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四天王録  作者: Shaketsu Murima
変動の道 — すべてを変える者
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第四章 許可証(きょかしょう)なき者(もの)

第四章 許可証(きょかしょう)なき(もの)


ダンジョンの(もん)は――まるで心臓(しんぞう)鼓動(こどう)のように脈打(みゃくう)っていた。

黒曜石(こくようせき)のごとく漆黒(しっこく)(するど)く、脅威(きょうい)(うな)りを(はな)つ。


シュウヤはその前に()った。

(かく)した(やいば)(かす)かに(ふる)え、()(するど)(ひか)る。

孤児院(こじいん)(きた)(なお)した武器(ぶき)(こし)でかすかに(またた)き、(だれ)にも理解(りかい)されぬ(わざ)(あかし)となっていた。


(かれ)一歩(いっぽ)(まえ)()た。

だが、二人(ふたり)警備員(けいびいん)がその(みち)(ふさ)ぐ。


()まれ。」

「このゲートはAランク限定(げんてい)だ。」


シュウヤは()(かえ)さない。規則(きそく)()っていた。

「ライセンスが()るんだな。」

警備員(けいびいん)はうなずく。

UGDA(ユー・ジー・ディー・エー)(みなみ)セクターで発行(はっこう)してくれる。ただし登録者(とうろくしゃ)限定(げんてい)だ。」


ユナイテッド・グローバル防衛機構(ぼうえいきこう)――通称(つうしょう)UGDA(ユー・ジー・ディー・エー)

その本部(ほんぶ)は、鏡面(きょうめん)(かべ)鋼鉄(こうてつ)(とう)(なら)要塞(ようさい)のようだった。

(なか)では《覚醒者(かくせいしゃ)》たちが(なが)れのように(うご)き、(よろい)()(もの)、ローブをまとう(もの)、それぞれのランクを(しめ)徽章(きしょう)(いろ)(はな)っていた。


(れつ)(なら)び、シュウヤは(だま)って()つ。

(だれ)(はな)しかけてはこない。

やがて自分(じぶん)(ばん)()た。


名前(なまえ)。」

「シュウヤ・キブチ。」

「スキャン開始(かいし)。」


(やわ)らかな(ひかり)(かれ)(つつ)み、システムが一瞬(いっしゅん)だけ鼓動(こどう)する。

印字音(いんじおん)

カードが()()された。


(かる)い。

だが、(かれ)はそれをまるでパズルの欠片(かけら)のように()つめる。


(みどり)民間(みんかん)ランク、基本(きほん)許可(きょか)…」

登録完了(とうろくかんりょう)低層(ていそう)ダンジョンなら(はい)れる。()ぬなよ。」


(ふたた)びAランク(もん)(もど)る。

警備員(けいびいん)がカードをスキャンし、(くび)(よこ)()った。


(はい)れないな。お(まえ)はEランクだ。」


(きびす)(かえ)そうとした瞬間(しゅんかん)(こえ)()んだ。


「よう、(はい)りたいのか?」


(さく)にもたれる一人(ひとり)青年(せいねん)

(うで)()み、気怠(けだる)げな()みを()かべている。

(かれ)徽章(きしょう)(あか)。Aランク――レベル76。


「キラ・アイズだ。」

(いま)のパーティー、二人(ふたり)()けててな。()たいなら(はい)れ。」


「……(さそ)うのか?」

「ライセンス()ってるんだろ? それで充分(じゅうぶん)だ。それに――」

キラの()(ほそ)まる。

「お(まえ)(あそ)びに()(かお)じゃねえ。」


「……いいだろう。」


(もん)一度(いちど)鼓動(こどう)する。

そして――(ひら)いた。


ダンジョン内部(ないぶ)は、(いし)(ほね)聖堂(せいどう)(くず)()ちたような景色(けしき)だった。

(はしら)(くだ)け、(そら)()け、空気(くうき)魔力(まりょく)(にご)っている。


そして――魔物(まもの)


巨体(きょたい)のオーガ。

三頭狼(さんとうろう)(けもの)

咆哮(ほうこう)大地(だいち)(ふる)わせた。


「よし、まずは――」キラが(ゆび)()げる。

だが、シュウヤの姿(すがた)はもうなかった。


「……は?」


(やいば)(ひらめ)く。

空気(くうき)()ける。

シュウヤは(すで)最前線(さいぜんせん)へと()()んでいた。


()せてもらうぞ……!!」


Aランク短剣(たんけん)閃光(せんこう)(はな)ち、オーガの(にく)(きぬ)のように()く。

(つめ)()け、(からだ)(じく)(まわ)し、合気道(あいきどう)のような(うご)きで巨体(きょたい)()げた。


(おおかみ)()える。

(かれ)(やいば)()わせ、()()き、()(なが)し、解体(かいたい)する。

ダンジョンが悲鳴(ひめい)()げた。


――通知(つうち)が、(あらし)のように視界(しかい)(おお)う。


「レベル……34? オペレーティブ(作戦士(さくせんし))……でも、まだEランク?」


キラは後方(こうほう)(こお)りついたまま、(けん)()くことも(わす)れていた。

「このガキ……Eランクのくせに、四分間(よんぷんかん)三十三(さんじゅうさん)レベル()げたのか……? (おれ)はAランク、レベル76だぞ……こんなの()たことねえ……」


シュウヤの呼吸(こきゅう)(みだ)れ、(ひざ)(ふる)える。

当然(とうぜん)だ。

(かれ)肉体(にくたい)はまだEランク。スタミナ(体力値(たいりょくち)))は()いついていない。


ステータスウィンドウを(ひら)き、(すべ)てのポイントをスタミナに()る。

――()りない。


「なあ、キラ。」

「ん?」

「スタミナポーション(体力薬(たいりょくやく))、あるか?」

「……あ、あるけど……ほら。」

(びん)()げられる。

()()り、一息(ひといき)()()す。


(いき)()き、()(ふたた)(するど)(ひか)る。

遠方(えんぽう)では、まだ魔物(まもの)たちが(むら)がっていた。


「なあ、魔物(まもの)ども……」

(くび)()らし、(わら)う。

「これはマンガ(漫画)でも、マンファ(韓国漫画(かんこくまんが))でもねぇ。」

一歩(いっぽ)()()す。


「――これは現実(げんじつ)だ。

 (おれ)()()びるために()たんじゃない。

 この世界(せかい)のルールを、()()えるために()た。」

みなさん、こんにちは!待っていてくれて、そして私のライトノベルを読んでくれてありがとう!シュウヤ・キブチとの旅を楽しんでもらえたら嬉しいです。でも今、物語はレールを外れ、シュウヤ・キブチに似た並行世界へと突入します!さて、この章の主人公は一体誰なのか…見てみましょう。

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