ステータスを見てみよう
「そう特典だよ〜」
しくは?」
「詳しくは…こちらに書いてるから、読んどいて」
「お前、説明が面倒になっただけだろ。まったく」
ネイから受け取ったA4用紙ぐらいの紙には、こう書かれていた。
1.記憶の維持
2.ステータスの上乗せ(上がり具合はランダムとなる)
3.転移時のスキルランダム生成(数・質もランダムとなる)
4.その世界の一般常識の付与(文字・言語も含む)
5.神の加護の付与(内容はランダムとなる)
6.新たな人生を楽しめd('∀'*)グッドラック
そう書いてあった、まずはひとつ言っておこうか。
「おいこら、6番目は絶対遊びだろう」
「(・ω<)★」
「〇ねや!!」
近場にあった椅子をネイの顔面にぶん投げた。
「グホッ!」
見事に綺麗な直線を描き、ネイの鼻っ柱に椅子の角があたり、バキッど音がした。
「ふぅ〜いい仕事をした」
「じゃねーよ!お前、事あるごとに攻撃を加えるのやめい」
「お前がいちいちふざけてくるからだろうが!」
「あ〜そうだな、俺が悪かったよ〜」
「投げやりだな、てかそれ以外にもなんだこれ、ほとんどがランダムだのと、不確定すぎんだろ」
「だってそこはさ、あんまり上げすぎると世界のバランスが崩れる可能性があるし、こういう方が楽しいじゃん?博打みたいで」
「知らん、人生にまで博打を求めてない!」
「いいじゃん、博打楽しいよ!勝った時の優越感と、負けた時の喪失感ときたら、ゾクゾクするよね」
ネイは身をくねらせながら悶えていた。
「俺に同意を求めるな、てかキモいこっちに来るな、前歯折るぞ」
「前歯って…地味に嫌だな。てか、お前俺って一応神様なんだが?」
「…それで、スキルってなに?」
「すごいや、完全にスルーされてるや」
ネイがいじけて部屋の隅っこで体育座りでいじけてる。なんか、どんよりとした空気が漂うっている。
「悪かったって、謝るから早く説明してくれ。」
「全く誠意の感じられない謝り方だけど・・・まぁいいや話が進まないし」
自覚はあったんだな。
「スキルってのはな、RPGやアクションゲームで出てくるやつだよ」
「…俺さ、ゲームとかやったことがないんだよ」
ゲームとかは、本当にわからない。友人が話で話題にするときもあるが、そのときは、適当にながしてるしな。
ゲーム自体やってみたいと思ったが、暇というか何と言うかいろいろ理由があってできなかったんだよな。
「あ〜、そういえばそうだったな」
バツが悪そうに頭を掻きながらネイはそう言った。
「いい、気にするな。となると、ステータスというのもゲーム関係の用語とかがあるのか?」
「あ…あぁ、そうだな、それに関しては実際に見てもらった方が早いな」
というと、ネイは俺のほうへ向かって歩いてくると、指先を俺の額に当てた。
トンッ
と言う音とともにネイの手のひらには一枚のカードが収まっていた。
「これが、あちらの世界でも使われているステータスカードと言う物だ」
ネイは俺にカードの内容を見せてきた。
小鳥遊 遥 (17)
種族 人族
職業 高校生
HP 179/179
SP 70/40
MP 300/300
STR 174
DEF 62
INT 136
DEX 69
AGI 176
LUC -15
スキル
称号 神に殺された男
と、書かれていた。
「一応説明しておくがHPが体力、SPが持久力、MPが魔力、STRが筋力、DEFが防御力、INTが魔法力、DEXが魔法防御、AGIが素早さ、LUCが運となる」
なるほど、数値が高いのか低いのか分からないがだいたい分かった、SPが減っているのはネイを殴ったりしたからかな?
てか、称号には突っ込まないぞ。きっとそのままのいみだろうからな。
「ちなみに、17歳あたりの人族の平均ステータスはこうなっている」
HP 100/100
SP 100/100
MP 50/50
STR 120
DFE 110
INT 50
DEX 80
AGI 90
LUC 85
…うーん、なんというか、偏っているなそれもかなり。
LUC以外でいえばSPやDEF類が結構低いのに対してそれ以外が軒並み高い。そしてLUCはおかしいだろ!?なにこれ?マイナスってバグってんのか?平均でも85あるってのに-15!?生きていけないだろ!。
「見ての通り君のステータスは馬鹿げてる、人としてはだけとね。多かれ少なかれ低いか高いかに分かれている。その中でも、LUCはひどいね博打なんかできたもんじゃないね。てか、今までよく生きていたね。LUCの数値は先天的なものだから変わらないんだよね」
そっかー今までの悪運はこれが原因だったのか…まぁ、力技でなんとかなってきたしな。
「まぁ過ぎた事はもういいさ」
俺は自嘲気味に言った。
「では、次に俺のステータスを見てくれ」
ネイはそういうと俺に手を向けた。
「今からお前に【閲覧】というスキルを渡すから、それを使えば人のステータスやモノの情報を見ることができるようになる」
そして俺の頭に直接使い方や情報が流れ込んできた。これは便利だな。そして、情報通りに頭の中でスキルを唱えた。
(スキル発動【閲覧】)
ネイ=アルス (34689)
種族 神族
職業 世界統制管理
HP 5964213/59642596
SP 35847/35467
MP 48538058/48538058
STR 16486
DEF 649
INT 3859547
DEX 2648957
AGI 379478
LUC 100
スキル
【情報改竄10/10】【隠蔽10/10】【気配遮断10/10】【断罪10/10】【万事創造10/10】【並列思考10/10】【思考加速10/10】etc...
称号
世界を統制するもの 憎めないドジっ子 知識の探求者
万能なるもの(笑) 神から創られたもの 神速のパシリ 神々のパシリ
うん、化け物を通り越してるな、何だこの馬鹿げたステータスは?でもさ…
「なにこのDEF?」
グサッ...と音がした。と思ったら、ネイからまた黒い雲が。
「…なんだよなんだよ、人のDEFやSTRが低いからってさ、人のことを見下してさ、だいたいなんだよ、たしかに他の神たちよりは弱いかもしれないけどさ、だからって人をパシリに使っていいとは思えないんだけど。てか、命令している人の器が知れるっていうか、神なんだからそんな学校でのイジメみたいなことすんなってのだいたいよ…」
まだ続くのか?この愚痴、てか、称号にまで表れるって余ほどのことなんだな、そっとして置こう…
3時間後
「いやーいろいろと愚痴ったらスッキリしたわ〜」
「そうか、それは良かったな」
「どこまで話したっけな?…あぁ〜そうだ、取り敢えずステータスの話はここまでていいよな?」
「そうだな、わからないところは取り敢えず無いからいいぞ」
「じゃあ次は転移した後の話だな」
と、いうことでステータスの話でした。あと2話ぐらいで転移しますので、我慢してください。