第5話 そこで知ったもの
(はやく何とかしないと!)
「おはようございま・・・え?」
この声・・・
ルトネだ!!
「お二人ってそんな関係だったんですか!?」
「ち、ちが・・・!」
「わ、私、自分の部屋かたづけてきます・・・!」
「えっへへー!カケルのえっちー!」
「それはお前だろ!はなせ!」
俺は全力でミィを振り払った。
(朝から疲れる・・・)
とりあえずむこうで着替えるか。
そういえばまた変な夢をみたな。一人の女性と青年がいる夢。そして暗くて背景は紫色なのか黒色なのかわからない。
まあいっか。
ベルトをつけて、アイテムポーチをつけて、大剣を背負う。さて戻ろう
「あ、カケルー、もう着替えたのー?はやいねー」
「っ!」
ミィだ、下着姿だ。そしてあの洋服店のだ。
「まだ着替えてなかったのか!早く着替えてくれ!」
「もー、見たいんでしょー」
「ちがう!」
とりあえずこの場から離れるためにルトネのとこでもいくか。
「ルトネー、おはよーって・・・」
こっちもまだ着替えが終わってなかったか・・・。白い髪に白い肌、そして水色の下着・・・ってそんなことはどうでもいい!
「え、か、カケルさん・・・!?」
「ご、ごめん!い、い今でていく!」
そして部屋から出ようとした瞬間、腕をつかまれた。
「まってください!」
「ひっ↑!」
もちろん着替え中だ。
「あの・・・その・・・」
「ど・・・どどどうしたんだだだ?」
「ミィさんとはどうゆう関係なんですか!!」
(ええーー!?)
ルトネの顔は真っ赤だった。
「い、いや、ただの幼馴染だ!」
「そう・・・なんですか・・・じゃ、じゃあ、私のことはどう思います・・・か。」
「へっくしょい!!あ、ごめん。なんか言った?」
「な、なんでもないです!!」
どうしたんだ。てかはやくここから出ないと。ずっと下着姿のルトネと一緒にいるわけにはいかない。
そうこうしてるうちにミィの着替えは終わっただろ。部屋に戻ろう。
「ミィ、着替えは終わったかー?」
「あー、終わったよー」
ミィはいつもの恰好だ。ん?なんかよくある魔法使いのとんがり帽子みたいなやつをかぶっている。
「とうとう頭装備を買ったのか」
「うん、買ったよー、古老装備の帽子だけどねー。けど、古老っていう渋い名前なのにかわいいよねーこれ」
確かに古老って言っても、色は黒色で、やたらでかい帽子をかぶっていて・・・かわいい
「まあ、かわいいな・・・。」
「あー、カケルがかわいいって言ったー!やったー!」
ちょっと照れ臭かった。そうだ。もう俺の準備は整ったしミィの準備も整っている。ルトネのとこでもいって宿を出るかー。
「ルトネー、準備は整ったかー?」
ルトネはしっかりと着替えていた。
「あ、はい。もう準備はできてますよ」
「よし、じゃあいこっか」
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んなわけで宿をでた。
「とりあえず馬車でもさがしたり、謎の地の情報を聞くとしよう。」
「そうだねー、情報集めないとなんもわからないしねー。」
「そうだルトネ、ギルドっていうのは他の街にもあったりするのか?」
「私はこの街からはあまりでたことがないので、わかりません」
ギルドは金がかなりもらえるから頻繁に利用したい施設だ。
まあ、なかったら他の方法で稼ぐとするか。
とりあえず、謎の地について手掛かりを探すか。
(・・・ん?)
すこし古い本屋に気になる本があった。
「なあ、ちょっとこの本屋、寄ってもいいか?」
「ん?いーけど・・・なんでこんな目立たないとこに本屋なんてあるんだろー?まあいいや、私たちは他のとこで買い物でもしてるから後で呼んでねー」
「多分昔はここが商売しやすい場所だったんでしょう。それと、買い物って・・・」
「いいからいいからー!」
そう言ってミィはルトネを連れてどっかへ行った
よし、じゃあこの気になる本でも読むか。
【ラクスの足跡】
(なんかワクワクするタイトルだ。中身にはなにが書いてあるんだろ。)
俺は本を立ち読みしてみた。
役数百年前、ヘブンという男が旅をしていた。
これは・・・ヘブンの事が書いてある!
だが、タイトルのラクスと言うのは・・・
まさか!
俺は目次を見直してみた。
P108・・・ラクスの足跡
これだ。
見てみるとそこにはやはり、ラクスの名前があった。
数百年前のヘブンの発見により、興味をもった冒険者の一人。ラクス。
ラクスは世界中を回り旅をした。
冒険者の始まり【ルミダス】、砂漠の噴水【テュルク】、荒野の楽園【ルーベルタス】、海の城【マクレス】
・・・謎の地【ミステリー ザ アース】
あとは、街を巡ったことについて書いてあるだけだ。けどこれは・・・すごい!謎の地についての手掛かりはあまり得られなかったが、謎の地へのヒントはここに書いてある!
謎の地は、ミステリー ザ アース略して【ミザー】と呼ばれていた事まで書いてある。
さらに一番最後のページを見てみると地図がある。これはすごい手掛かりだ。
もうすこし見てみるか・・・。ん?
ミザーの謎を解き明かすために向かったラクスは一人の青年を一緒につれていった・・・?何か心あたりがあるようなないような・・・。
まあいい。謎の地【ミザー】を探すのに大きなヒントになるかもしれない。これを買っていこう。
(えっとレジはあそこか。)
そこには、20代くらいと思われる若い青年がいた。
(なんでこんな古そうな本屋なのに若い人がやってるんだろう)
疑問には思ったがまあ後継ぎかなんかだろうと思って本をさしだした
本屋の店員「この本・・・これが気になったということはまさか君が・・・」
(ん?何だ?この人、どこかで見たことがあるような・・・)
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