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否定を否定しよう  作者: ライカンサモン
序章 魔王編
13/14

無抵抗の真相

どもどもちょっと恒例のライカである。

やっとお話しできたねエサの人!


て、流れでお話しあんまりないよ今回。


「どーも、お話しだいぶ久しぶりするよライカですーよろしくエサの人」

ライカは深々と魔王に一礼する。

「名無しの人、ただの子供が…」

魔王とライカは真っ暗な空間にいる。

光源は無いのに二人の姿ははっきりと見える。

幼さが残っている面立ちのライカと痩せ細り肉がないまるで即身仏のような魔王の人の姿だ。

そして、

『お久しぶりです俺達の母体』

赤い光が瞳を形取る。

ここに三者、集う。


急に動きを止めた魔王相手にヴァンとクレストは攻撃を仕掛けるが、魔王は全身を狂獣化させて二人の攻撃を受け続けた。

二人の対狂獣武器を持ってしても魔王を微動だにさせることは出来ない。

『さて、外の身体はあれで大丈夫だ、ゆっくり話をする時間が出来た』

「おつカレー」

赤い光とライカは親しげな様子だ。

「名無しの人と我の種子が共にいるだと?何故だ?我の種子よ、その名無しの人を喰らわぬ?」

『喰らう必要がなかったからです』

「必要がなかった?」

『はい、名無しの人…ライカは始めから無抵抗に身体を渡してきました』

「なんと⁉︎」

普通の生命体は自身の精神に異物が、それも喰らい尽くす存在に必ず抵抗する筈である。

それを無抵抗?死を望む者でさえそのような者はいなかった。

「それは誠か名無しの人よ」

「ん?自分っすか?そっすよー♪自分の意思で身体を動かさなくていいなんて楽だな〜と思ったんで」

ライカはことも無げに喰われた時の事を語る。


あれはそうですね〜、確か俺が山で散歩していた時の話です。

茂みの奥がゴソゴソと動いていましてね?蛇かなんかかと思ったのでちょっと覗き見ました。

そうしたらどうでしょうか、この世のものとは思えない黒い生物がいました。

うお!黒いのかっけー!て思ってたらさっさと呑まれましたw

気がつくと私は暗闇の中にいました。

暗闇の中で無数の眼がこちらを凝視して声なき声で言うのです。

身体をよこせと。

自分はいいっすよーと自分の身体を差し出します。

ウオォォォ…!

暗闇一つ一つが人に近い身体をして自分の身体に群がって行くのを他人事のように見つめていて自分が自分の身体から出ているのに気がつきました。

暗闇は我先にと自分の身体に入って行こうとしますが他の暗闇同士が邪魔をしあいなかなか動きがありません。

あくしろよーと自分がちょっとイラッときてると暗闇の一つが群れの中から出てきました。

それは他とは違う赤い光の瞳の暗闇、その暗闇は問います。

何故抵抗しない?

それに俺はこう答えます、自分で身体動かさなくていいから〜、と。

赤い光の瞳は続けます。

お前の意思すら喰い尽くすのにか?

え〜それは嫌かなぁでも身体はあげるんだから私の意思は残してくれてもええんやないです?

そういうものか?

そうなんでね?

始めはとりあえずの形で自分の意思を残してもらいました。

でもですねー、結局自分の身体を動かす暗闇は現れませんでした。

皆争って誰も自分の身体を奪えない。

赤い光の瞳さんも弾かれている。

何故言う事を聞かないのだ?俺達は一つの存在のはずなのに。

赤い光の瞳さんはどうも暗闇さん達の上司的な方の様子。

部下が言う事聞かないから混乱しているそうですね。

誰しも自分が大切だからですかね?そんな人間くさい行動憧れます。

自分の言葉に赤い光の瞳さんは聞き返します。

俺達が人間くさい?俺達は人間ではない、俺達は人間を喰らう化け物だ。

そのわりには暗闇さん達は。

こんな所で終わるなんて嫌だ!

待っている人の所に!

彼に会いたい!

だいぶ即物的というか人間味ある理由が多い。

人は人の意思を捨てることが出来なければ人のまま、人間、そう変われるわけがない。

自分の思いつき自論を語りました。

そん時の自論に何か思うところがあったのか不毛な奪い合いは暗闇さん達も一旦止まり、自分がしばらくまだ身体を動かす必要が出来ました。

その理由はおなか減ったーです。

気がつくと自分は見知らぬ森の中、山ではなかったです。

とりあえず町ぽいところのありそうな方向に歩いて歩いて町ついたと思ったらおなか減りすぎてばたんキュー、銀髪さんとオニーサンに助けてもらわなかたら私死んでたね。

お礼言おうとしたけど何故か声でなくてジェスチャータイム、オニーサンの理解素晴らしいです。

その後赤い光の瞳さんと暗闇さん達が頭ん中で獲物だと騒いで今度は自分の身体を動かしてくれました。

ヒャッホウ楽だぜ!と思っていた時も私はありました。

この人ら扉も開けられないんだもの!

開けられないから蹴るとか何だりして疲れた身体を動かすとか嫌である。

でもうるさいのでさっさと開けて移動して。

外に出たらすぐバトンタッチ、あー動かさなくていいとかまじ楽〜。

町の中走る内に自分の身体が見る光景が少しずつ低くなり走り方も四つ足走行になってうん?となると赤い光の瞳さん達が説明してくれました。

自分達の力を使って変身したとのこと!なにそれかっけー!

獲物と言われた化け物に飛び付いて小さな身体でよく動けるなぁと捕食行動を開始します。

後はそれを目的にして色々渡り歩いてましたね〜。

地下都市行ったり変態さんと会ったり何だりで。

あと、赤い光の瞳さんには人を傷つけるのは傷害罪とゆうのになるから禁止と言っておきました。


「なので狂獣の身体ですと物は壊せるけど人間は不思議と無傷だよーと物理法則なんぞさら?になっとるんですよ分かりました?」

「まさか…」

魔王は困惑する感情が久方ぶりに芽生えました。

無茶苦茶なのだ、ライカという少年は。

死さえ望むような言動をしておきながらも生きることを諦めていない。

己の中に侵略してきた化け物も受け入れるだと⁉︎

「まーそんな過去話ムダは置いといて、エサの人、静観ありがとうございます〜!お陰であなたの力を取り込めました」

「なん…だと?」


振るわれるクレストの剣を身体に斬り込ませてから再生して縫い止め、ヴァンの持つ銃には魔獣の顎を連想させるモノを伸ばして両手ごとパックンチョしたよ。

「お二人さん、あっしの相手するより先にすることあるんでねーですか?」

二人の武器のみを奪ってから解放する。

二人はこちらに敵意バリッバリだ。

(んーどしたもんかなー、こういう時なんと言えば信用して貰えるかな?とりあえず優先事項をお伝えしないと)

「ここらに転がっている人ら、早く助けなくていいのですか?」

自分は顎付き腕を幾つか伸ばして人を回収した。

(変態さんと白い髪の人ら二人計三人か、変態さんと白い髪の人の小さい方はマジヤバす、血がすごいです)

「こいつらは見殺しにするのですかお二人さん?」

早く助けてあげてください。

「おのれ魔王!人質とは姑息な手を!」

あるぇ?

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