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ただ、君だけをみつめて  作者: 新木 そら
73/136

73話  朝の目覚め

 突然のアラームで、ハッとなって慌てて起こされる朝と違って、キッチンの方から聞こえてくる、「トントントントン」と、何かを小刻みに切っているリズミカルな音が僕の耳をくすぐり、自然と目が覚める気持ちの良い朝を迎えた。

 

 寝ぼけ眼で隣の布団を見て見ると、遥は既にそこには居なかった。


「う~ん」と言いながら、僕は腕を伸ばし背伸びをしていると、遥がキッチンから顔をひょっこりと出して、微笑みを浮かばせて、『おはようございます』と口を動かした。


「おはよう、遥」

 そう言ってから僕は、起きようとした時、彼女は手を出して『待って、待って』と言いたげなジェスチャーをして、僕が布団から出ない様にした。

 

 うん!?何だろ?

 

 キッチンからは、スプーンで何かを混ぜている様な、「カラン、カラン」と言う音が聞こえてきた。


 その音が聞こえなくなると、今度は、遥がキッチンから姿を現わし、布団の上から僕を跨いだ。そして、手にしたスマホに文字を入力すると、それを僕に見せてきた。


『おはようございます ♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪』


「うん、おはよう。早起きだね」


『1時限目の講義がある日だと、もう少し早くに起きますよ』


「そうなんだ」


『さぁ、早く起きて下さい。遅刻しますよ

ε=ε=ε=ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘』


「うん、そうだよね。このままだと遅刻しちゃうんじゃないかなぁ~て思ってたんだよね。て言うか、跨がれてるから、起きれないんだけど」


『1度やって見たかっただけなんです。ほら、たまに漫画やテレビなんかであるでしょ、こんなシーンが』と、遥は嬉しそうにそう言った。


「う~ん、あるかな!?」


『さぁ、朝食の用意が出来ていますので、起きて仕事に行く準備して下さ~い ヽ(´▽`)/』


 持っていたスマホをコタツ用のテーブルに置いて、彼女は両手を出して僕の手を引っ張った。


 僕の上半身が起き上った所で、彼女は布団で足を滑らせ、僕の足の上に「ドスン」と尻餅を着いた。


「いたぁ~!!」と僕が叫ぶと、尻餅を着いた当の本人は、ビックリしたのも束の間、目に涙をためて笑い出した。


「もぅ~、遥~」


『ごめんなさ〜い』と口を動かしつつ、 彼女がお腹を抱えて笑っているので、その姿を見ていると、ついついつられて一緒になって笑ってしまった。


「さぁ、準備しよ」

 勢い良く布団から立ち上がると、遥が「キャッ」となって顔を隠し、僕に背を向けて人差し指を何度もさして何かを訴えていた。


「うん!?」

 彼女が指差す方を見て見る事に・・・。

な、な、なんと〜〜!!

まさに目が点になるとは、この事だ。

「うわぁ~!!、ごめん、ごめん」


 僕は慌てて、枕の近くに置いていたパンツを履いた。


 昨日の事だけに忘れていた。我ながら何たる失態・・・。



 


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