第7話 そこで知ったものⅢ
ミィとルトネは買い物をして、俺は古本屋へ行って、やっと合流した。
「カケル、またえっちな本読んでたんでしょー、わかるんだからね?」
ミィがまたおかしな事を言い始める。そしてなんとなく察した。ミィが言ったらそのあとは・・・。
「カケルさん、やっぱそうゆうことすごく好きなんですね。見損ないました。」
やっぱり。
「見ねえよ。俺が見たのはラクスの足跡って本で、その本からいろいろ分かったことがあってな。」
あの本はミザーについていろいろなことが書いてあった。なのになぜだれも手をつけないのだろうか。それも明日行って聞いてみよう。僕の母・・・かもしれないラクスって人が謎の地に向かって帰ってきていないってのになんであの本にはいろいろ書いてあったんだろう。考えれば考えるほど気になる。
「らくすのあしあと?」
「まあ、その話は宿の中で話そう。」
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10分くらい歩いてやっと宿についた。
「えー、昨日と同じとこー?」
「文句言うな。寝ればかわらん。」
「宿屋っていうのは独特な部屋の違いを見るのも楽しみの一つなのです!」
「まあ、それもそうだけど我慢だ。安いとこはここ以外にあまりないし。」
「ってあれ?ベッドが二つあってもルトネもこの部屋に泊まるんでしょ?」
しまった・・・そうだった。ベッドが三つないといけないだった。けどベッドが三つある部屋なんてなかったし、ルトネにはミィと一緒に寝るようにしてもらおう。
「あの・・・カケルさん。」
静かにしていたルトネが急に上目遣いで服を引っ張ってきた。
「な、なんだ?」
「私、カケルさんと一緒のベッドで寝ます。」
(えっ?)
「いや、あの。ルトネはミィと一緒のベッドで寝てください。」
ミィは少し残念そうな表情で風呂に向かった。
(な、なんだったんだ。)
「さて、ルトネは風呂いったし、俺は剣の手入れでもするか。」
そうして俺はさっき置いた大剣を取り出し、砥石を使って研・・・ごうとしていた。
「みてみてカケルー!今日ね、これ買ってきたのー!」
なんかまたいやな予感がしてたまらない。
「じゃじゃーん!くまさんパジャマ!」
ミィが取り出したのはかわいらしい茶色のくまさんパジャマだ。耳までついている。これを出された時の率直な感想・・・。
「か、かわいいパジャマだな。」
正直言ってかわいかった。・・・けど、ミィが持っているということは・・・。
ガチャ。
風呂から出てきたのは猫耳がついた白色のパジャマを着たルトネだった。
「あっ、いや、あの、これは・・・。ミィさんが着ろって言ったから着てるだけです!」
「か、かわいい。」
「へ?」
「あ、いやなんもない」
思わず言葉にでてしまった。
「あ、次私入るねー!」
ミィはくまさんパジャマをもって風呂に駆け付けた。
「おう」
次は俺が入ってみんながそろったら、さっきの話でもするか。
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全員風呂に入り、ミィとルトネは今日買ったものをバッグに移していた。
話すなら今だ。
「二人とも聞いてくれ、さっきの古本屋のはなしについてなんだけど、実はミザーについてのヒントが得たんだ。」
そして二人は一気に表情が変わった。
「どんなことー?」
「詳しく。」
「十数年前に挑んだ者の人物の名前をラクスと言うらしい。しかもその人は俺の母親らしいんだ。」
「カケルの!?」
「母・・・。」
案の定すごく驚いていた。
「そして本屋の店主はその弟子らしんだ。」
二人「ほうほう」
「そして二人はいろんな街を回っていた。そして最後にはミザーのすぐ近くまで来たらしい。だがそこで魔物に襲われ、店主は生きて帰り、ラクスはその場で魔物を足止めし、そのあとはどうなったのかはわからない。」
二人はそれを聞いて唖然としていた。確かに信じれない話だ。ミザーのすぐ近くまでたどり着いたのが俺の母で、さらに古本屋の店主がその弟子だなんて。
「なんか、すごいはなしだね。」
「・・・」
「明日も古本屋にいこうと思うから一緒にこないか?もしかしたらまだわかることがあるかもしれない。」
そうして二人はうなずき、明日は3人で本屋へ向かうことにした。
・・・とその前に。
「ミィはあっちの布団です。二人で寝てください。」
「私はカケルの嫁です。」
「あっちいってください」
「はい」
しぶしぶ二人は一緒のベッドで眠りにつき、俺も寝ようとしていた。
(また変な夢を見そうだな・・・。)
しばらく書いてなかったけど、ユニークが予想以上に多かったため続けることしました!
この小説は初めて書いたもので、ここまで読んでいただけるとは思いませんでした。
これからはできる限り毎日投稿をしようと思っています。なのでまた見に来ていただけると嬉しいです。
また、まだまだ初心者なので感想をいただけると嬉しいです!