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告白

「風間先輩、僕と付き合ってください!」

 放課後校舎裏に呼び出された優希は男友達で後輩の米谷伸弥に告白されていた。

「あー、ごめんなさい。私好きな人いるんだよ」

 あっさりと断る優希。躊躇無く否定する。

「話はこれで終わりね。じゃ」

 優希が帰ろうとする。

「ちょっ、ちょっと待ってください先輩!」

「何よ。まだなんかあるの?」 

「好きな人って……どんな人なんですか? それを知らないと諦めきれません!」

「そんな事か」

 優希は伸弥の事をまっすぐ見つめた。

「私の好きな人は見た目がかっこよくて性格がよくて理想の人なんだ」

「……」

「それに将来を約束したから婚約者に近いかな。ごめん。もう帰るね」

 伸弥に振り向きもせず優希は家路についた。


「ただいま」

 家に帰ってきて優希は真砂子に出迎えられた。

「優希、お帰りなさい」

「お兄ちゃんは? やっぱりまだ帰ってきてないの?」

「そうね。まだ帰ってないわ」

「そっか」

 リビングのソファーに優希がゴロンと寝転がる。

「ねえお母さんまた告白された」 

「そう。優希はモテモテね」

「でもお兄ちゃんはまだ女として見てくれないって。虚しいよ。本当に好きな人に好かれないって」

「士郎も女の子として見る努力はしてくれているんでしょ」 

「でもさぁ……すぐにでも結婚したい位好きなのに伝わってない気がするんだよね」

「優希、押してばかりじゃだめよ。士郎の気持ちも考えなきゃ」

「そんなもんかなぁ……」

 優希は寝転んだまま静止していた。

 玄関のほうから「ただいま」と士郎の声がした。

「お兄ちゃんだ!」 

 すぐさま玄関へと優希がダッシュする。それを見て真砂子は微笑んだ。

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