ナチを粉砕せよ
「…国民の皆さん、国民の皆さん、こちらはモスクワ放送局です、こちらはモスクワ放送局です。たった今軍部から入った情報によりますと、ナチ・ドイツ軍は我が国境を突破、現在ミンスク、スモレンスク方面へと進軍している模様です…」
「おい起きろ!大変だぞ!」
「おい!コルニーロフも起きろ!ラジオ聴いてみろよ!」
「なんだよ、騒がしいな…」
俺の名前はアレクサンドル・コルニーロフ、このうるさいのはユーリ・スカヴィッチ。
俺たちは赤軍のモスクワ軍管区に所属している軍人だ。
「よく聞けよ…最近独ソでポーランドを占領しただろ?」
「あぁ、あれか。自分も参加したからよく覚えてるよ」
「そのドイツ軍が攻めてきたらしいんだよ!しかもミンスクとかスモレンスクに向かって!」
「おいおい、嘘はお前の顔だけにしてくれよ」
「嘘じゃねーよ!この事はラジオを聞いてたお前以外全ての赤軍が信じてるぜ!」
「わかった、とりあえず今は信じよう。でもドイツ軍がこのモスクワまで来るはずないだろう?」
「いやいや、相手はあのヒトラーだぜ?」
「うーん…」
「そーいや、このモスクワ軍管区にロシア内戦を戦った美人のエリート軍人が来てるらしいぜ」
「へー、それは気になるな」
「とりあえず飯食おうぜ、腹減っちゃったよ」
「すまないが、君がコルニーロフか?」
「えぇ、そうですが…あなたは?」
「私は最近キエフ特別軍管区から派遣されたミハイル・エカテルヴィチナと言うものだ」
「ミハイルヴィチナという事は…あなたはウクライナ人ですね」
「あぁそうだ、君の話はついさっきスカヴィッチ君から聞かせてもらったよ」
「あの人間スピーカーめ…人のこと勝手に話すんだから」
「はっはっは、あの子は面白いな、コミュニケーション能力がとても優れている」
「まぁそうなんですけど…」
「まぁこれから悪しきナチスを打ち倒すため頑張ろうではないか、同志」
「えぇ…ところで階級は?」
「私は中将だが?」
「え…それは失礼しました」
「いやいや、やはり中将たるもの、自分より下のものにも友好的に接するのは良いことだ」
「なるほど…勉強になります」
俺は気づかなかった。
この後、この大戦争が欧州を巻き込む悪夢になることを




