プロローグ 始めから墜ちた
初投稿です。
どうかお優しくしてください。
初めて書いているので至らない所はよくあります。
闇墜ち系主人公(笑)をよろしくお願いします
暗い闇の中、右も左も上下の感覚も分からない。
闇の中をゆったりと漂うようにしていることだけはなんとなく分かる。
それと全身に軋むような痛みもあるが、それはそれとして自分は気になることがある。
それは「声」であって声ではない。
聴覚と全身を震わせる「声」は様々な声帯をしていて、そろぞれがまったく別のことを力強く、否、これは怨み強くつぶやいている。
『まだ死にたくない』
『何で私がこんな目に』
『来るな来るな来るな来るな』
『俺が』
『私が』
『『なにをしたって言うんだ!』』
やがて『声』は自分の手足の先から徐々に進入してきた。
進入された所は痛みが増してさらに今まで聞いていた『声』が自分の意識に津波のように襲来してきた。
それはまるで、魂を揺さぶるような衝撃を自分にもたらした。
その衝撃は自分の魂、いや、精神を高揚させ、もう全身の痛みも忘れさせた。
この『声』が自分を侵していることも既に意識の中にはない。
自分は『声』に恐怖を覚えることよりも尊敬を覚えた。
だから自分は抵抗せずに『自分』を差し出した。
この感動を伝えたい。
ただそう思って。
それがどうなるかなど考えもしないで。