依頼
主人公サイドです。つまり2話の続きです。
最後はマルマルサイドです。
ふぅ、やっと終わったか。
まさかこんなに話が長いとはな。
だが話のわかる奴ではあったな。
一触即発よりは、話を聞くだけで良い分大分マシだろう。
これで一先ずの拠点は出来た。
次は仕事だな。
いつも通りあいつに聞くか。
※以下SNSによる会話
レザー『今暇か?』
マルマル『どうしたんだい急に?』
レザー『お前への用など1つしか無いだろ。仕事だ。』
マルマル『はいはい、仕事ね。で何処に居るの?まだケロック(Келлог)かい?』
レザー『ノギンスク(Ногинск)だ。』
マルマル『ノギンスク?ロシアの?またなんでさ。』
レザー『別に大した事じゃない。家が死んだだけだ。』
マルマル『それでか。でもなんでノギンスクに?』
レザー『別に。深い意味は無いさ。ただ兎に角場所を移したくてね。』
マルマル『キミがそんな事を言うなんて、今回は随分とデカイみたいだね。ちゃんとメンテナンスしてるかい?』
レザー『アホか。こんな所で出すな。』
マルマル『大丈夫だよ。僕のセキュリティは世界2位さ。これを突破されるんじゃあ悪いが諦めてくれ。』
レザー『その1位に狙われるって言われたら?』
マルマル『WTF』
レザー『俺もそう思う。』
マルマル『そいつはすまなかったね。でもこれくらいなら大丈夫でしょ。』
レザー『多分な。だが用心に越した事は無い。それはそうと、仕事の話だ。ノギンスク周辺の仕事はなんだ。』
マルマル『そう言えば、そうだったね。ノギンスク周辺なら丁度良い仕事が有る。要人警護だ。そこの元締が今度近くの村とおっ始め様としてる。それに便乗しようって魂胆だ。』
レザー『要人警護自体は構わないが、報酬は誰が払う?』
マルマル『街のホームレスさ。あいつらは実はDYSAMの下っ端なんだ。そんで非従順な組織を探す調査員でな、今回はお眼鏡に適ったらしい。奴らも忙しいからな。コッチに話が来た。』
レザー『お断りだ。さっきも言っただろう。自分から危険を冒したくはない。』
マルマル『ま、そりゃそうだな。だがこの話はキミにも益があるぞ。』
レザー『報酬は貰って当然だからな。』
マルマル『無論金は貰えるとも。だがそれとは別に追加で報酬が出るらしい。それがなんとフロンティアへのチケット。どうも奴さん上手くいかないから焦ってるみたいだ。キミはどうやっても向こうへは行けないと思ってたが、どうだ、良い機会だと思って受けてみたら。』
レザー『確かに向こうへは行きたい。だが行ってどうする。行くだけじゃ意味が無いんだぞ。俺1人で出来る事がたかが知れてる。』
マルマル『そこは大丈夫。僕も行くから。』
レザー『は?お前行けるのか!?』
マルマル『今はまだ行けないけどね。さっき言ったチケットだけど、実はペアチケットなんだ。せっかくだから一緒に行こうじゃないか。』
レザー『なるほど、なるほど。さてはテメエが行きたいだけだな。それが本音だな。』
マルマル『まぁ、そうだね。でもキミが行きたいのも事実。もう一回言うけど、これは良い機会だと思うよ。これ以上は無理だと断言出来る程の好条件だ。』
レザー『分かったよ。俺も行きたいからな。その話乗ってやろうじゃねえか。だが向こうへ行くのに文字でしか話した事のない奴を連れて行きたくない。』
マルマル『だから言ってるでしょ?こんな良い機会はもう無いんだ。僕のメイン活動拠点はノギンスクなんだ。今向かってる。』
レザー『は?そんなうまい話あってたまるか!』
マルマル『本当同感。でも偶然だよ。僕は産まれも育ちもノギンスクなもんでね。どちらかといえば、キミが僕の所へ来たのさ。』
レザー『いまいち腑に落ちないが、今はいいか。それじゃあ今から会えるか?』
マルマル『今からは無理。言ったでしょ?今向かってるって。出張帰りさ。』
レザー『なら着いたら教えろ。残りは直接話すぞ。』
マルマル『はーい。』
取り敢えず今後の予定は決まったな。
これが吉と出るか、凶と出るか分からん。
何にせよ最悪死ぬだけだ。
来世に期待して夢抱いて死のう。
それが1番楽しいだろうよ。
まぁ、一先ずの寝るか。
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まさかこうも都合良く行くとはね。
驚きだよ。
依頼自体は出すつもりだったが、まさかノギンスクに居るとは、運命みたいだ。
そう言えば、レザーと会って話すのは初めてかな?
どんな人物だろうか。
怖い人だと困るなぁ。
出来ればSNS上と同じ感じだと話易いんだけど。
何にせよ話さないと始まらないね。
ノギンスクまで後1時間くらいかな?
とっても楽しみだ。
依頼自体はレザーなら簡単にクリア出来るだろうし。
ついに僕もフロンティアに行けるわけだ。
本当に楽しみだ。