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第六話 襲撃
「…聞き間違いかしら、今なんて?」
「お断りします」
ゲイルの返答に、フィーレアは「何でよぉーーーッ」と叫ぶ。
「いやいや、私は女神様よ?普通、女神に求婚されたらそれに答えるでしょ!?」
「…いや、フィーレア様は何というかその…」
「何よ!?私は貴方が小さい時からお世話して来たのに、大人になってから殆ど顔も見せに来ないし、挙句の果てに便利な道具みたいな感じで頼ってくるし…うぅ」
フィーレアはそう言って、テーブルに伏せてしまった。
「フィーレア様は僕にとってお姉さんみたいな感じですから…」
ゲイルのその言葉に、フィーレアは一瞬にして元気を取り戻すどころか、何故かハイテンションになっている。
「お、お姉さんッ…そうよ、別にゲイルに嫌われてる訳じゃないから…ゴニョゴニョ」
「…フィーレア様、それで犯人は?」
「あぁ、そうだったわね…あの結界を壊したのは…」
フィーレアが犯人の名前を言おうとした瞬間、部屋の壁がドゴンッと破壊され、一人の女性が入って来る。
「おいおい、私の話でもしてんのか?」