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クソガキですけど何か?  作者: 大樹
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第一章 孤独な公園の覇者

主人公のクソガキたけみち

性格は最悪だけど天才的な力を持っている

戦う時はいつもみんなの予想を超える

もちろん煽り性能は高い

彼はもともとホームレスで公園に住んでいた。

子供が公園で遊んでいると、

「俺の家で何をしてんだ!?」

子供を不法侵入者のように扱った。

脅かして追い払った最低な主人公である。

ひょんなことから、国の重要軍に入団試験を受ける。

灰色の空の下、冷たい風が都会の廃れた公園を駆け抜ける。誰も寄りつかないこの場所は、たけみちにとって「家」だった。ベンチに寝そべり、空のペットボトルを蹴飛ばして一日の始まりを告げる。彼は不適な笑みを浮かべ、何もない空を見上げた。


「今日も退屈だな…」


たけみちはホームレスとしてこの公園で育った。大人たちの無関心と、運命を嘲笑うかのような厳しい環境の中、彼は独自の生き方を見つけ出した。子供たちが遊ぶ様子を冷やかし、時に脅かして追い払う。「俺の家で何を四天王!」という決まり文句で彼は人々を笑わせ、時に恐れさせた。たけみちにとって、この公園は小さな王国であり、彼はその唯一無二の王だった。


彼は幼少期に両親を失い、頼る者もなく、ただひとりで生き抜いてきた。何度も追い払われ、見下され、戦ってきた。そんな中で彼の心に芽生えたのは「生きるためには誰にも頼らない」という冷酷な信念だった。彼の煽り口調や天才的な能力は、彼を守るための武器であり、彼自身の鎧だった。


だが、そんなたけみちにも友がいた。アラタ――同じようにホームレス生活をしている仲間で、たけみちと唯一心を開いて話せる相手だった。二人は公園の端にある錆びた遊具に腰掛け、くだらない話で笑い合った。


「なあ、たけみち。このままで本当にいいのか?俺たち、こんな場所に一生住むわけにはいかないだろ?」アラタが呟いた。


「別にいいんじゃね?俺はこの場所が気に入ってるし、自由だしな」とたけみちは肩をすくめたが、その瞳の奥には何かが揺れていた。


数日後、都市を横断するように貼られたポスターが目に入った。「防衛隊入団試験募集」の文字が踊っていた。国の防衛隊に入れば、最低限の生活は保証され、何よりその力を試す場が与えられる。挑戦と生存のはざまで生きてきたたけみちにとって、その誘いは一瞬の閃光のように心を刺した。


「戦いか…。まあ、面白そうじゃねえか」たけみちはひとり呟くと、試験の詳細が書かれた紙を握りしめた。


防衛隊の試験は並大抵のものではなかった。個人戦やチーム戦、魔獣や霊を相手にしながら生き残る過酷なもの。だが、たけみちはその挑戦を笑いながら迎える決意をした。彼にとって、それはただの試験ではなく、「ここから抜け出すための賭け」だったのだ。


「アラタ、俺、受けることにしたぜ。防衛隊の試験を」たけみちはベンチに座るアラタに向かって笑った。


「本当か!?やるのか、たけみち!」アラタは目を輝かせた。


「ま、俺の力を見せつけるだけさ。どうせなら、一番上まで行ってやるよ」胸の奥で湧き上がる。これが失敗すれば、ただのホームレスに戻るだけだ。それでも、彼は行動を起こした。何かを変えるために。

試験が始まるその日、たけみちは薄汚れた服を着替え、胸を張って試験会場へと向かった。心には、いつも以上の熱と不安が交錯していた。彼の前には、試練と新たな運命が待っていた。

このたびは本作を最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。


本編において描かれた展開の一つひとつが、読者の皆さまの心に何かしらの印象を残せておりましたら、これに勝る喜びはございません。


本作は、構想の段階からさまざまな要素を取り入れてまいりましたが、物語としてどのように形にするかを試行錯誤しながら執筆いたしました。登場人物たちが自ら動き、時に思わぬ方向へ導かれていく様子を、ぜひこれからも見守っていただければ幸いです。


なお、物語はまだ道半ばにございます。今後の展開においても、皆さまのご期待にお応えできるよう尽力してまいります。


お付き合いいただき、本当にありがとうございました。

また次の章でお会いできることを、心より願っております。

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