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まいそうる  作者: 魯迅Z
9/10

 夢の国はこの先もずっと広がり続けるし、ここから何か今まではなかったものも生みだされるだろう。次第に侵されてゆく現実。夢か現かもわからなくなって、遂にはこれが人にとって第一の現実になってしまうのだろうか?自分が自分で無い人間はここにきて新たな自分を獲得し、夢との境をぼかしてしまうのだろうか。

 たぶん違う。人はいつか気付くはずだ。もっとちゃんとできることに。自分にとって自分が〈特別〉であることに。誰かの言葉なんか借りなくたって、自分であることができることに。周囲から拒絶されたって構わないんだ。

 人は誰だって役割をもっているのかもしれない。誰かから与えられた役割に気付くことでようやく自分を確立できるのかもしれない。でもやっぱりそれは違う。役割は自分で獲得するものだし、誰かから与えてもらったものは、自分じゃなくてその人の役割なのだ。それは押し付けられているにすぎない。だから神は人の役割を規定している訳じゃなくて、ただ自分の役割を人間に押し付けているシステムにすぎないのだろう。

 でも、自分で獲得した役割は誰かと共有することはできる。半分ずつ持ってあげればいいのだ。そうすることで、互いに押し付けあわない、誰かにとっての〈特別〉になってあげられる。いや、なることができるのだ。だから傷つけあっても、最後に受け入れられればいいんだろう。

 なんてくだらないことを考えて、一息つく。ハハ、ホントこれからどうすっかなぁ。とりあえずこいつ起こして……まあ、あとでいいや。幸い増援も来てないみたいだし。ちょっと寝た後考えますか。

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