第53話
いつも読んでくださってありがとうございます。
もうすぐ総合評価が目標にしていた1000ポイントをこえそうなので、目標達成した際に皆さんへのお礼として番外編を書こうかなと思っています(^^)。
番外編の主役は脇役キャラを考えています。
王宮図書館の司書官が私に挨拶と名を名乗ったあと、彼は館内を丁寧に案内してくれた。
所蔵されている書物達は古びてはいるが綺麗な装丁の背部分が規則正しく棚に陳列されていて、本好きじゃなくても見ているだけで楽しい空間だ。
「それでですね、エアハルト様から伺っていますのは、アリシア様が王太子殿下との愛を深めるための書物を探していらっしゃるとのことで......」
「ぶふぉっ!?げほっげほっげぼっ...!あ、愛を深め?げほっげほっ!?」
「だっ、大丈夫ですか!?アリシア様!?」
「司書殿。お嬢様は大変恥ずかしがり屋さんなところがございまして。『愛を深める』なんてそんな情熱的な言葉はちょっとお嬢様には刺激が強すぎたかも知れません。」
「そ、それは申し訳ございませんでした!!深窓のアリシア様になんとも不躾な言葉をお聞かせしてしまいました!」
慌てて謝罪する司書官にしれっとした顔で言っている私の専属侍女だが、肩が震えているぞ。エルケ、あなた私が焦ってむせたことに笑いを堪えているわね...。
彼女も私がここに来た理由がそんな愛を深めるだなんだの本を探すためではないことは恐らくわかっている。
それにしても、うう...深める...って王族の恋愛事情や過去に婚約破棄や離婚の例があったのかなどを調べたかったのだけなのに、なんだがすごく間違った方向に誇張されて伝わってない?
館内をひととおり案内してもらったあと、私が気になる本をいくつかエルケに取ってもらった。
王宮所蔵の書物を持ち出すには、細かいいくつかの手続きがいるので、いま司書官とエルケは机に書類を広げて手続きをしている。
てもち無沙汰に壁面に敷き詰められた本を眺めていると、ふと小さな窓の外に先程の魔道書の書庫が見えることに気づいた。
窓際に近づき書庫の外観を眺めていると、煉瓦作りの建物の扉が開き中から鳥のようなものが飛び出してきた。
鳥のようなものは、バザバサと羽ばたきそのまま書庫から空高く飛び立とうとする。
しかし、空に向かおうとした瞬間、書庫の扉からにゅっと出た人間の手に捕まえられ、そのまままた書庫の中に引き戻されてしまった。
(......なに、あれ?)
後ろを振り向くとエルケと司書官はまだ書類を記入したりサインをしたりして私の視線には気付いていないようだ。
(少しだけならいいわよね。)
むくむくと湧く好奇心には勝てず、私は扉を少し開け、その隙間から外に出ると、外にいた警備兵に王宮図書館の周りを散歩したいと言って、引き止められる前に足早に魔導書の保管書庫へと向かった。
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