あとがき
『転生者観察官ノルンの苦労は終わらない』を最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。
本作は、第150話をもちまして完結となります。
最初は、たった一人の転生者を観察するはずだったノルン。しかし、調べてみれば転生者は九人も存在し、次々と予想外の問題に向き合うことになりました。
少し頼りないけれど、どこか憎めない主様に振り回されながら、観察官として奮闘するノルン。そんな彼女の日々を、少しでも楽しんでいただけていたなら嬉しく思います。
物語が進むにつれて、ノルンは転生者たちと向き合い、多くのことを学んできました。
誰かに会いたいと願う人もいれば、今は会わないことを選ぶ人もいる。過去について知りたい人もいれば、目の前の暮らしを大切にしたい人もいる。
それぞれに異なる思いや人生があるからこそ、本作では、すべての謎を解き明かし、九人全員を一つの結末へ導く形にはしませんでした。
ルークも、ミレイアも、フローラも、エリオも、そしてほかの転生者たちも、これから先、それぞれの時間を生きていきます。
もちろん、ノルン自身も同じです。
主様との賑やかな日々や、セレナとの仕事、ミサキとのこれからの関係にも、まだまだ続きがあります。
物語としてはここで一区切りとなりますが、彼女たちの未来がどのようなものになるのか、読者の皆様にも自由に想像していただけたら幸いです。
そして、作品タイトルのとおり、ノルンの苦労はこれからも終わりません。
きっと明日も主様に振り回され、ときには呆れながら、それでも自分にできることを一つずつ積み重ねていくのでしょう。
ただ、物語の始まりとは違い、今のノルンには仕事以外にも大切なものが増えました。
苦労の多い毎日にも、誰かと笑い合える時間があり、楽しみにできる未来がある。そんな温かさが、最後に少しでも伝わっていれば嬉しいです。
全150話という長い物語を、ここまで読んでくださった皆様に、改めて感謝申し上げます。
連載の途中から読み始めてくださった方も、最初から追いかけてくださった方も、完結まで一緒に歩んでいただき、本当にありがとうございました。
一話ずつ読み進めていただけたこと、その時間をこの作品に使っていただけたことが、何よりありがたく感じています。
また、評価やブックマーク、感想などで応援してくださった皆様にも、心よりお礼申し上げます。皆様からの反応は、物語を書き続けるうえで大きな励みになります。
もし本作を楽しんでいただけましたら、完結を機に評価や感想を残していただけると嬉しいです。印象に残った場面や好きになった登場人物など、皆様の感じたことを聞かせていただけたら幸いです。
ノルンたちの物語は、ここでいったんお別れとなります。
けれど、きっと今もどこかの管理室で、ノルンは主様に向かって困ったようにため息をついていることでしょう。
「主様、また仕事を増やしたんですか?」
「えへへ……ごめんね、ノルン」
そんな二人のやり取りを思い浮かべながら、この物語を締めくくりたいと思います。
最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
また別の物語で、皆様とお会いできることを楽しみにしております。




