第2話 新しい仲間
さらわれた女性を助けたあと、勝手にどっかに行ったミィを連れ戻しに一度洋服屋へ向かう。にしてもこの街はほんと広い。人以外の種族【獣人族】もたくさんいる。
(洋服屋ってここの事か?)
店に入った途端そこにはやはりミィがいた。
「宿屋の場所が分かったから一度宿屋にいくぞ・・・あ」
運が悪い。下着選びだったか。手に持っているのはピンク色で小さなリボンがついたパンツだ。
「あ、カケルー。女の子の下着選びを見るとか変態さんだねー」
「ち、ちがう、たまたまだ!」
「え?タマタマ?もうー、急にそんな下いこと言わないでよー」
「・・・まあいい、宿屋の場所が分かったから先にチェックインしとくぞ」
「あー、やっといてー」
いつも通り宿のチェックインは俺一人。さて、宿屋を目指そう。
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宿の中は結構きれいだ。テーブルの上には果物が置いてある。ベッドはしっかり整っている。だが一つミスっている。ベッドが一つしかない。どうしよう。もう一部屋借りるのにも結構金がかかる。しょうがない。俺は床で寝とくか。そうだ、せっかくチェックインしたことだし街中でも見に行くか。
とりあえずさっきの洋服屋にいたミィを連れてくか。一人だと何かと心配だ。
「ミィ、もう買い物は済んだか?」
「ん?もうこの店での買い物は終わったよ?」
「そうか。じゃあちょっと街でも見て回らないか?」
「いーよー」
そんな感じで街を見て回っている時に一人の女性とぶつかった。
「おっと」
女性「あ、すみません!私の不注意で!」
「あ、さっきの子か、どうした?そっちは街の外へ行く方向じゃないか。」
女性「はい、すこしダンジョンへ行こうと思ってまして。ギルドに張られているクエストを達成するのもついでに」
「君冒険者だったのか。というか、ギルドってなんだ?」
女性「え?ギルドっていうのは、クエストが貼ってあったり、冒険者の憩いの場であったりする場所です」
それはこれからも使う施設かもしれない。一応ギルドについて聞いてみよう
「俺もそのギルドとやらに行ってみたいんだけど、場所とか教えてくれるかな?」
女性「はい!いいですよ!」
そうして俺たちははじめてのギルドとやらを体験することになった
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すごい、でかい建物だ。中には武器や防具を身にまとった冒険者だらけ。
女性「まずは登録からしましょう」
「登録?何をすればいいんだ?」
女性「ギルド員さんを呼んでカードを作成してもらうだけです」
「ほう、じゃあさっそくやってみよう。」
「あ、私もとうろくしたーい!」
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「これがギルドカードか。なんかいろいろ書いてあるな。」
カケル
HP462
MP116
武器 ブラックブレード
頭 プラチナヘルム
体 プラチナの鎧
手 プラチナアーム
足 プラチナフット
オリジナルスキル:???
女性「ステータス的には普通ですがオリジナルスキルが気になりますね。」
「私もとうろくしてきたよー」
ミィ
HP250
MP340
武器 古老の杖
頭 なし
体 古老の羽衣
手 古老のグローブ
足 古老のブーツ
オリジナルスキル:マジックルーラー
「相変わらず頭装備はつけないんだな」
女性「古老装備って、初心者の装備ですよね。」
「なんだろーマジックルーラーって。まーいっかー」
女性「マジックルーラー・・・魔の支配者。どんなスキルなんでしょう」
「ところで君のギルドカードはどんなかんじなんだ?」
ルトネ
HP255
MP320
武器 永光のヤリ
頭 神秘のサークレット
体 神秘の羽衣
手 神秘のグローブ
足 神秘のブーツ
オリジナルスキル:神秘の加護
驚いた。なんだこの装備。見たことない。きっとすごい装備なんだろう。名前はルトネ。見た目は結構小さめの女の子で、色白、触るとマシュマロのような感触がしそうだ。そして、赤い目。
「ルトネというのか。この装備はどこで?、そしてこのスキルは一体なんだ?」
「この装備は、すこし最近のダンジョン探索で見つけた装備です。神秘の羽衣はかつて強い聖なる光で守られており、回復魔力を高める効果があるらしいです。それに、私のオリジナルスキルとあっているような気がしたので、ずっと装備しています」
「そのスキルの効果は?」
「仲間全員を回復、蘇生することができます。そしてその威力は回復魔力が高いほどたかまるらしいです。」
すごいスキルだ。こんな子が俺たちと一緒に冒険していたらかなりの助っ人になるかもしれない。そうだ。いっそのこと誘ってしまえばいい。
「なあ、そういえばルトネさんが冒険してる理由って・・・」
「謎の地を目指すためです」
彼女はきっぱりと言った。
「なら、一緒に旅しないか?俺たちもその謎の地を目指すために旅してんだ。」
「そうなんですか。それは私にとってもあなたにとってもとても良いことですね。私でよければご一緒させていただきます。」
意外にあっさりと誘えた。
「俺はカケル。こいつはミィ。よろしく。」
「ルトネです。私の戦闘スタイルとしては回復役をしています」
回復役か。これであまりポーションがいらなくなる。そうだ、クエストとやらの事についてもきかないとだ。
「なあ、ルトネ、クエストってなんなんだ?」
「クエストというのはそちらの掲示板に張ってある用紙をギルド員に提出して受けることができます。クエストには難易度別でわけてあるので、自分たちにみあったものを探すといいと思います。」
ルトネが指さしたのは大きな掲示板。掲示板を見てみるとたしかになにかの用紙があり、難易度が書いてある。★の数で難易度が示されているっぽいな。とりあえず★★★くらいのやつを選ぶとするか。
「ねー、なにこれー、すごいお金もらえるよー?」
ミィがなんの紙を持ってきたと思ったら。難易度が★★★★★★★★のやつじゃないか。
「あほか、そんなに難易度が高いクエストなんかいけるか!」
「こちらのクエストでいかがでしょうか。」
ルトネが持ってきたのは★★★のやつだ。これなら丁度いい。ちょうどそこのらの洞窟のやつを倒すたけだ。
「ポイズンスパイダー6匹の討伐・・・こいつならそんなにつよくないな。金も結構もらえるじゃないか」
「えー、もっとガツン!と稼ぎたーい!」
「わがままを言うな。」
そうして俺たちはギルド員に用紙を提出し、酒場みたいなギルドをあとにし、クエストをこなすため洞窟へと向かった。
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