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貴方の知ってる人魚姫だったらどれだけよかっただろう。

『嗚呼、なんて素敵な王子様なんでしょう…。』


にんぎょひめはおうじさまにひとめぼれをしました。そしておねえさんたちのいうことをきかずうみのふかいところにいき、そこにすんでいるまじょにこういいました。


『王子様は私と違って陸に住む御方。彼と結婚するためにはこれしか方法がないのです。御願いです。











…彼を人魚にしてください。』 と。





……

………





「は?」


「だから王子様を人魚にする薬をください。王子様に飲ませるので。」


「いやいやいや、そこは普通私を人間にしてください。だろ。」


「なにいってるんですか!私が陸に上がるなんてそんな危ないことしたくないですよ。第一、私が陸に上がったところで彼に婚約者がいたら無理じゃないですか。めんどくさい。その点彼がこっちにくれば婚約者との結婚はできなくなりますし、御姉様達は私に早く結婚をさせたがっているから全て丸く収まります。」


「え、えー…。待ちなさいよ。出来ないことはないけど、それは王子が可哀想じゃないか。それに飲ませるのは王子の食事に盛らないといけないから無理じゃん。」


「憂愁漂う男の人って素敵じゃない。この計画だって彼が知らなきゃ彼だって諦めて私と結婚するはずですし。飲ませるのだって、船沈没させて溺れたところに海水と一緒に飲ませりゃいいでしょ?…あ、この薬?」


「ちょっとぉおおお!勝手に人の家の棚あさらないでよぉおおお!」


「うるさいわね。別に盛らないといけないんだから使う機会なんてないんでしょ。ケチケチしなくたっていいじゃない。…じゃ。」


「どんどん図々しくなってくわねこいつ。…ってちょっと、もってくんじゃないわよ!こら!」





……

………



一方、船の上ではかの国の王族が集ったパーティーが行われていました。

王子さまは一人デッキで風に当たっています。

「王子さま、今日は海があまり穏やかではありません。風もこれから強くなってくるそうなので、中に戻りませんか…?」

王子さまに声をかけたのは王子さまの婚約者。二人は互いにとても惹かれ合っていました。

「そうだな。そろそろ私たちもパーティーに加わらないとね。お父様達の機嫌をとるのも大変だ。」

「ふふっ。一緒にパーティーに参加したいなら素直にいってくだされば良いのに。」

王子さまはその言葉に顔を真っ赤に染め上げました。

「べ、別に貴女と一緒にいたいなんて…お、思って、いるが…。」

「可愛らしい御方ですこと。では行きましょうか。」

可愛らしい、と言われて王子さまは一瞬眉をひそめましたが。すぐに変事をして、二人は船の中に入って行きました。




「…やっぱり王子様にはあんなけばけばしい女より私みたいな飾らない女が相応しいのよ!待っててくださいね王子様。今、私が御迎えに参りますわ。」





嵐の夜が幕を上げる。

童話のヒロインが自己主張と悪知恵を働かせたらどうなるのか考えてしまった結果がこちら。

人魚姫と赤ずきん、それからマッチ売りの少女の話がまず最初に浮かびました。

そのうち他の童話にも足を伸ばそうかななんて思ってます。

まずは人魚姫終わらせてから続編は考えます。

ご購読ありがとうございました。

至らない点が多々ありますがよろしくお願いします。

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