第五章 偽りの英雄
この戦いはかなり厳しいかも...
どうなる?たたらきとたけみち!
たけみちは、雇い主からある村へ行くよう命じられた。
村ではアンデットが頻繁に現れるという噂があり、村長はその脅威を退ける英雄として崇められているらしい。
「村で何が起きているのか、調査しろ」
それが、たけみちらに与えられた任務だった。
村の英雄
村の入り口に立ったたけみちは、まず村長の姿を探した。
英雄と呼ばれるほどだから、さぞかし屈強な戦士なのだろう——そう思っていた。
だが、実際に会ってみると、村長は驚くほどの老人だった。
(このじいさんがアンデットを倒してるって…本当か?)
疑念が浮かんだが、深く考える気にはならなかった。
自分の任務は調査だ。村長が強かろうが弱かろうが、関係ない。
村長「よく来てくれた。ぜひワシの村でゆっくりしていくといい。」と言って
豪華な食事と宿を用意してくれた。
食事はどれも美味しく、アラタとたけみちは完食した。
たたらき「心優しい村だな。」
たけみち「ありがてぇな。」
と言って、宿へ向かった。
深夜、突然、不快な気配を感じた。
たけみちは透視能力で玄関を覗く——そこには、大量のアンデットが湧いていた。
「…マジかよ」
たけみちは壁越しに無力全化を使用した。
**能力名:「無力全化」**
相手のあらゆる**能力を強制的に無力化する**能力。能力そのものを「存在しないもの」として扱い、**発動・継続・効果すべてを打ち消す**。範囲や条件に制限がある場合もあるが、発動すれば**どんなチート能力でも通用しなくなる**非常に強力な力のことである。
大量のアンデットの心拍数を(ゼロ)にした。
何事もなかったかのようにベッドに戻る。
その時、どこからか舌打ちが聞こえた。
(…誰かが仕組んでる?)
気になったが、深追いはせず、翌日の調査に備えることにした。
翌朝、たけみちは村の周辺を探索した。
「アンデットがどこから現れるのか…」
調べるほどに、違和感が募る。
そんな中、村長が声をかけてきた。
「おぬしのために特別な装備を用意したぞ」
「マジで? ありがたいな」
夕方、たけみちは村長から装備を受け取った。
「実はのう…村の近くに大きな洞窟があるのじゃが、探索してもらえぬか?」
村長の顔色は悪く、体調が優れていない様子だった。
(断りづれぇ…)
仕方なく、たけみちは翌朝、洞窟へ向かうことにした。
洞窟は村から少し離れたとこにあり、薄気味悪かった。
「さて、ちゃっちゃと終わらせるか」
洞窟に入ると、驚くほどのアンデットが待ち構えていた。
「…めんどくせぇ」
たけみちの存在に気付いたアンデットらは一斉に襲いかかる。
尖った爪、牙、恐ろしい拳はたけみちの体に触れる寸前で止まる。
アンデットらは驚きと同時にたけみちの拳を受ける。
キー!ドカ
ギー!!ドカ
洞窟の奥へと吹っ飛ばされた。
「はい、おーわり」
そう呟いた直後——
「ありがとうねwww」
突如として洞窟の入り口が塞がれた。
「は?」
困惑するたけみち。
「どうゆうことだ…?」
何かが近づいてくるのを感じた。
”グギィギィギィ”
笑い声と同時に筋肉しつなアンデットが現れる。
倒れたアンデットらはやつに吸い込まれ、段々巨大化していく。
洞窟内にやつの遠吠えが響き、
「ウオオォォォ!」
直後に襲いかかってきた。
(…まあ、楽しくなってきたな)
そう呟き、戦闘を開始した。
一方その頃、たたらきは村の内部を探索していた。
「アンデットの生まれる理由、何か手がかりがあるかもしれない…」
何も見つからない。
しかし、村人に話を聞いていく中であることが発覚する。
「村長の家だけアンデットが近づかせないんですよね。村長がお強いからでしょうか?」と
笑いながら皆同じことを答えた。
そこでたたらきは村長の家を探索することを決心する。
あんなに良くしてくれた人に許可を頂くわけには行かず。
すぐに出るつもりで侵入した。
タンスの奥を探ると、一冊の日記を見つけた。
読み進めると、驚愕の事実が記されていた。
村長はアンデットを召喚する魔法を持ち、あたかも自分が英雄のように振る舞い、村人から税金を搾り取っていた。
(…最低だな)
冷や汗が背中を伝う。
「……何をしているのかね?」
突然、村長の声が響いた。
「日記を…読んだのかい?」
その頃たけみちは巨大化したアンデットのボスと戦っていた。
たけみち「もう終わりにしようか。」と言って無力全化を使おうと思った瞬間、
やつはいきなり喋り始めた。
ボス「貴様なかなか強いな。なぜこの洞窟にきた?」
たけみち「すぐ近くの村にアンデットが大量に湧くから、その原因をって。」
ボス「それは村長の仕業だぜ。だって、俺とあいつは契約をしてるからな。村人(食事)
を得る代わりに俺の下っ端を使わせてるんだぜ。」
たけみち「へー、じゃあ黒幕は村長なんだ。教えてくれてありがとよ。」
と言って無力全化で身動きを取らせないようにした。
ボス「ま、待ってくれ。お、俺はもう一般人に手を出さない。頼む!命だけは。」
ボスは命乞いをしてきた。たけみちは呆れた様子で条件付き無力全化を発動させた。
たけみち「お前が許可なく殺意を出した時、俺の能力が発動する。後は自由にしろ。」と言って
元ボスを解放させた。たけみちは急いで村へと向かった。
一方その頃、たたらきは村長と戦闘していた。
村長は即座にアンデットを召喚し、たたらきを襲わせる。
「舐めてもらっては困るな」
たたらきは素早く空中に円を描いた。
**能力名:「円空圧」**
空中に円を描くことで能力が発動し、その円の中心に拳を打ち込むことで膨大な空気圧を生じさせる。円を描く時間が長ければ長いほど、発生する空気圧の大きさや威力が増大し、非常に強力な攻撃となる。
硬っい拳を打つ振り下げると爆風が起こり辺のアンデットはふっとばされたが、
村長はアンデットを盾として使かい、物陰に身を潜めた。
「村長の悪事が暴かれたぞ!」たたらきはそう言って村全体に忠告する。
しかし——
誰も、家から出てこなかった。
(信じてもらえないのか…?)
そう思った瞬間、一人の村人が飛び出してきた。
「た、助けて…!」
半分ゾンビと化したその村人の背後から、アンデットが溢れ出す。
「おいガキ、貴様のせいで別の村に行かなくてはならんじゃないか...」
村長が現れ、たたらきを睨んだ。
たたらき「お前は人々を騙して楽しんでいたのか?…ふざけんな。」
村長との決戦を決意した。
一方その頃、たけみちは村に向かっていた。
洞窟を出ると、村は焼け野原になっていた。
「え…マジか」
アンデットが溢れ、村人のほとんどが犠牲になっていた。
「やれやれ、元凶をぶっ潰すしかねぇな」
たけみちは村長を感知し、戦場へ急ぐ。
村長は大体一万匹のアンデットを一度に召喚し、村を埋め尽くした。
「クソガキどもが…!」
そう叫んだ瞬間、たけみちによってアンデットが一瞬で一掃されてしまった。
「バッ、バカな!?」
たけみち「俺にとってはこんな雑魚何体いても同じだぜ。」と言って村長を追い詰めた。
村長「やれやれ、ガキを舐めすぎたわい。ワシの本気を見せてやる。」村長はいきなりイカツイ肉体へと変貌した。「喰らえ!」村長はたけみちとたたらきに受かって拳を振るうと、地面が割れ、村一帯を吹き飛ばした。
無力全化で身を守った。
村長「お前らは消えてもらうわい!」
超スピードでたけみちの背後を取る。たたらきが円空圧でカバーした。
たけみち「もう終わらせようか」
村長「死ね!クソガキー!」村長の拳はたけみちには当たらず。
たけみち「刹那」
時間という存在が一時的にゼロになる。
全てが静止している中で、村長を鎖で捕える木に巻き付ける。
たけみちが指を鳴らすと時間が動きだした。(無力全化を解除した)
村長「い、いつの間にか!?」
たたらき(な、何が起きたんだ!?)
たけみち『お前は防衛隊で捕虜にする。』
村長「ワッ、わしはどうなるんじゃ...」
たけみち『もちろん、死ぬよりも恐ろしい事が待ってるよ。』
「グググウグウ、ふざk...」村長を防衛隊の監獄までワープさせた。
依頼は完遂されたが、村は滅びたも同然だった。
その後...
「なー、めっちゃ金入ったぞ!よっしゃー」
「…村崩壊してるし、複雑な気持ちだけどな」
そんな会話を交わしていた時だった。
謎の少女「…助けて、お兄ちゃん」
ふと、ボロボロの少女が話しかけてきた。
「お母さんが…お母さんが…!」
少女——リスは泣きながら、燃え残った家を指差す。
家の中には、アンデット化した母親がいた。
(…もう遅いな)
たたらきがリスの目を塞ぐ。
たけみちは、迷うことなく母親の首を落とした。
リス「お母さんはどこに行ったの?」
リスは泣きじゃくったが、たたらきが優しく声をかける。
たたらき「お母さんはね、どこか遠くの場所へ行ってしまったんだよ...」
「この子の里親が見つかるまで、一緒に暮らそう」
たけみち「…めんどくせぇな」
しかし、たけみちは拒否しなかった。
こうして、リスを連れて帰ることになった——
村の焼け跡に、黒い影が蠢いているとも知らずに。
つづく...
リスを受け入れるたけみちは珍しいです。
彼も防衛隊を通して変わっているのでしょうか?