復讐者4ミウ視点、男2人のアドバイスで私は暗殺対象にサチさんは脳筋武術オタク?
sideミウ
サチさんが気絶してる間は心配なので今はリビングで休んでいるシンさんやコウくんを寝室に来てもらい話しながらサチさんが起きるのを待った。
シンさんはあの場所の岩壁を掘れば塩が有るだろうことは神に貰った知識で分かってたみたい、
他に金属や希少金属や魔昌石[魔力充填可能なゴーレムのコアになったり魔道具のコアになったりする物]や魔法金属[ミスリルやオリハルコンなど]はこの場所が赤道より北にあるので居住に適さない南側の日当たりの悪い山の岩壁を掘ると有るらしい。
「この場所の方角に来てすぐに向かったのは意味が有ったんですね」
「当たり前だろ、家を建てるには器材が無いから、横穴なら魔法で掘れるから掘って住処にするつもりで南向きの斜面が有る北に向かったんだ。
後は塩を魔法探査で探したら、塩がこの辺全体に転々と埋まってるのが分かって、岩壁前に都合が良さそうな拓けた場所が有ったから塩を掘った穴を住居にも出来るから住居優先でそこを候補したんだぞ。
結果的に目印や湧き水も近くに見つかって地層も崩れにくい住居としてここは最高の条件の場所だった、予定より早くいい場所が見つかったよ」
(ホウホウ、時間の余裕が出来たから、掘りながら色々と加工する時間があって必要な物を作った後は、趣味に走り一通りのオモチャを作っていて入口を固める為の魔力が足りなくなり、あの様な状態に成ったと。
まぁ、予想以上に初日から快適ですから文句は無いですが、必死に自分の魔法を試していた私から見るとイマイチ納得出来ませんけどね)
塩以外は石と僅かな鉄しか無かったそうですが、粘土は何故か塊で大量に見つかり2人はそれを使って色々やっているそうです。
この際だから2人に相談してみました。
「シンさん、コウくん、私の光魔法なんですが、イマイチ威力が出ないんです」
「ミウ姐は光を集めるイメージはしてみたの?」
「虫メガネみたいにはイメージしました、だけど上手くいかなくてー」
「虫メガネ?、ウーン、そうだなー、ミウはレーザーは分かるよな」
「分かりますけど、レーザーって、レーザーポインターの光ですよね、アレは魔法を当てる所の目印に使っています、あれだと光が当たった所を燃やせるほどの力は有りませんよ」
「ミウ姉、レーザーは光は集めないと駄目だよ」
「だから虫メガネみたいに」
「コウ、説明が足りない、えーと、光ファイバーは知ってなるよね、よく見るのはクリスマスツリーに使われてる様なやつ、アレって周りより先端が光るでしょ、あんな感じで光を回りに逃さずにドウナツみたいにして光の魔力を回せる?」
掌に光の輪を作り芯にだけ光を通す様にして魔力の輪を作った。
「これに光の魔力を注いで一方向に光る様にして魔力を流して、そう、流れたね、これって熱くはない?」
「熱くないですよ、対象を決めてそこを狙って光る線を作りそこに打ち出さないとただの魔力です、入り口から見える木にやって見ますね」
目印の為にレーザーポインターの様な弱い光を木に当ててそこに光の魔法を打ち出すと木に穴が空き後ろの草が燃えだした。
「ウソ?、なんで?、今までは頑張っても少し焦げた程度だったのに」
コウくんが慌てて外に出て燃えてる草を凍らせて火を消し、後を追って外に出た私とシンさんの元に戻って来て「シン兄ちゃん、コレもの凄いね」と笑顔で言った。
シンさんが頷き同意すると「ヤバ過ぎる貫通力だよな、しかも魔力の続く限り増幅し放題だ、正に回心一撃」と上手いこと言っただろ、みたいな笑顔で言われた。
私の疑問質問はスルーされ、2人の会話が進んでいく。
「でもでも、屈折されたら外されるし、反射されたら危ないよ」
「確かに!、対人戦だと磨かれた盾とかである程度返される事が有りうるな、
しかーし、対策は有る、
レーザー発射ロケット、あれの要領で実弾を打ちだす武器を作ろう、弾・・・イヤ、弾は鎧に弾かれる可能性が有るから、筒内で何回も連続でレーザー当てて加速させるためライフルみたいに長い銃身にして、杭を撃ち出すようにすれば、盾や鎧なんか楽に貫通する凄い武器になるぞー」
「シン兄ちゃん、レーザー推進なら杭に工夫して水膜式対応の杭も作ろうぜ、レーザーが弱くても強い推進力になるからレーザーが当たる面に水つけるだけの一手間で推力アップだ」
(2人が凄い興奮している、何でロケット、水って何?)
「えーと、2人が何言ってるか、理解できないんだけど」
「ミウ姉、光はね、貯められるの、こっちの世界では光は光でも魔力の光だから、ミウ姉が魔法に変えないと攻撃性は無い、
だから光は魔力のまま熱を持たずにどんどん貯められる、これってとんでもないことなんだよ」
「どこまで貯められるかはミウの魔力次第だけどな、貯めた光の魔力を維持するだけで魔力は使うみたいだから」
「えーと、私の光の魔法、レーザー?って貯めれば貯めただけ威力が上がるんですか?」
「間違いなく上がる、多分だけど貯めた力を小出しにしたり、連射も練習すれば出来ると思う」
それを聞いた私は驚いた。
各自の魔法を試す時、
サチさんの獲物を殴り殺す水の玉、泥水で獲物を刺し殺す水の槍、獲物を捕まえる水の鞭と水を多彩に使いこなし、
コウくんは倒れた木を燃やしたり凍らせたり、遠くの物には何か作ったものを投げて燃やしたり凍らせたりしていた、
正にチート、
シンさんは生産系の物作りチートで、
私の光だけショボイ、とか思っていたけど、
この後、よくよく聞いて試したら、私が1番危険なチートに成りましたー。
外の暗闇の中、遠くの山にレーザーポインターを当て、目印が見えなかったので目に魔力を込めたら遠くの目印が見えてたので光の目印にめがけて魔法を放って見た。
結果、光の魔法が当たった所が物凄い音を発して弾け飛んだ。
シンさん曰く、レーザーが奥まで入り中が熱膨張か何かして、爆発したらしい。
だが、今はそんな説明はいらない、馬鹿みたいな遠距離からの攻撃手段、それすなわち。
(・・・あっかーん、見える範囲が攻撃範囲じゃん、知識的にコレって要人にバレたら暗殺対象にされるんじゃ無いの?、
このチートが知られたら危険人物として国の要人に抹殺されかねないわ、バレた時ように自衛手段を早急に獲得しないと)
「2人とも、武器を使えば私の弱点はなくなるんですか?」
「効かない相手はいなくなるよ、あっ、ごめん、武器の方は説明が大変だから武器を作ってから説明するから」
と言い、2人はリビングで討論し始めた。
(遠距離は何とかなりそう、後は接近されてからの暗殺に対応しないと、まっ、ここなら安全だし取り敢えずは魔法で狩りが楽になったから良しとしよう)と思っていたらサチさんが気が付いた。
サチさんの青い顔で体調はまだ吐き気と痺れは有るみたいだけど普通に会話できた。
(よかったー、一時はどうなるかと思った、魔力の使い過ぎは知識的にリミッターは在るのは分かってたけどあの状態で放置してたらゲロで窒息死してたわ、危険だから辞めてもらわないと)
それから私は見た状況とその後の処置をサチさんに話した。
私が魔法で絵を描くために修行部屋に入ってから絵を描き始めると、変な衝撃を感じて周りを見た、
すると、座禅の状態のサチさんの魔力の異変に気付き、そのまま様子を見ていたら、
サチさんが急に痙攣する様に震え出して、最後にビクンと跳ねたら、白目で動かなくなり、座禅のまま気絶したのだと、口から汚物を吐いても動かないので分かりました。
その後、気絶したサチさんをどの様に寝室に運び、どの様な処置をして、どうやって寝かせたかを説明をした。
一通り説明した後に、サチさんに何をしていたのか何でああなったのかの説明を求めた。
説明を聞くと、どうやらサチさんは武術家、格闘オタク?、みたい。
どうやら健康方面の気功ではなく、戦いに使う方の気功?、この世界で使われている闘気の体内版らしい物を使いながら魔法を使ってみたそうだ。
知識だと闘気と魔法は両方を同時には使えずどちらかだけしか使えないはずなのだけど、サチさんはそれぞれの発動していない元の状態である気と魔力を反発しながらも強引に混ぜたらしい、
しかも、混ざりながら僅かだそうだが魔法として発動させるまでやりきったそうなのだが、その後に完全な限界突破で麻痺し、気絶するまでの魔力枯渇でああなったらしい。
辞める様に行ったが辞める気は無いらしい、どうしたものか。
あの状態になって放置したら、ゲロにまみれて窒息死、・・・最悪だわ、女として最悪の死に様よ、白目で死ぬのはまだいい、いや、よくはないが死に方としてはセーフ、でも、ゲロまみれはダメよ頂けないわ、
何としてもあの死に方だけは回避しないと。
みんなでの話し合いの結果、あの修行はみんなが見守る中で行われることになった。
これなら醜態を晒すのを嫌がり無理はしないだろうと思った。
のだが、サチさんは私の予想をはるかに超えるほどのにオタク次元がブッとんでいたのを、後で私は知ったのだった。
あの人、あの醜態を見られるのを嫌がりもしないで、あの状態になっても死ぬ危険性が無くなったと喜んで、
私に
「これで心置きなく限界までヤレるわ」
って言ったのよ、
もー、私の周りは何でこんなにオタクが多いのよー
なお、魔力と気力が混ざったと感じたのは、サチさんの勘違いだと、かなり後に分かった。
気力により魔力を打ち消しながらも魔力の出力を上げ、気力の打ち消す力を上回り魔法を発動させただけだった。
その後、サチはその修行を辞めた、しかしそれまでの修行で、かなりの魔力制御力と魔力量になった。
「こんなはずじゃなかったのにー」