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青い光

作者: ぐらたん

この怪談は、作者の実体験を交えて作った作品です。

”青い光”の正体はいったいなんなのか…?

最後の結末で意味がわかるとゾクッときます。

良ければ最後まで読んでいただけたらと思います。

それでは楽しんでください。

私は過度の怖がりで、小さいころから一人でトイレに行くのも恐れてトイレを我慢し、膀胱炎になった事もありました笑


そんな私が体験した、二年前ほどのお話です。


中学に入り、学習時間も…いえ、学習時間は元からありませんでしたが、睡眠時間も少なくなったある日、私は夜遅くまでスマホをいじっていました。

スマホの光は眠気を飛ばす効果があるらしいですね…。

そのせいなのか、全く眠れないまま夜中の2時に到着。

私は時計を見て驚きました。

それは”丑三つ時”という、一番怪奇現象などが起こりやすいと言われている時間でした。私にとっては大敵の時間です。

私は怪奇現象を恐れてスマホを触る指を止め、歯磨きをして寝ることに決めました。

歯磨きをするため洗面所に向かおうと、廊下につながるドアを開けた時、異変に気付きました。

なんと、洗面所の方からとても明るい”青い光”がもれていたのです。

私はあまりに驚き、その正体を暴こうとしました。

でもやっぱり恐ろしさで勇気が出ず、もうとっくに眠りに付いている弟を呼び起こすことにしました。

弟は目をこすり、今でも眠りにつきそうな顔で私を睨みつけました。

私は事情を説明し、弟に確認して来てもらおうと思っていました。

ですが弟も私と似ていたのか、めんどくさい、ねむい、と言っていましたが、内面は怖がっているようでした。

弟は私のことなんてそっちのけで再び眠りについてしまいました。


弟が眠ってしまったので、やはり確認するのは私だけだ…いや、兄がいるじゃないか!

兄の存在を思い出し、すぐさまリビングに戻ると、いつも通り薄暗い部屋の中でスマホをいじっている兄がいました。ですが兄はイヤホンをしていて、私の声など聞こえていません。

私は明日も学校があるのでもう諦めて寝ることにしました。

その日私は青い光の事が気になり、全くいい眠りに付けることなく朝を迎えました。


朝、私は母にその正体不明の”青い光”を話しました。

すると母も怖がっているようでしたが私の意見を否定し、そんなのあるわけない、と言いました。

私は本当に見たのに、と母の様子に納得できず、洗面所を調べて欲しいと頼みました。

どうしても正体が知りたかった私は、恐る恐る洗面所に向かう母に着いて行きました。

すると母は笑い声を上げました。

私は母の様子に疑問を持ち、どうしたの?と聞きました。


すると、

母はガサガサと荷物の詰まった戸棚の奥から父が使っている”ひげ剃り”を持ってきたのです。

私は理解できず、立ち止まっていると、母が口を開きました。

「これ、充電したらここの部分、青く光るねんで。」

聞きなれた関西弁でしたが、その言葉は私には理解不能でした。

少し考えてやっと意味がわかった私は、自分に呆れて、笑ってしまいました。


そう、青い光の正体は、父のひげ剃りの充電した時に 充電していますよ と知らせるライトだったのです…。

そのライトは暗闇だとすごく不気味に見えたのです。

それを私は謎の物体、”青い光”と勘違いした、という訳です。

恐怖感が一瞬にして安心感に変わった私は、いつも通り学校に向かいました。

その体験をいつも一緒に登校している友達に笑い話として話しました。


友達に話している時に私は思いました。

母がひげ剃りを出してきたのは戸棚の奥…。

普通、戸棚の奥にしまうものなんて、その前日に充電するだろうか、と。

充電するのならば次の日に使うだろうから、戸棚の奥になんてしまうはずがない、

それならば、あの青い光はいったい…

そう考えてゾクッとした私は、2時になる前には眠りにつくようになりました。


もう”青い光”を目撃したくなかったので…。

過激な怪談を期待していた方には物足りなかったと思われます。申し訳ないです。

読んでくれた方々、ほんとうにありがとう御座いました。

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