第3話 洞窟
遠い。洞窟まではそんなに距離はないと思っていたが、まさかこんなに遠いとは。
「なあ、ルトネ、まだなのかー?」
「私ももう疲れたよー。」
もう歩いて1時間経っている。すごく広大な草原だ。どこを見ても緑色だがほんとにこんなとこに洞窟なんてあるのか?
「もうすぐそこですよ」
すぐそこ・・・?洞窟っぽいものは見えないけど本当にあるのか?って
「うわっ!」
「うわーーーー!」
みるみる下におちていく。このままだとまずい!
「・・・来たれ、風の加護よ。」
ルトネがそう唱えた瞬間、体がふわっと浮かぶような感覚がした。
「あっぶねー。今の魔法は一体?」
「はい、今の魔法は風の魔法です。今のは着地用に使いましたけど、味方全員を風に包んで、加速などもできます」
「便利だねー、風まほーって」
「ミィも魔法を使えるなら、できるんじゃないか?」
「ミィさんは、炎、氷、闇の魔法を得意とする魔法使いなので、風の魔法は難しいとおもいます。」
(魔法にもいろいろあるんだなー・・・)
そんなこんなで無事に地面にたどり着いた。
(暗い・・・)
「・・・暗闇を照らせ。」
ルトネがまた魔法を唱えた瞬間、さっきまでの暗闇が消えて、あたりを見渡せるようになった。
洞窟の中はいたって普通。不思議な壁画もなければがいこつなどもない。洞窟というより空洞だ。
本当にこんなとこにモンスターがいたりとか宝箱があったりとかするのか?
「おー、明るいねー、やっぱり回復ができるってことは光の魔法もつかえるんだねー」
本当に仲間の一人にはほしい人材だ。
おっと、こんなとこで立ち話しててもしょうがない
「とりあえず、あっちのほうから探索してみるか」
「りょーかーい」
「了解です」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
んー。奥へ来ても特になにもない空洞だ・・・やっぱり・・・
「なあ、本当になにもないぞ。ただの空洞なんじゃないか?」
「静かに。なんか近づいてきます・・・」
俺にはなにも聞こえない。
そうだ、遠くの音や声が聞こえるあれを使おう。
・・・・
本当だ、なにかくる。
・・・・・・
後ろだ!
「ぐうっ!」
ポイズンスパイダーだ。しかも数をかぞえると6匹!
ポイズンスパイダーは結構なでかさだが、1体ではそんなにつよくない。だが、群れでくるとさすがにきつい。
「・・・癒しの力よ!」
「・・・灼熱の炎よきたれ・・・ヘルファイアー!」
ミィの唱えた魔法のおかげで敵は弱り、ルトネの魔法で俺は回復した。これで俺が範囲攻撃でとどめをさせば・・・!
グルグルグルグルグル・・・
なんだ・・・なにか聞こえた。
シュルルルルル
7匹目のポイズンスパイダー!?
「ミィ!上だ!!」
「・・・っえ?。キャッ!!」
ミィが上からきたポイズンスパイダーによって背中が引き裂かれた。
「・・・癒しの力よ、みなに癒しを与えたまえ!・・・ぐ!」
俺たちはなんとか回復したが次はルトネが危ない!やはり敵が複数いるときつすぎる・・・!
なんか打つ手はないのか・・・!ルトネはポイズンスパイダーに狙われ続け、弱っている。ん。ミィの様子がおかしい・・・
「この世の魔力は我のもの。いざ我にすべての魔法の力をさずけたまえ!マジックルーラー!」
「ミィ・・・!?。おっと、見てるだけではだめだ!ルトネを助けてポイズンスパイダーの相手をすこしでもして時間を稼がないと・・・!」
「安らぎの力。いまここに解き放て。」
「ありがとうございます!」
なにが起きているのかさっぱりだ・・・。さっきの魔法でルトネが回復した。くそ。おれは何をすればいい。
「世界をも焼き尽くす地獄の炎。」
シュルルルルル!
あぶない!ポイズンスパイダーが!
「はぁっ!」
ミィの目の前でルトネがとめてくれた
「ギガヘルファイアー!」
そう言った瞬間あたりは真っ赤な炎で包まれた。なにが起きているのかわからない。
シュルルルルルル・・・・。
全てのポイズンスパイダーが倒れた。本当に何が起きたかさっぱりだ。しかも俺はなにもできなかった。さっきのミィのあの力は一体なんなんだ・・・?
「ミィ、さっきの力は一体・・・?」
「なんかねー、なんとかしないとって思ってたら急に・・・」
「いまのはオリジナルスキルですね」
そういえば、俺のオリジナルスキルは「???」と表示されていた。俺にはオリジナルスキルがないのか?
気になる。まあその件は後でルトネに聞くかギルド員に聞くとしよう。
「あー。これがオリジナルスキルってやつなんだねー。でも、私とくに何もしてないよ?急に暴走して気づいたら目の前のでっかい蜘蛛がたくさん死んでて・・・」
「なるほど、あのスキルは全属性使えるようになり、魔力を一時的に強化する代わりに、制御がきかないということですね。」
(大丈夫なのかそれ?)
「大変強力ですが大変危険なスキルですね。」
(だよな)
「ちなみにオリジナルスキルって、チート級につよいと思うんだが、いつでも使えるというわけではないのか?」
「はい。オリジナルスキルはいつでも使えるようなものではありません。回数も1日1回しかつかえませんし。」
「なんで使いたいときには使えないんだ?」
「そうですねー。なんと言うんでしょう。つかえるときは使えるってはっきりわかるんですけどね。まあ、いわゆる必殺という奴ですね」
必殺・・・なるほど。いい響きだ。でも「???」ってなるとなにがあるかわからないし、強いのか弱いのかもわからない。ましてやないのかもしれない・・・
「なあ、俺のギルドカードにはオリジナルスキルは書かれていなかったけどどうゆうことなんだ?」
「ギルドカードは魔晶石で能力を見極めてをれをコピーするような形なので、なにかしらのスキルは表示されると思うんですけど・・・。そういえばオリジナルスキルと言うものの、同じスキルを持った人が多数いるので、新種などではないでしょうか?」
「へー、たくさんいるんだなー。じゃあ俺のこのスキルは本当に謎のものなんだな」
なんだかわくわくしてきた。この「???」は一体なんなんだろう。とりあえずクエストは終わったしこの洞窟からでるか。
「なあ、どうやってでるんだ?これ」
「さあ。」
(え)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
読んでくれてありがとうございました。とりあえず3話まで書いてみました。こういうの書くのは初心者なにでわからないことだらけです。なのでアドバイスなどをくれるとありがたいです。