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能力奪う系チートの正しい使い方  作者: ハイパーれもん汁
集団異世界転移編
12/26

勇者召喚きたこれやべぇテンション上がるって……え?

 異世界転生、転移――。

 誰もが1度は耳にしたことがあるのではないだろうか。

 2021年この日本に置いて。この単語を知らない若者はいないと言い切ってもいいくらい、日本中に浸透している幻想世界(ハイファンタジー)

 ある者は妄想だ妄言だ現実を見ろと鼻で笑い、ある者は夢と希望とロマンの詰まった異世界に憧れる。

 何を隠そうここにいる少年《星野 竜之助》も、異世界に魅せられた1人であり、そして―――異世界転移に巻き込まれた1人である。



「えー、うおっほん。よくぞ召喚に応じてくれた異界の勇者達よ!」


 異世界転移早々、状況を飲み込めず混乱する竜之助達に向け、開口一番王様らしき偉そうなおっさんはそう言った。


「余の名はセクス・エイズ・スカルトロ7世。王都スカルトフェイスを治める王である!」


「「………」」


 勇者、召喚、王様。聞き捨て難い単語の羅列に、召喚者達は皆それぞれに情報と状況を整理しようと眉を寄せている。

 名前や都市のネーミングセンスに少し、いやかなり思うところはあるのだが、現状笑っていられる場合ではない。

 この状況で笑える者がいるとすれば、そいつはずいぶんと肝が座っているのか、それともただのバカかの2択だけ。

「ぷっ」黒髪の少年が笑いを堪えきれずに吹き出した。


「なんだなんだ新手のドッキリか? イケちゃん今回の企画すごい手混んでるなぁー」


 黒髪の少年とは別に、現状を理解把握できていない愚者がもう一人。

 見覚えがある。動画で見たことがある。たしかそこそこ有名なYouTuberだったはずだ。グループ名は何ていったか。


「ちょっ待って!? モンキーフェイス!? 本物!?」


 そうそう、たしかそんな名前だった気がする。


「もしかしてこれってYouTubeの撮影ですか?」


 キャーキャー騒ぐパリピ女ファンとは別に、黒髪ショートの大学生らしき女性がそう訪ねた。


「多分そうだけどって……え、君達スタッフさんじゃないの?」


「え? 違いますけど……」


 そこで彼らは顔を見合わせ、会話が途切れる。


「うおっほんっ!!」


 王様がわざとらしく咳払いをはさみ、その場の主導権を握り直した。


「いきなりのこと故、混乱するのもわからなくはない。どれアルゼル。4人の勇者の方々に説明を」


 という王様の発言に対し、


「いや、4人じゃなくて6人なんだけど?」


 竜之助が訂正を入れた。

「なんじゃと?」王様の片眉が吊り上がる。

 YouTuber。パリピ女子。黒髪女子大生。黒髪少年とその隣にいる蒼髪少女。そして竜之介を加え、この場にいるのは6人だ。


「ひぃふぅみぃ……なんと!?」


 途端、周囲に並ぶ魔法使いやら騎士やらが小さくどよめく。


「これはどういうことじゃアルゼル? 召喚する勇者は4人だと余は聞いていたぞ」


「はっ、私めも4人だと耳にしておりましたが……これはいったい」


 王様の隣にいる強面の騎士アルゼルが首をひねる。

 彼らの反応を見るからに、どうやら異世界転移をする際、なにか不敵際か手違いが発生してしまったと見てまず間違いないだろう。

 そしてこの場合、考えられる可能性は一つ。

 異世界モノのラノベでよくある"巻き込まれ召喚"というやつだ。

 勇者を召喚する際、近くにいた第三者が巻き込まれてしまったー!なんてケースは近年よく見かける量産型テンプレート。そしてだいたい巻き込まれた奴が何故かチートを持っているというのがお決まりルート。


 王様はざっと竜之介達異世界転移組を見回したあと、呻くように大きく一度頷いた。


「……むぅ、まぁよい。勇者の数が少ないなら問題じゃが、多いに越したことはなかろう」


 そしてニタリと厭らしい笑みを浮かべたのを、竜之介は見逃さなかった。


「では改めて6人の勇者の方々。私は"十剣"王位第三席『王剣(ソード)』アルゼル・ユディウス。転移したばかりで実感がわかないと思うが、落ち着いて欲しい。まず何から説明しようか。そうだな、まずはステータスと唱えてくれ」


 強面騎士アルゼルの言葉に従い、竜之介は「ステータス」と呟いた。すると目の前に白い光文字でステータス画面が出現した。



《星野 竜之助》

Lv.1

筋力57

体力60

敏捷64

耐久55

魔力20

《能力》

・残影の勇者

・気配隠蔽

・鑑定眼

・異世界言語

・闇魔法Lv.1



 ごくり、と竜之介の喉が小さく鳴った。

 全身が震えている。心臓の音がやけにうるさい。

 頭の隅っこのほうで理性やら常識やらが"これは何かの間違いだ"と叫んでいるのをガン無視し、竜之介はステータス画面をひたすら眺め続けた。

 何度も何度も何度も自身のステータス欄を見直し、そしてようやく、竜之介は実感した。


――夢なんかじゃない。幻なんかじゃない。俺は本当に、異世界に来たんだ……っ!!


 誰もが憧れる異世界に。剣と魔法の幻想世界に。アニメや漫画の中だけでしか成立しない夢物語の中に―――。

 感動にも似た感情が竜之介の胸を熱く漲らせる一方で。


「いやいや、は? なにこれ? ちょっとイケちゃんいるんだろう!? 隠れてないで出てこいっつの!!」


 YouTuberが声を上げるが、もちろん応える声はない。


「うそだろ? マジなの? いや俺達ほんとに異世界に召喚されちゃったの……?」


 顔を青ざめさせるYouTuberに、竜之介は『鑑定眼』を試してみた。



名前:小山 崚大

ステータス:Lv.1

筋力50

体力49

敏捷43

耐久60

魔力15

種族:人間族

職業:YouTuber

能力:《飛脚の勇者》《疾風迅駆》《時延眼》《異世界言語》

二つ名:なし

特殊装備:なし



「おお……っ!!」思わず竜之介は感嘆の声を漏らした。


――まじだ。まじもんのまじだ。やべぇどうしよう、めちゃめちゃテンション上がる!!


 竜之介が今使用した『鑑定眼』は、相手のステータスや能力やらを盗視できるオーソドックスな初期チート能力である。

 健全な男の子代表としては、"盗視"よりかは漢字違いの"透視"能力が欲しかったところではあるが、残念諦めるしかなさそうだ。可愛い女の子のパンツ柄は見ることができない。くそう。

………と、冗談はさておき。

 竜之介はYouTuberこと小山から視線をズラし、今度は鑑定眼を通して騎士アルゼルを鑑定して視る。



名前:アルゼル・ユディウス

ステータス:Lv.89

筋力4084(+800)

体力3850(+400)

敏捷2870

耐久4040(+600)

魔力2670(+300)

種族:人間族

職業:聖騎士長

能力:《腕力増強》《身体硬化Lv.9》《身体強化Lv.8》

二つ名:王剣(ソード)

特殊装備:『聖騎士長の首飾り』『聖騎士長の鎧』『聖騎士長の腕輪』『聖王剣ラグラディスタ』



 予想通りというかなんというか。

 さらっと他の騎士や魔法使いのステータスを鑑定してみたが、やはりアルゼルだけ頭一つ抜きん出ていた。

 聖騎士長。そして王剣という二つ名から察するに、アルゼルは王様の懐刀なのだろう。

 さきほどアルゼルが口にしていた『十剣第三席』という中二ワードも気になる。アルゼルがこの世界で上位の実力者であることは間違いない。


――できれば戦いたくない相手だ、今は。


 勇者補正が加算された後が楽しみだが、今は他にやるべきことがある。

 念には念を。この先何が起こるかわからない。他の転移者達の能力も頭に入れておいて損はないだろう。

「どれどれ」竜之介は鑑定眼を使用した。

 パリピ女と女子大生のステータスを鑑定してみたところ、能力以外二人とも竜之介や小山と似たようなステータスだった。

 それから竜之介は黒髪の少年を視た。

 竜之介の見立てでは、恐らくこの少年が最も警戒しなくてはならない人物だと、そう、思って――、





「は―――?」




名前:志渡 怜南

ステータス:Lv.1027

筋力63700(+18000)

体力56900(+10000)

敏捷69750(+24000)

耐久71680(+34000)

魔力83300(+35000)

種族:人間族(偽神種)

職業:簒奪者

能力:《簒奪者》《屍操者》《生存者》《覚醒者》《隠蔽者》《復讐者》《大勇者》《大賢者》《大聖者》《破壊者》《殲滅者》《統率者》《暗殺者》《断罪者》《超越者》《守護者》《適合者》《適応者》《万能者》《第三者》《死神》《竜帝威圧》《魔王統制》《悪魔召喚》《言霊支配》《超加速》《毒無効化》《自己再生》《自然治癒》《即死耐性》《光合成》《強化胃袋》《身軽Lv.Max》《鈍痛Lv.Max》《影操Lv.Max》《怪力Lv.Max》《忍耐Lv.Max》《俊敏Lv.Max》《盗聴Lv.Max》《遠視Lv.Max》《敏感肌Lv.Max》《状態異常耐性Lv.Max》《魔法耐性Lv.Max》《物理耐性Lv.Max》《皮膚硬化Lv.Max》《内蔵硬化Lv.Max》《肉体強化Lv.Max》《身体増強Lv.Max》《美神の権能》《不老の呪縛》《言語理解》

特殊装備:『大帝の指輪』『霊傑の指輪』『覇邪の指輪』『天翼の指輪』『黒夜の腕輪』『白亜の腕輪』『黒竜の下着』『黒天の上着』

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