えて強くなれる。ついでに能力も上がる。」


 まあ、大体予想してたのと同じだ。


「ほーん………その方法って?」


「キス」



「………はい?」


「キス」



 そわそわと俺を見ながらそう言ってきた。何言ってんだこの()


「………なんで?」


「……人族が限界突破するには、人族よりも最大レベルが高い種族と交わらないとダメ。

 にいは小心者だから、わたしと××××なんて出来なさそう。キスなら大体同じ効果だからそう言った。」


「確かにそんなことしないが、小心者とは違うからな?本気になれば大丈夫だからな?」


 突然飛び出した単語に、内心バクバクしながら答える。

 〈英雄威風〉のおかげで表面には出なくても、心はダメだったようだ。赤頭の時とかは心もプロテクトされてたのにな。


「……にい、どうする?」


 いつの間にか俺の膝の上にちょこんと座り、上目遣いで聞いてくる。



 ……今まであまり意識しないようにしていたが、マイは本当に美少女である。

 流れるような長い銀髪に、どこまでも透き通った蒼眼、柔らかくて眩しい白い肌。


 少しでも意識してしまうと、『にい』としての威厳を失いそうで怖くなる。本当の血縁関係ではないけどな。


 だが、『限界突破』をしたほうが良いという大義名分を獲得してしまったが為に、俺の心が「いいじゃねえか」と騒ぎ立て、『にい』として振る舞おうとする自分と、目の前の少女を食らわんとする自分が俺の中で葛藤している。



 その時



 突然、視界一杯に少女の姿が映った。


「!?んむぉぉ!!?」



 あれ?……口の中に違和感が…


「…はむ、むちゅる…んあぅ」



 気付けば俺は、ベッドに押し倒された状態で……

 マイにキスされていた。…結構ディープな。


「んむっ…ぷはぁ、はぁ…んぅ」

 圧迫感から解放された。マイは俺の上で荒い息をし、口元でヨダレが糸をひいている。

 なんだか甘い味がした。きっと直前に飲んでいたサイダーモドキのせいではない…と思う。



「ハァ、お、おいマイ。いくらなんでも急過ぎじゃ…」


 そんな俺に、マイは艶やかな笑みを見せる。


「……したそうだったから。というかわたしが我慢できない」


「…本気で?」


 その問いに、コクコクと頷き返事を返す。


「…俺経験ないぞ?てかマイも無いんじゃなかったか?」


「無い。でも、そっちも本気になればできるんでしょ?」


 その瞳は美しく透明。例えなど見つからない。

 スルスルと俺の目の前で服を脱いでいく。


 思わず彼女を掴み、クルっと体勢を反転させる。

 俺が押し倒したような体勢だ。


 マイの顔がしっかりと見える。その顔はほんのり赤く火照っていた。


「ん……いいよ。きて、()()()



 〈英雄威風〉は発動しなかった。





   ►►►





「……ごちそうさまでした」


 異世界で見事童貞を卒業し、しっぽりとドレインされつくした俺に、女の子座りをしたマイが深々とお礼してくる。

 全裸だったので毛布でくるんで隠しているが、先ほどまでの光景が目に焼き付いて離れない。

 正直やっちまった感がある。


 感想は……最高だったと言っておこう。初体験というのもあるが、あんなの反則だろ。行為中マイはエロ過ぎた。

 前半は俺が優勢だったんだがなぁ……


「ケンヤ、この際言う。好き。一目惚れ。」


 いきなりストレートだ。思い返せば、そういえばマイからアプローチをかけてくることは何回かあった気がする。妹としてなついているのかと思っていた。


「あぁ、いきなり過ぎてびっくりしたわ………でも、マイ、好きだとか、本気ってことで良いんだよな?嘘でしたとかないよな?」


「ん…大丈夫。妹もいいけど、彼女の方がいい。」


 ちなみに、あのあとマイは俺のことを『にい』ではなく『ケンヤ』と呼ぶようになった。

 特段、「ピンチの所を主人公らしく華麗に救う」的なテンプレ展開もしてないのに、何故だろう。


「か、彼女……そっか。わかったよ。」


 でも、俺もマイのことは嫌いじゃない。むしろ好きだ。隣にいると無性に安心する。もしかしたら、突然異世界に来たことで不安があったのかもしれない。


 出会ってから十日間程度だが、それでも『にい』と妹として行動していたことだけあって、たくさん話などをした。

……もっとも、コロコロと性格は代わるが。


「じゃあ、これから()よろしく。」


「ん、ありがとう。大事にして?」


 そんな両者のプロポーズ(?)で、俺がリア充になったところでひとまず話を打ち切りにした。




 そして、本来の目的であった『限界突破』の確認をする。


「ちゃんと成功したみたいだが……こりゃ凄い」


 種族の頂点、神族と交わった影響か、『限界突破』で俺のステータスは尋常じゃないことになっていた。



名前:坂谷賢刃(サカタ ケンヤ)

・年齢:15歳

・称号:神族

・種族:人族

・クラス:無し

・レベル:196

・能力値:体力 24000/31000

     筋力 28000

     俊敏 55000

     物理防御 36000

     魔法防御 35000

     魔力量 11000000

     技術 510000


・魔法:攻性魔法…水属性中位 火属性中位

         風属性中位 地属性中位

        空間属性王位

      他二種魔法►


・スキル:真·主人公補正

     異世界人

     神之契



 まず、能力値が十倍になった。魔力量と技術はそれほど伸びていないが。


 次に、スキルだ。〖主人公補正〗が〖真·主人公補正〗となり、まして強力になった。

 内容は、


複合能力(コンパジットスキル)〖真·主人公補正〗

 世界の主人公が持つ最上位スキル。相手に対して様々な理不尽をもたらす。以下の能力を含む。


·負傷超回避補正❲特大❳  ·死亡確実回避 ·能力超獲得補正❲特大❳  ·幸運超補正❲特大❳ ·魔法超取得補正❲特大❳ 

·超思考反映 ·神思考回転 ·神鑑定 ·アイテムボックス改 ·能力管理 ·英雄威風改 ·魔力操作改 ·任務 ·履歴



 とかいうおかしな能力だ。


 死亡確実回避ってなんだよ。


 全てワングレードアップしている。


 さらに、〖異世界人〗も、限界突破含め少し能力が追加されたようだ。


特殊能力(ユニークスキル)〖異世界人〗

 異世界から渡って来た者の最上位スキル。能力管理にて上位スキル等を自由に組み込むことが可能。


·言語理解補正❲極大❳ ·能力吸収 ·時読 ·反撃 ·超念話 ·即決 ·恐喝 ·芸達者



 そして、新しい一つのスキルがこれだ。



契約能力(コントレクトスキル)〖神之契〗

 神族と交わった者に与えられる能力。


·契約 ·神絆力 



 二つしかないが、〈神絆力〉は番の神族との絆が深いほど膨大に力がわいてくるという能力で、〈契約〉は主に敵に嘘を吐かないようにするため使う能力だ。絆って所になんだか可能性を感じる。


「これからは戦闘なんて無縁に過ごそうと思ってるから、さらに強くなっても発揮する時なんてなさそうだな。」


「んっ、でも、ケンヤは“主人公”だからきっと色々ある。」


「ですよね~………俺もそう思うワンニャン」


 深いため息とどっかのクソ○○○のセリフを吐きながら、ステータスを見る。

 ……こんな強くなる必要ってあるのか?

 『限界突破』のおかげでマイと俺の関係は深くなったので良かったのだが、ジョイでさえ、今や俺の十分の一以下。


「まあ、これから来てしまうかもしれない厄介ごとの予防って考えればいいか。」


 そうポジティブに考えることにした。


 まずは目の前のこと行おう。

 すっかり忘れてしまっていた報酬の受け取りへ行くため、着替え終わったマイと西殿へ向かうのであった。




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