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ファンタジー世界の魔法にツッコミを入れてみた。百歩譲って攻撃魔法は許すが、回復魔法。お前はダメだ。

作者: おおもりかずを

 ファンタジー世界だと必ずって言って良いほど魔法というものが存在する。火や雷、冷気や水流を相手にぶつけて攻撃したり、召喚魔法とかで魔物を呼び出し一緒に戦う。

 魔法で一括りにしているけど、ファンタジー小説ってその辺の考証が甘くて結構ツッコミどころが多い。例えば火魔法ってどうやって火をおこしているの?、とか聴いても多分まともな返事が帰ってこない気がする。おそらく魔法で火を発生させてるくらいの説明で、全ての理屈を魔法だからで誤魔化してる小説がほとんどだと思う。

 まあその辺は百歩譲って、魔法と言うよくわからない力で熱を起こし相手に誘導している。と言う事にしておこう。雷や冷気も同じように考えれば電気を起こしたり、熱を奪ったりしてると言う事だろう。水魔法は説明しづらいが、深海から海水を転送してるとかだろう。召喚魔法も知性のある生き物なら、なんらかの形で契約を結んでいる(例えば戦闘後にお金を支払ってるとかw)と言うことは考えられるだろう。


 しかしだ、回復魔法、お前はダメだ。


 何で回復魔法だけ別なのかと言うと、破壊することが目的の攻撃魔法とかに比べ治すと言うことは桁違いに難しいからだ。水素爆弾造るのと、核融合タイプの原子力発電所造るのとどちらが難しいかって考えればわかると思う。そんな回復魔法が、攻撃魔法と同列にされているのがおかしい。

 魔法を使って怪我とかの治療が出来ないのかと言えば、出来なくもない。例えば打撲や火傷した部分を冷気で冷やしたりとか熱を加えて血行を良くしたりとかである。だがそんな応急処置程度の治療でも回復魔法使ってる人が医学を熟知していなければ逆効果になるはず。

 それどころか切れた腕を繋いだりとか欠損した部位を修復するとかになるととんでもない医療技術と知識が必要になってくる。ただくっついていれば良いわけではなく、神経やら筋繊維がキチンと繋がり内臓とかが元通りになっていなければいけないのだから。それを戦闘しながらごく短時間にそこいら辺の冒険者がひょいひょい行っているわけだ。ブラックジャックも真っ青である。つまりファンタジー世界はとんでもなく医学が発達していて、一般人ですらそれだけの医学知識を持ってる事になる。(その割には医学が発達していると言う描写はなく、医学が遅れていると書かれていることが殆どだ。不思議)

 いや魔法で新陳代謝を促進して怪我を治してるんだ。とか考える人もいるかと思いますが仮にそうだったとしても欠損部位は治らないし、細胞にはテロメアがあって細胞分裂の回数は決まっているから過度の回復を行うと組織が老化するだろうし、そもそも治すために必要なタンパク質やらカルシウムとかは何処から持ってくるの?。自分の体の他の部分から引っ張ってくるしかないので腕を直したら、体がどんどん痩せ細るって事になります。

 おそらく、何も考えずに敵に回復魔法かけてみれば、細胞が癌化したり老化したり一部分だけが膨れ上がったりやせ細ったり、変なふうに肉体がつながったりと、とんでもなくグロい状態になるかと思うので下手な攻撃魔法より有効かと思います。


 薬についても言える。食べたり飲んだりするだけで怪我が治ったり体力が回復する薬草やポーションってなんなの?とか思う。

 普通に考えてそうなるはずはないので、一時的に痛みを消したり気分をハイにする薬剤じゃないのだろうか。要はモルヒネとかの危ない薬じゃないの?。魔力を回復する薬なんて明らかにそうでしょう。薬で精神的な疲労を回復しているわけだから。まあ冒険者は薬中しかいなくなるでしょう。

 もっと酷いのは解毒薬である。毒と言っても一種類ではなく色々な種類の毒物があるのに、たった一種類の解毒薬で全ての毒が中和されるはずもない。ってことは解毒薬って解毒しているわけではなく、実は毒を食らっても体が動けるようにしている薬。ゾンビか何かに体を変える薬じゃないのだろうか。


 話がどんどん危ない方向に向かっていくが、とにかく冒険者はまともな人間がやる商売ではないな。

 だが何故か普通に冒険者は存在し、冒険者達もごく普通に生活している。何度も死ぬような目に遭い、いや実際に多数の冒険者が死亡しているわけだが。

 そう言った戦闘で死亡した冒険者は棺桶に入れられ教会で復活するわけだが、棺桶だと思っていたあの箱。実はクローン培養装置では。いやクローン培養するための肉体を保存するための容器か。クローン培養は協会でやってると考える方が理屈に合うな。

 つまり冒険者は死亡するのが前提で、モンスターと戦っている時はとにかく戦闘が続行できる状態にして、戦闘が終わったら肉体のスペアを用意してある教会に赴き体を交換すると言う事になる。その際に培養するための元になる肉体を教会に渡し、協会はそれを使って新しい体を作ると言うわけだ。

 ブラックなんて言う言葉じゃ言い表せないな。完全に漆黒である。冒険者に漆黒の〇〇なんて言う二つ名が多いのも納得であるw


 死んだ人間が蘇る魔法なんていうのもあるな。あれはどう言う理屈なのだろう。戦闘中に秒で復活しているから、クローン培養っていうわけでもないだろうし、やはりゾンビ化か?。

 協会になかなかいけない場合だと大変だな。ゾンビと一緒に生活する羽目になるし。

 

 っていうか、ほとんどの場合パーティ全員ゾンビになってるから問題ないかw

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