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異世界家族、ある玉造師の独り言~オレはまともに暮らしたい~  作者: 日川文月
第1章 家族で異世界突入編
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第5話 脳筋父娘冒険者パーティ

「ガハハ、D級グレイボアが大猟だ~~」

「やったわね、六匹目も楽勝、父ちゃん、さすがの体力S武力S」

「ランコも一緒だな、こっち来てから絶好調~~~」

「てか、これ、運ぶの大変、荷物運びにアレ、良いんじゃネ?」

「お、おう、捕まえてみるか、魔獣も馬みたいに言うこと聞くかもな」

「うん!」


 血抜きの光景におびえ、あわてて岩陰に隠れた魔獣は尻尾が見えている。


「おいこら!」

「バレてるのよ!!」

「ギュ、ギュ、ギュア~~~~~」


 ーーーーーーーーーー

「なんか、ざわついてますね」

「何でしょうか」

「南門みたいですよ」

「なんか、寒い、背中が・・・」


 アルステッド一家が行きたかったという評判の食事処、誕生日に気を遣って昼の予約を入れてくれて、創作料理に舌鼓を打った。

 黒髪黒目の迷人が苦労して広めたらしい、稲作とか酒、麺類や味噌醤油の和食調味料、玩具など、洋風文化なのにどこか日本文化も浸透している。

 イース王国は大陸の最東端で海産物も豊富、他国との交易に陸路より海路のほうが便利で、海運による交易で多様な食材も手に入り食文化が発達している。


 南門は魔の山方面で、北門は街道、東西門は農地村落方面というような分け方がされている。商業地域は北門から南門の大通り沿い、北西や東は住宅地、南西は工業地域というような区割りで南門の近くは各ギルドがある。


「ぶっ!!!」

「う~む、グリーンリザードか、あれだけ大きいとC級になるな」

 草食系だが皮が固い尻尾を除く体長が六メートルを超えるトカゲ型魔獣に、

 背中に二百キロ級グレイボア六頭が重ねられロープで縛り付けられていた。

 グリーンリザードはめっちゃ涙目で、みんなが同情の表情で見学していた。


「ちょっと多く狩り過ぎちゃったから~~」

「そいつは入れないで下さいよ」

「なんでだよ」

「今ギルド職員呼んでますから、待って下さいよ、もう!」

「やることが・・・」

「他人の振りをして帰りましょう」

「う、うむ・・・」


「あ!ユズル~~、誕生日祝いよ~~」

「い、いらない、見なかった、さよなら~~~」

「・・・あらら」

「ユズルの気持ちもわからなくはないか・・・あの二人すごいな~」


 ーーーーーーーーーー

 夕食はギルドで解体した肉を料理人が上手に調理してくれた。


「強化スキルを使って一頭ずつなら背負えるけど~狩りすぎたからね~~」

「水魔法で冷やしたの?」

「防水布重ねたぐらいだったグリーンリザードには可哀想だったけどね」

「森に返すんだろ?」

「え~と、美味しいみたいだよ」

「オニだ!」

「うそよ、ちゃんとヒールして、森にポイしてきたから」


 みなのジト目を気にしないランコ、グレイボアステーキにかぶりついた。


 ま、誕生日を忘れなかっただけマシか~~。


「カイズさん、ユズルは鑑定屋に連れて行ってくれたんですか?」

「ええ、まあ」

「自分だけ見られれば良いんだからね」

「適性ぐらいは教えろよ」

「断る!」


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