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神様の過失であの世行きだ!・・・と思ったのに

 ......は?おい、どういうことだ?運転中に眠って俺を引いた?神様のミスってそういうこと?

 バカじゃねーの?


「それ100%お前の過失じゃん。」

「すみません!」

「しかもお前に体貸した人自分のせいじゃないのに殺人犯になってるし。」

「ほんと、弁明の余地もありません。」


 神ってすげー理不尽だな。地球はこんなやつに見守られてんのかよ。そりゃ事件や事故が絶えないわけだ。


「で、お前が(・・・)殺しちまった被害者になんの用だ?」

「そんなにいじめないで下さい。これでも反省しているのですから。」

「いいから要件を早く」

「では、コホン。私のせいで死んでしまったあなたをお詫びに異世界へ転生させてあげましょう。」


 異世界転生キター!!・・・はっいかんいかん。余りのテンプレぶりに一瞬死んだことなどどうでもよくなってしまった。

 今こちらは精神的にとても有利だ。それを利用して色々条件を付けよう。


「わかった。だがこちらは完全に被害者だ。何か恩恵をもらったり優遇してもらってもいいな?」

「はい。それは当然です。」

「当然なのか......。ではまず俺がこれから向かう世界はどんなところか教えてくれ。」


 まずはこれを聞かんと始まらない。


「あなたがこれから向かう世界は、そうですねぇ。分かりやすく言うと剣と魔法とスキルの世界です。あなたたち人間はファンタジー世界と言っていますね。」

「ファンタジー世界か。剣や魔法は分かるんだがスキルとはどういうものだ?」

「スキルとはその人が持っている技能のことです。例えば生前のあなたなら剣術LV6や芸術(書)LV7などを持っています。」


 なるほどね。つまり戦闘や生産など技術が必要なものにはスキルがあるということか。


「そのスキルというのはいくつでも持つことができるのか?」

「できますがたくさん持っている人でもせいぜい5,6個ですね。あなたのような天才でもなければいくつものことを極めるのは不可能ですから。」

「LV6やLV7といったがそれは高いのか?」

「LV9で国宝級です。LV10までになった人は片手で数えるだけしかいません。」


 そこそこすごいってことか。


「わかった。じゃあ次にどんな恩恵をくれるんだ?」

「そのことなのですが、最初は体力や魔力などを多くしてあげようと思いました。」


 なるほど。テンプレだな。


「ですがあなたは元々体力も魔力もチートスペックだったので少し増やすだけで世界トップクラスになってしまったのです。」

「まじか。」

「まじです。しかしそれだけではあまりにも恩恵が少なすぎると思ったのでこういったものを用意させていただきました。」


 そう言った直後に何もない空間からドンッと現れたのは広辞苑のような本だった。


「これは?」

「その中には私が授けることができる恩恵がびっしりと書いてあります。その中から好きなものをいくつか選んでください。」

「この中から選ぶって、いったい何ページあんの?」

「全部で約1万2千ページです。ちょっとした解説もついてますよ。何時間でも待っていますので好きなだけお読みください。」


 1万ってまじかよ。しかしまあ選べるんだったらじっくり読んでできるだけ楽しく過ごせるような構成にするか。


 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 ......終わった。どんだけあるんだよ恩恵。体感時間で数日かかったぞ。

 発狂するかと思った。でもおかげでいい感じの構成を思い付いたな。


「終わりましたか。まさか本当に全て読むとは思いませんでした。それで、どれがほしいですか?」

「まずはこの変身能力ってやつだ。」

「変身能力ですか。地味なものを選びましたね。」

「まあな。」


 この能力はどうやら性別も好きに変えられるらしい。いろいろと便利そうだ。


「つぎに生産スキルカンストだ。」

「今度は随分チートな恩恵を選びましたね。」


 これがあれば金稼ぎには困らなさそうだしな。


「次は鑑定だ。」

「あ、それは無条件で差し上げるつもりでしたので選ばなくていいですよ。」


 お、ラッキー。


「じゃあ次は分身だ。」

「わかりました。」


 どうやらこの分身という恩恵は自分で操作することも人格を与えることも可能らしい。

 つまり、使いこなせれば自分に都合のいい人間を作れるということだ。


「それで終わりでいい。」

「おや、生産チート以外は地味ですね。ではもう一つ無償で差し上げましょう。スキル隠蔽というものです。生産スキルカンストというのは転生先の世界では異常ですからばれない方がいいでしょう。」

「そいつはご親切にどーも。」


 こいつ結構いいやつかもしれない。


「では、転生してもよろしいですか?」

「その前にひとつ。」

「なんでしょう?」

「転生ってのは赤ん坊からか?それとも今の年齢からか?」

「今の年齢のままです。」

「そうか。だったら町か村の近くの森スタートにしてくれ。」

「わかりました。それでは転生いたします。」


 さあ、俺の異世界ライフスタートだ。

とりあえず初日の投稿はここまでです。このあと定期的に更新するか不定期になるかはわかりませんが、できるだけ面白くなるようにがんばります。

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