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色彩世界

作者: さう

人々は様々な苦悩を抱え日々を生きている

それは千差万別の痛みだが

誰かに理解されようと知ってもらおうと

己と言う存在の主張を繰り返す


しかし誰かは伝い切れない思いに潰れ

誰かは理解しようと努力し

近付けない境界に項垂れる

全ては完全など存在しないと言う一つの事実


理解されないのは心に触れられないのと同じ

孤独の辛苦は日々の痛みに上乗せされ

人生の絶望の彩りは色濃くなり

悲愴に揺れる心は涙を零す


諦めの選択肢は両者の心を蝕み

負の連鎖を引き起こす

懸命の努力について来ない結果は

叶わない現実に不幸を思わせる


だが完全も完璧も無い世界でも

向上や接近は可能な人との狭間

積み重ねられて行く痛みと同じ様に

近付こうとする行いで少しずつ距離は縮まる


繰り返される日々の様に

次へと繋いで行く継続で

力は成長を遂げて行く

それは人間が持つ事の出来る意志の力


志を貫き通し

命の輝きを世界に魅せた者が

幸福の未来を掴み取り

現在と言う刹那に微笑む事が出来る


理解しようと優しさに欠片を紡ぐなら

心に一片の勇気を滲ませて

理解されようと互いに囁くなら

相手を受け入れる柔軟さを


簡単では無い難しさ

それでも一歩を踏み出すなら

世界は少しずつ

自分の大好きな彩りへと


変貌して行く

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