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ー3ー 絵本の力

まだ色々と初心者なので誤字、表現方法に疑問があれば報告お願いします

 沢山読み終わったし、そろそろ新しい部屋を探検するの


 (じゃあ、両手にくまさんとうさぎさんを持ってっと)


 あ、これじゃあ手がどっちも使えなくてドアを開けられないの。

 でも床に置いてお人形さんたちを汚したくないの。

 うーん。


 …………

 ………

 ……

 …あ、確か幽霊って物を宙に浮かす事ができるの!

 絵本のゆいちゃんもやってたの!

 なら、ドアを手を使わずに開けられないはずないの。

 でもどうやって動かすの…


 とりあえず『動け』なの!


 (むむむむむ…)


 無理なの。

 でも…絵本のゆいちゃんならまだ諦めないはずなの!


 (むむむむむむむ…)


 色々なポーズ取って見たの。

 でも何かが足りない気がするの…

 何かがうずいて…


 うずいて…?


 あ!わかったの。

 「ちから」なの!


 もう一回試すの。

 幽霊なんだから時間はいくらでもあるの!

 あ!腕の中で少し動いたの!


 (やった!やったの!)


 まだ喜ぶには早いの。

 もっと、頑張るの。


 (むむむむむむむ…)


 あれからずっと試してるけど、少しピクピクするけどそれだけなの…

 うーん。

 こういう時は、絵本のゆいちゃんから元気を貰うの。


 【ゆうれいのれいちゃんとなかよしのおにんぎょう】はどこなの〜。

 確か左の方にやったはずのなの。


 ガサゴソ


 見つけたの。

 あれ、なんか変な「ちから(?)」を感じるの。


 【ゆうれいのれいちゃんとなかよしのおにんぎょう】が少し光ってるの!?

 とりあえず手に取ってみるの。


 なんか変な感じなの。

 絵本からゆいの手の方に向かって光が流れて来てるの。

 よくわからないけど、何か出来そうな気がするの…


 あれ?すぐそこに置いていたお人形さんたちがいないの。

 さっきまでいたはずなの…


 (くまさん、うさぎさんどこなの〜)


 トントン


 誰かが肩を叩いた気がするの。

 後ろに誰かいるの…?


 (え!?)


 くまさん、うさぎさんが浮いてるの!?

 というか自分で動いてるの!

 もしかしてお友達が欲しいと願ってたから…?

 ということはもしかしてお話できるの…?


 (ふたりはお話できるの…?)


 ふたりとも首を振ったの。

 お話は出来ないの…。残念なの…。

 でも、これで分かったことがるの!

 お人形さん達は()()があるの!これでもうひとりじゃないの!

 でも、なんで今動いたのだろう


 (なんでふたりは動けるの…?)


 ふたりはさっきまで光ってたゆいちゃんの絵本を指さしたの。


 (この絵本のお陰ってことなの…?)


 コクコク


 もしかして絵本のゆいちゃんがちからを貸してくれたの?

 そうお人形さんに聞こうとして…

 …いや、きっとそうなの!

 ゆいちゃんが応援してくれてるに決まってるの!


 ゆいちゃんが力を貸してくれたの。

 だとしたら、ゆいちゃんが使ってた物を浮かすちからだって…

 試しに机の上にある花瓶を浮かすの。


 (むむむむむ…)


 ふわぁ


 う、浮いたの!!


 やったぁ!

 絶対ゆいちゃんのおかげに違いないの!


 あ、つい絵本から手を離しちゃったの。

 流石にゆいちゃんの絵本に埃は被せたくなかったの。後悔なの…


 あれ?足元に絵本がないの。

 この感じデジャブなの。

 もしかして。


 ふわぁ


 やっぱり絵本も浮いていたの。

 でも、お人形さんたちとは何か感じが違うの。


 (絵本さんは意識があるの?)


 そう呼びかけても全く反応はなかったの。

 やっぱりお人形さんではないの。

 どちらかと言うと()()()()()気がするの。

 なんか不思議な感覚なの。

 

 何をすればいいのか、自分の体のように分かる感じ…

 直感でやってみるの。

 息を吸う感じで…

 

 (『絵本を閉じるの』)


 すると、絵本が閉じて、突然宙から消えたの。


 パリィン!ドサッ。

 同時に浮いていた花瓶もお人形さんも落ちちゃったの。

 お人形さん埃被せちゃったの。ごめんなさい…


 私の一番好きな絵本が突然消えちゃったの。

 少しびっくりしたけど、なんとなく分かるの。

 絵本は()()()()()()()って。

 だから、こうやって胸に手を当てて。


 (『【ゆうれいのれいちゃんとなかよしのおにんぎょう】絵本を開くの』)


 小さい光の玉がゆいの中から出てくる。

 何回か妖精さんみたいにクルクル周りを周って、目の前で止まると。

 それは、徐々に大きくなって、絵本となって目の前に現れたの。


 とっても不思議で面白いの!

 なんでこの絵本を出すとゆいちゃんの力が使えるか疑問なの。

 ゆいちゃんの絵本繋がってるから分かるの。

 ーー絵本には何にも力が無いの。

 つまり…


 試しに近くにある絵本に意識してみるの。

 あったの。

 【ゆうしゃのつるぎとおひめさま】。

 魔王を倒す為に生まれた勇者とお姫様と信頼しあい、お姫様が剣になることで魔王を倒すお話し。

 この絵本はゆいの2番目に好きな絵本なの!

 

 絵本を手に取る。

 すぐに変化は訪れたの。


 キラキラ


 この絵本も光っていたの。

 ゆいちゃんの絵本とは違う、鋭い力強い輝き。

 この絵本からも「ちから」を感じるの。

 その光はゆいの方に流れてすぐ消えちゃったの。


 (【ゆうしゃのつるぎとおひめさま】。絵本を開くの)


 やっぱりそうなの。

 これも同じように浮いたの。

 

 ゆいには幽霊の力。いや、“ゆいの力”があるみたいなの。

 “絵本を使うことで絵本の主人公と同じ力を使える能力”。

 そんな能力があるみたいなの。

 やっぱりゆいは幽霊。そうみたいなの…


 とにかく!これで手を使わなくてもドアが開けれるようになったの。

 と言ってもお人形さんは浮けるから意味がなくなっちゃったの。

 お友達であるお人形さんたちには腕の中に居てなんて言えないの…

 

 しょぼん…


 すると、くまさん、うさぎさんが私の腕の中に入ってきたの。


 (ゆいの腕の中に居たいの…?)


 コクコク


 ふたりは頷くの。


 (私の腕の中がいいの…?)


 コクコク


 ふたりはまた頷いたの。


 (ありがとうなの!)


 ゆいは嬉しさのあまり強くくまさん、うさぎさんを抱きしめたの。

 意識があるからなのか、苦しそうで足をバタつかせてたの。

 それに気づかずに居たから、お人形さんに少し離れられてしまったの…


 すぐにゆいは謝ったの。

 ごめんなさいなの…

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