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いぶし銀な異世界冒険録  作者: 三叉霧流
間章 番外短編 何でもない依頼録①
8/20

町役場下水管理課依頼 『黒い影の調査』(下)

「いやぁ~すぐに来てくださって助かりますよ」

 ひょろっとした眼鏡の中年男が銀次の横でのほほんと笑ってそう言った。

 作業には全く向かなさそうな薄緑色のローブのような役人服。それに銀次は不安に思いつつもその声の主を見た

 町役場下水管理担当官であり、中流市民のネーメガ・ニンヤク。

 真っ白な肌は、日焼け仕事をしたことがないように真っ新だ。

「いえ。高ランクのモンスターがいると大変ですからね」

 そう言って銀次は答える。

 雰囲気は、下請けとその取引先の会話そのものだった。

 二人は呑気に狭くてウネウネと続く家々の間の道を通り、貧困街へと足を踏み入れていた。

 朝と夜とでは貧困街の様子は全く変わる。人がほとんどいなくなるからだ。

 まず、日雇い労働のための男手がすべて市場や工場などへと足を運び、夜の女性達はまだ夢の中。貧困街は、たくさんの子供達の遊び場となっていた。とは言え、子供のスリなども多いのでニンヤクがのんびりと歩いていられるのも銀次のおかげ―――。

「ぬはははは! 邪魔だクソガキども!」

 ではなかった。

 ぶんぶんと剣が収まった鞘を振り回しながら近付く子供達を追い払うバーズカラ。

 逃げ惑う子供達。転けた子供がつんざくような悲鳴を上げる。

「や、やめてよ、兄さん! 危ないよ!」

 それを止めようと必死に剣を振り回す兄の腕を掴もうとするクニウロン。

「いやぁ~冒険者さんといると安心ですなぁ~」

 それを見ても何も思わない町役人。

 完全な身分社会の表れであった。

 それに少し眉をひそめつつも、この世界に馴染んだ銀次は何も言わずにバーズカラの背中を見ながら歩いて行く。



「ここですか?」

 銀次は分厚くて重い気の板を外した穴を見ていた。

 そこは貧困街の最も端。町の城壁との境目だった。本当なら防衛のために城壁と建物の間を取る町の法律があるのだが、貧困街ではそんなことは誰も知らないとでもいうように、その下水への入り口は誰かの家の軒先にある。たくさんの子供達がボロボロの服を着て興味深そうに銀次達一行を見ていた。

「ヴァ…イ、そうでず。いぃやぁ~強ォ烈でずなぁ~」

 その暗い穴からは鼻が曲がるのではなく、消滅させたいぐらいの臭気がもうもうと立ち上っていた。ネーメガはその臭気を帯びるのがいやなのか、銀次達よりも5mほど離れた所で鼻をつまんでいる。発音が聞き取りずらかった。

 銀次と同じように覗き込んでいた兄弟の兄が声を上げる。

「よし、まずクニウロンが入れ」

「え!?」

 驚く弟をよそに、その尻を兄が蹴り上げた。

「ぎゃあああああああああ!」

 すぐさまドポンと水が弾ける音がして

「ばぁ~、一週間はどれまぜんなぁ~」

 ネーメガが息をしづらそうにそう呟いた。

「ぐざぃぃぃぃぃ! ぐらぃぃぃぃ! 兄さんひどいよぉぉぉぉ!」

 叫び声が穴から響く。その声はかなり反響しているので、中は相当広いなと銀次はクニウロンを無視して考えている。

「弟よーどうだー? なんかいるかー?」

「そっちに魔核灯を投げるから受け取れ」

 兄は弟に呼びかけ、銀次は魔力を込めた古い簡易型魔核灯をぽいっと穴の中に投げ込んだ。

「ギンジさん~ありがとうござだいまずぅ~。あ、あがるぃ。見た限りでば、何ぼいまぜん」

 中から弟の声が聞こえ、銀次はロープをどこかに括ろうとキョロキョロしていた。

「でば、ばぁだしはこれで」

「えっ?

 後ろからネーメガの声が聞こえて、驚いた銀次が少し慌てながら振り返り、

「中のあんな…」

 い、と言おうとしたときにはネーメガは背中を向けて全力で走っていた。

 確かに、貧困街で中流市民がウロウロするのはあまり良くない。のんびり歩いているような場所ではないだろう。だが、中の案内もせずに逃げるとは…。もし、これで依頼のおまけ報酬として用意されていた高級浴場の招待券がなければ文句を言ってやると、銀次はちょっと鼻白む。

 町の下水道とはいえ、謎のモンスターがいる場所だ。銀次の中では、地下遺跡に挑むような気分で準備してきていた。だからこそ、情報が欲しかった。

「おい! いぶし銀! 早くロープを用意しろ!」

 僅かに頭痛がしてきた。



「何もないではないか! 俺様の活躍が見せられず残念だ! ぶははははは」

 ザバザバと汚水をかき分けながらバーズカラはふんぞり返って歩いている。

「油断するな」

 辺りをくまなく警戒しつつ銀次はそう言った。その顔には虫系モンスターの外骨格で作ったマスク。薄い橙色が灯った魔核がはめ込まれている。

 浄気魔核。はめ込まれた魔核結晶は、低レベルの毒を解毒するスキルが秘められている。直接的な毒の解毒効果はないが、毒霧やこういった悪臭を払いのけるのに打って付けの魔核アイテムだ。お値段は金貨六枚。もちろん、兄弟達の分はない。

「……くさぃ…」

 汚水でドロドロになった弟はしょげている。

 三人は暗くて広い大下水道を、魔核灯頼りに町の中心部に向かって歩いていた。大下水道は複雑に蛇行しているが道は一本筋だ。この町の下水システムとして、大下水道が町の中心部に向かって走り、支流の下水から汚水が流れ込み、微妙な傾斜があるので全て下水口から下流の川に放出される。放出される下水口に浄化魔核、浄化魔核のなかでも上位魔核結晶を使って汚水をある程度綺麗にして外に捨ていてた。

「ぶはははは! 弟よ。これしきの臭さで参っていては黄金団の名に恥じるわ!」

 おそらく、ほとんどの人類はこの場所でそんな事が言えるはずがない。

 糞尿といった便所の汚物は、町が回収して腐敗魔核で肥料にされてはいるものの、回収から漏れた汚物は下水に流されることもある。想像もしたくない視界だ。

 下水道の底の石畳みは、ヌメヌメしていて何がいるかわからない上に、伝染病の可能性を秘めた雑菌の温床そのものだ。

 だが、そんな場所にあってもバーズカラの精神はタフを超えて異常だった。

「ふむ。なら弟よ、ちょっとまて」

 そういってバーズカラはズボンのポケットから何か球体のようなモノを取り出す。

 真っ赤なモラッコの実。

 ギルドの居酒屋で黙ってかすめ取ってきたおやつだ。

 モラッコとは果肉がとても甘く、非常にいい匂いのする果物。ピンボールほどの大きさのモラッコの実を、バーズカラは五個取り出し、葡萄のように中身だけ食べて皮を吐き出す。下水の汚水が付いた手でだ。考えられない不衛生なモノを彼は口にしていたのだ。それを見た銀次の顔が引きつる。彼もまたけっこう神経質なのだった。

 そして、それを弟の顔に塗りつけた。

「はははは。どうだ? 甘い匂いがするだろ」

「…なんか…もの凄い臭い匂いともの凄く甘い匂いで、もの凄く気分が悪くなる」

 クニウロンが顔を青ざめさせていた。

「ん? そうなのか?」

 そう言いつつバーズカラも同じように顔にモロッコの果汁を塗りたくった。

「なんだ。いい匂いではないか。ふん、俺様の優しさがわからんやつめ」

「もういいか? 早く終わらせるぞ」

「俺様に指図するな! 言われんでもやってやる! 俺様達、黄金団が先に行くからな! 分け前は俺様が七だ! 早い者勝ちだ! ぶははははは!」

「ひ、引っ張らないで兄さん! こける! 転けるよ!」

 走り出したバーズカラに袖を引っ張られて、危うく転けそうになりながらクニウロンが後を付いていった。

 バシャバシャと下水の水を跳ねさせて兄弟は先に進んでいく。魔核灯が二つ揺れて、長い影が大下水道の壁に伸びた。

「おい…飛んだぞ」

 銀次は、声を低くしてそう言った。

 彼の髪と目に跳ねた下水の水がかかったのだ。

 銀次は、汚い場所や不衛生な場所は平気だったが、最近は安定した生活のために日本人ぽい清潔さを愛していた。依頼が終わった後で捨てる予定の服の袖で髪と目を拭き取る。

 が、不意に異変に気がつき前を見た。

 音がなくなっていたのだ。タガラク兄弟の下水をかき分ける音がなくなっていた。


「か、影が…」


 50mほど先に見える魔核灯の光。そこからクニウロンのか細い声が聞こえた。

 銀次はそこに目をこらす。

 二人が照らし出している大下水道の壁。

 石壁は灰色とも赤銅色とれる様々な石で作られているが、その照らし出された壁が―――。

 黒影に侵食されていた。

 ぞわり、と銀次の背筋に悪寒が走る。

 それはモンスターへの恐怖ではなかった。

 それは生理的な嫌悪感。

 地球でも、この世界でも変わらない嫌悪の対象がそこにいた。

 いや、そこにたくさんいた。

盗賊蟲(シーフコーチ)だ」

 銀次はおもわずそう呟いた。


 盗賊蟲(シーフコーチ)

 その形状と動きは、地球のゴキブリそのままだ。そのゴキブリを草履サイズから人の腕サイズまで大きくしたモンスターと言えば想像できるだろう。食性は雑食。なんでも美味しく食べて、綺麗に残さずお行儀のいいテーブルマナーを本能的にすり込んでいる。

 ランクは、ブロンズクラス。いや、剣で倒すだけならウッドでも楽々と倒せるだろう。しかし、嗅覚に優れ繁殖力が高く、群れるとぺろりと荷馬車を馬ごと喰らい尽くす。

 恐ろしいモンスターだった。


 それが数百。いや数千ほどの群れで下水道の壁に張り付いて、モラッコの匂いをぷんぷんさせている兄弟にギチギチと歯をこすり合わせて鳴く。それは反響する下水道で、気持ち悪い音の洪水。

「ぎゃああああああああああ!」

 その洪水を引き裂いてクニウロンのつんざく悲鳴。

「おい! 逃げろ!」

 音に埋もれるも血相を変えて叫ぶ銀次。

「ぬはははは! 虫ごときにやられる俺様ではない!」

 何故か、その群れに突入するバーズカラ。

 銀次は慌てながら考える。

 盗賊蟲(シーフコーチ)があれほど群れていることは想定していなかった。まずこの下水道で繁殖するのは不可能だ。下水口には威嚇魔核がある。あれを突破するようなランクのモンスターでもない。突破するためには数百という群れが下水口へ突入する必要があるが、盗賊蟲(シーフコーチ)は二十匹程度の群れが限度。

 理由を思考するのは止めて、次に対処の方法を考える。

 高ランクモンスターがいることを想定して、使い捨ての爆発魔核を持って来てはいるが、それを二十個同時に爆発させたところで、何も効果はない。せいぜい五分の一か四分の一ぐらいに減るだけだ。剣で一匹一匹を突いて殺していくなど狂気の沙汰。

 故にここは、モンスター除けを投げて盗賊蟲(シーフコーチ)を追い払い、脱出した後で対処する。一旦、モンスターを見てしまえば幾らでも方法はある。

 そう思って腰のポーチから小さな瓶を取り出す。

 少量でも効果抜群。荷物を多く持って来る予定ではなかったため、強力な奴を持って来ている。

 あとは投げ―――。

 逡巡はほとんど瞬きに近い速度で行われた。

 が。

「ぶはあははははは、あははははは!」

「ぎゃああああああああ!」

 黄金団の兄弟は黒い影に飲み込まれていた。それはもう頭からばっくりと巨大な黒い影のようなものに。いや、盗賊蟲(シーフコーチ)に。

 黒い渦のようにな盗賊蟲(シーフコーチ)の群れが、下水の底にぶつかり、無数の破片のように散らばっていく。

 あまり気持ちのいい光景ではなかった。

「………よし、逃走しよう」

 50m先で起こった惨劇を銀次は冷静に見て、そう呟いた。

 ついでのように、モンスター除けを投げた。

 そして、本当に、呆気なく逃げた。



「ふむ。体が綺麗になったわ。俺様の勝利だな! ふあははははは!」

 下水道で全裸の男がそう哄笑を上げた。

 全裸で、腰に手を当てて、ぶらぶらさせて。

 その肌はまるで卵のようにつるりとして、生まれたての子供のようになっている。

 バーズカラだ。

 その周りには、無数の盗賊蟲シーフコーチの死体が散乱している。

 立っているのは全裸のバーズカラと肩で息をしている銀次だ。

「バーズカラ…お前、何も…働いてねぇじゃねぇか…」

 銀次は無意識に昔の言葉使いが出て、全裸の男を睨んだ。

「ふむ? 俺様は戦い。こうして生き残った。故に勝利! 俺様の黄金鎧(ゴールデン・プレート)の勝利である!」

「信じられねぇ…スキルだよ。お前の…『黄金鎧』は」

「ぶははははは! 俺様の才能である!」

「本当に才能だけな…」

 何故かその潔い言葉に銀次は苦笑した。

 それを気にも留めずにバーズカラはウロウロと盗賊蟲(シーフコーチ)の死体に埋もれたピカピカのブロンズの胸当てを探り当て、哀しそうな声を上げる。

「俺様の黄金が! くそ! 留め具の革が喰われている!」

 黄色の塗料が綺麗に舐め取られて、留め具の革が全て食い尽くされ、バズーカラの装備品が辺りに散乱していた。


 バズーカラ・タガラク。

 彼のスキルは『黄金鎧』。シルバーランク以下の攻撃や魔法を耐える並外れた耐久力。その精神力でさえも、シルバーランクに匹敵するタフネスがあった。故にシルバーを超えるゴールド。本来なら、本物のゴールドランクを目指せるだけの才能を持っているのにも関わらず、あらゆる依頼を真面目にせずサボり、攻撃の訓練もしないため、攻撃能力ゼロ、防御力最高ランクの異様な冒険者だった。

 盗賊蟲の襲撃を受けてもその()を傷つけることはない。だが体だけであり、衣類などのような柔らかい非金属は全て食い尽くされ全裸。

 才能を性格の悪さでドブに捨てる非常識人、それがバーズカラ・タガラクなる野性的な少年


「たく…あの弟は俺様に迷惑を掛けてばっかりだなぁ! えーっと盗賊蟲(シーフコーチ)に喰われた時は…」

 そうブツブツと言いながら腹をひっくり返している死んでいる盗賊蟲(シーフコーチ)の内臓をぶちゅりぶちゅりと潰しながら死体の山を歩いて、何かを探す。

 その中でひときわ大きな盗賊蟲(シーフコーチ)を見つけた。

 そのひっくり返った腹は大きく膨れている。

「お、これっぽいぞ」

 そして遠慮なくその腹を手で引き千切った。

 気持ち悪そうに顔をしかめている銀次はいつも信じられない兄弟の行動に目を見張る。

 行動と運に。

 その腹から異様な光景。

 腕が出てきた。腕が出てきて、次に頭。美形の顔が出てくるとぞぶりと這い出るかのようにクニウロンが現れる。

「ぶわぁあああ! し、死ぬかと思った…」

 憔悴しきった顔だったがちゃんと息をして、アンデッドでもない。

 ぺたんと盗賊蟲(シーフコーチ)の死体の上で尻餅をつく。

 が、その頭を兄の拳が襲う。

――ゴン!

「あいたっ! 兄さん、何するのさ!」

「うるさい! 迷惑掛けやがって!」

「迷惑って…絶対兄さんのせいだよ!」

 納得のいかない顔でクニウロンが反抗する。


 クニウロン・タガラク。

 彼もまた特殊なスキルを持ち、そのスキルによって呪われ(・・・)ている。

 スキル『絶対不運』。

 あらゆる不運が襲い、彼には心の安まる時はない。

 だが、絶対的な幸運によって生き残る(・・・・)。それはゴールドランクのモンスターあるいはそれ以上のモンスターや脅威によって打ち消される可能性があると言われているが、たいてい危機にあっても彼は死なない。

 今も彼がなぜ生き残ったかと言えば、盗賊蟲(シーフコーチ)はスキル『状態保存』を持っている。盗賊蟲(シーフコーチ)は、食料を自分の中(・・・・)に隠すのだ。隠して逃げることから盗賊の名が付けられていた。

 そしてそれは、胃袋でも盗賊蟲の体内でもないどこか別の場所へと保存し、食べるまでその状態は変わらない。一度に保存できる量は、個体によって変わるが、いまクニウロンが出てきた盗賊蟲は、ヒト一人分を保存できる約5000匹に一匹の珍しい個体だったのだ。

 悪運なのか幸運のなのかわからない苦労人それがクニウロン・タガラクなる美少年。


 銀次は疲れた顔で二人が喧嘩し合う様子を見ていた。

 銀次は彼らを助けるため、急いで自宅に戻り、自宅や冒険者ギルドの売店でありったけの盗賊蟲殺しの毒薬をかき集め、それをさらに強力な毒薬と混ぜて調合し、できた毒薬麻袋二十個を運び込み、盗賊蟲の群れに投げ込んだのだ。

 その間約四時間半。

 流石の銀次も疲れていた。それに臭い。

 もう二人の喧嘩を眺めるのに付き合ってられなかった。

 とは言え、一応雇い主のためにハッキリと言うことがあった。

「俺は帰るぞ。報酬はそうだな…ここの死体全部やるよ。後は俺の取り分でいいか?」

「なに!? 本当か!? これだけあれば半年は遊んで暮らせるぞ!」

「だ、だね! 兄さん! い、いんですか!? ギンジさん?」

 ゴンとまた頭を殴る音が響く。

「もらえるモノは何でももらえ! むしろ奪え! それが俺様達の黄金団だろうが!」

「ええええ!? それはあんまりだよ? てか聞いたことなし、そんな格言!」

「今考えた!」

「知ってるわけないよ! 兄さん!」

 銀次は臭い下水で喧しく騒いでる二人を後にして、高級浴場へと足を運んだ。



――――町役場下水管理課依頼 『黒い影の調査』 依頼達成――――



 その後、大量の盗賊蟲は低レベルモンスター査定場のマリポーリのところに行くわけだが、マリポーリとバーズカラは犬猿の仲を超えて殺したいと思い合う間柄。

 激論と殴り合いの末。

 盗賊蟲を下水から運び出す輸送費、大量に供給される盗賊蟲の死体の価格減少、捌く人件費などをさっ引いてタガラク兄弟の手元に残った金額は僅かだった。査定場の商人に嫌われるのは冒険者の死活問題にもなる。

 それでも彼らはしばらく雨風を心配せずに暮らすことができた。


 そして、なぜあれだけの盗賊蟲が下水道に発生したか?

 その依頼が終わって時折銀次が調査した結果。

 銀次がスモールサーペントを乱獲してたためにスモールサーペントがフィールドから森ではなく町の方に逃げてしまったためだった。たまたま盗賊蟲の群れが逃げていく内に増えて、威嚇魔核を突破するだけの数となり、下水に侵入。その後天敵もおらず、食料もあるため異常繁殖したのが原因。

 銀次は、自然の偶然性に舌を巻きつつも今後の狩りのやり方を変えたとさ。

短編的なお話は以上です。ありきたりな感じですが、楽しんでいただければ何よりです。

今後ともこの兄弟は出てくると思いますw

他の登場人物も色々考えておりますのでお楽しみに~。

読んでいただき誠にありがとうございました!

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